音楽放談 pt.2

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サマーソニック2022、1日目から最高だった話

昨日は3年ぶりの開催となったSUMMER SONICへ。

 

個人的には4年ぶりで、前回は2018年はQueens Of The Stone Ageを見にいった。

 

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この年はソニマニも行ったんだな。

 

まあ、なんせNine Inch Nails来たしな、また来てほしいな、来てほしい。

 

それはともかく、チケットは早々に完売、私もヘッドライナーがThe 1975、さらにSt. Vincentもきまっていたので、それで早々に押さえておいてよかった。

 

ただ、案の定ヘッドライナーで被っていたので、直前まで私は悩むのであった。

 

 

それはともかく、久しぶりに比較的早い時間に会場である幕張メッセに。

 

11時40分からのThe Linda Lindasをみようというわけだ。

 

最寄りである海浜幕張駅に11時前にはついたが、会場までの道すがらですでに大行列。

 

そしてリストバンド交換でさらに行列を成しており、結局入るまでに40分以上かかった。

 

結果ステージ開始には間に合わなかった。

 

とはいえ、駅からの道もその景色も、それこそ初めて行った2005年の時と変わっていなくて、それが懐かしくて。

 

幸い風は涼しかったが、午前はまだ日差しも強く、汗がダラダラ出てくる。

 

マスクもしているので、入場前に熱中症になってしまったのか、近くで女の子がふらふらになっていた。

 

友達と来ていたので解放してもらいながらスタッフさんに担がれていたが、その後回復して今日を楽しめただろうか。

 

 

さて、遅ればせながらなんとかライブへ滑り込む。

 

The Linda Lindasは、日本の同盟映画に感銘を受けてそのままバンド名に採用したというバンドだ。

 

メンバーはなんと12歳から18歳の女の子、学校の図書館でパンクな曲を演奏するライブがYoutubeでバズり、それで知名度を一気に上げたのはいかにも現代っぽい。

 

なによりこんな年頃の子たちが、パンクスピリッツバリバリの曲を歌って、自分達で演奏して、そうしてはるばる海外までやってきたんだから、それだけでめちゃくちゃクールだなと思ってしまう。

 

メンバー若いから元気いっぱいだ。

 

顔にひげ?のペイント?をしている。

 

曲自体はシンプルだし、演奏もところどころおぼつかないところもあったけど、変わるがわるヴォーカルを変えながら歌い上げて、演奏もしっかりしている。

 

なんか勝手に色々考えてしまって、勝手に感動してしまった。

 

最後はブルーハーツの“リンダリンダ”のカバーを披露して、元気いっぱいに去っていった。


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この子たちが数年後にどうなっているかはわからないけど、今の世界はこういう世界なんだな、と思うとなんかちょっとだけ未来が明るい気がするな。

 

ヒロトマーシーに会えるといいね、まあクロマニヨンズで出てるから、出会いがあったと願う。

 

 

次は途中からだがCHAIへ。

 

多分過去行ったフェスでも出ていたんだと思うけど、ライブは初めてだ。

 

音源もちょっと聴いたくらいだけど、リアルタイムで存在している以上、やっぱり見ておかないと。

 

で、結果よかった。

 

とにかく明るい、ひたすら楽しい。

 

双子のマナカナを中心に、メンバー全員まあ明るいし、絶妙に緩い。

 

もっとバキバキに演奏しているのかと思ったら、双子はマイクリレーでラップみたいなことやったり、絶妙にシンクロしていない踊りをやったりと、自由度満載のステージだ。

 

でも曲はタイトでニューウェイブ感も満載ながらそれだけではもちろんない。

 

なんだかんだ楽しんでいる人を見るのは楽しいからね。

 

また、彼女らの代表曲の歌詞「We Are So Cute. Nice Face, Come On Yeah!」というのが素晴らしいよね。


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圧倒的な自己肯定。

 

素晴らしいと思う。

 

また音源もちゃんと聴こう。

 

 

ここからマリンスタジアムへ移動。

 

今日の私のタイムテーブルは、聴いたことないやつを優先することを重視していたので、Rina Sawayamaを見ようというわけだ。

 

名前くらいは知っていたが、音源は全く聴いていないしどんなアーティストかも知らない。

 

名前からして日本人なのかしら、くらいだ。

 

マリンにつくと、すでに結構人入りがあってびっくり。

 

アリーナにも人がどんどん入っており、スタジアムも結構席が埋まっている。

 

人気なんだな。

 

ただ、実際ライブが始まると早々に痺れた。

 

歌は当然うまいが、声にも色気があって、曲もR&B的なメロウな感じかと勝手に思っていたら結構激しめで、曲自体もかっこいい。

 

全体的にかっこいいのだ。

 

私はスタジアム席で座りながら見ていたのでモニターで細かなパフォーマンスは見ていたんだけど、女性ダンサーを2人従えて歌い踊るさまは、かっこよかったですよ。

 

で、このライブでは何よりMCがすでにSNSでも話題になっている。

 

彼女は日本人だが育ちはロンドン、今回日本では初ライブらしい。

 

またLGBTQの中で彼女はバイらしいのだが、この問題についての発言が非常に強烈で、日本のアーティストからはこんな発言は出てこない。

 

「私は日本人であることを誇りに思う。一方で性自認について日本は後進国で、それは恥ずべきことだ。私たちも人間だ、一緒に戦っていこう」というようなことを言ったのだけど、なんかもし私に子供ができたら、絶対に海外に留学とかさせないとダメだなと思った。

 

私にはそうした人たちの本当の気持ちはわからないけど、日本は価値観にしろ何にしろ、圧倒的な後進国だ。

 

そうなってしまった理由の一つは、こうしてエンタメの枠組みの中で政治的発言をすることを国民自らが批判的だし、政治家諸氏は視野の狭い人が多い。

 

今は時代の変わり目だといいよね。


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かっこよかった。

 

 

ここでまたメッセに戻って、飯を食べがてらAwsone City Clubをみにメッセに戻るも、ほぼ入場規制状態。

 

こんなに人気のあるバンドだったんですね。

 

ステージはまともに見られないので、音だけを遠くで聴きながらちょっとだけゆらゆらして、しこうしてのちまたマリンへ。

 

この間そこまで見たいのもなかったし、その後に見たいのがマリンだったので。

 

そこでThe Libertinesの配信ライブをまさかのマリンでみるという。

 

これについてはあえて何も言わないが、とりあえずカールとピートの年の取り方が違いすぎで、なんか笑えてきた。

 

 

続くは今日のベストアクトとの呼び声も高いManeskin、イタリアのバンドで、ヨーロッパのなんかのコンテスト?で優勝して世界的に話題になったとか。

 

ちょっとだけ音源を聴いたところでは、いわゆるハードロック的な音楽で、ビジュアルの時代錯誤とも言える派手さと合わせてなんでこんなに人気なのかよくわからん、というのが正直なところだった。

 

ヴォーカルがイケメンなので、ある種の懐古趣味的な人に受けているのだろうか、なんて穿った見方をしていたが、結果ライブめっちゃよかった。

 

ヴォーカルはショーマンシップ満載、美意識すら感じるメンバー全員に通底したファッションセンス、キャッチーで骨太なロックサウンド、そしてバンドとしての色気など、ライブで見たらこれはすきになってしまう。

 

MCでもよく喋るし、人懐っこいから嫌いになれない。

 

そしてやっぱり色気満載で、こいつら年下だろ?とか思いながらぐぬぬ、と思わないではないが、なんか憎めない。

 

ライブが進むといつの間にかベースの女の子が上着を脱いであられもない格好に。

 

一応大事なところにはニプレスをつけているが、ストラップがあるので見ていてこれは危なくないか?と思っていたら案の定、途中から丸出しである。

 

だがそんなことは気に求めずに激しく動いて楽しそうに演奏している。

 

終盤にはメンバー全員上裸になっている。

 

別に脱いでしまうこと自体はよくある景色だが、女性メンバーまで裸というのは見たことない。

 

ただ、インタビューも上がっていたけど男は普通に出しているのに女性は性的な対象にされるのはよくわからない、という価値観の人なので、そうしたスタンスを素直に出しているだけのようだ。

 

むしろ最初からニプレスもつけたくなかったのだとか。

 

性的な価値観は本能ではなく文化で規定されるといわれており、実際地域によってはトップレスは普通のことというともあるのだが、それが性的なものになっているのは西洋的な価値観、もっと言えばキリスト教とかの価値観に基づくのかな。

 

やっぱりつい反応してしまう自分もいるけど、何が正しいとか正しくないではなく、今はこんな考え方ってどうだろうかと発露させているタイミングだと思うので、どこかのタイミングでまたいい形に落ち着けるといいよね。

 

ともあれ、ライブはめちゃ楽しかったし、曲もかっこよかったし、キャラクタもナイスだし、これは人気になってしまうよな。

 

面白かった。

 

「日本人はおとなしくて静かだって聴いてたけど、とんでもない嘘だ!」なんて言っている様もなんか可愛い。


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このまま突っ走ってほしいな。

 

 

終わると再びメッセへ移動。

 

このままKing GnuからのThe 1975を見ようか、とも思ったがやっぱりSt.Vincentみたいし、その前の人も見ようとなってマリンを後に。

 

続々人が集まる中を掻い潜りながら移動。

 

こんなにあっちこっちするのも、大学生の時以来だ。

 

なんか楽しい。

 

 

メッセに移るとまた少し腹ごしらえをして、ちょっとだけクロマニヨンズを見て、ソニックステージへ。

 

Kacy Musgravesという人を見ようと思ったのだけど、これまた名前もしらなし、曲ももちろん知らないが、初めましての出会い演出だ。

 

曲は王道的なシンガーソングライターな感じで、歌メロを軸に曲調はさまざまな展開ながら終始穏やかで心地よかったですね。


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ちょっと調べたら、グラミーで4冠とったらしく、そりゃ有名だわな。

 

明日が誕生日らしく、1曲目が終わってすぐのタイミングで客席がハッピーバースデー歌い始めて、しかし演奏は2曲目に差し掛かっていたので、せめてMCまで待てよと。

 

このほかにもちょいちょい変なシーンがあって、少しノイズになったがまあ仕方ないか。

 

 

ラストはSt. Vincent、過去2回ほどライブは見たことあるのだけど、毎回ステージセットも衣装も凝っており、音源をそこまで熱心に聴いているかといえばそうでもないのだけど、ライブは素晴らしいのでこっちを選んだ。

 

事前にバンドメンバーがすごいというのは見かけていたので、一体どんなかしらと思っていたが、今回はドラム、ベース、シンセのメンバーに加えて女性コーラスが3人もいる。

 

またファッションも60年代?あたりの感じでアニーとコーラスは揃えている。

 

元々エキセントリックな曲の多いアーティストだが、序盤は音数も絞ったようなアレンジで、古いロボットが久しぶりに動き出した、みたいな印象を受けた。

 

どういうテーマだったのかまた詳しく見てみたいんだけど、ライブと言いながらちょっと演劇的な感じもあって、メンバー全員ちょっとおどけたようにしてみたり、あるいは走り回ってみたりととにかく動きのあるステージだった。

 

女性コーラス3人も、アンドロイドとかの設定なのかな?という感じで、3人合わせた振り付けとどこかきちっとした動きがそう感じさせた。

 

対するアニーは歌って踊ってギターも弾いて、MCをしながら中盤からはマイクにくっついていた白い付近で口を拭うような仕草をしたり、テキーラもう1杯!みたいなことを言ってみたりと、やっぱり何かが変遷していくのを描いていたんだろうな。

 

英語がわからず、また曲の歌詞も訳したことがないのでわからなかったのが悔やまれる。

 

それでもみていて楽しいし、曲の緩急もあり世界観というのは圧倒的でしたね。

 

割と盛り上がる曲も間に挟みながら、何度もここで終わっても違和感ないような場面も何度もあったし、何よりバンドメンバーよ。

 

ドラマーとか手数エグいなとか思っていたら、この人は超絶技巧の人として有名なんですね。

 

またギターだったかな、この人も凄まじいらしく、アニーとの掛け合いも含めて面白いし、ベースの人も途中銀盤やったり、少し離れたところで演じてみたりといい仕事していた。

 

前回見た時よりもアレンジもだいぶ様変わりしていて、すごかった。

 

こんなライブを日本でやってくれることが嬉しい。

 

終演後はメンバー全員が前に出てきて、一列に並んで頭を下げていった。

 

これも昔の舞台をオマージュしたのかな、という感じもあるが、最後までアニーが残って一礼して、ひょこひょこ去っていき終幕となった。

 

惜しむらくは、裏で開始時間にはオフスプがいて、時間的にはThe 1975とどんかぶり、また邦楽ファンに人気のマンウィズやHYDEも出ていたので、客入りはちょっと少なかったみたいだ。

 

もったいないぞ、このライブは見ないと。


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1975ももちろん観たかったし、めちゃよかったと評判いいのでやはり悔やまれるが、まあフェスだから仕方ない。

 

ともあれ、すごかったなという素直な感動と、改めて振り返るにあれって何を表現していたんだろうかという引っ掛かりを残してくれたので、また専門家諸氏のレビューでも待つとしようか。

 

 

そんな感じで楽しい1日だったのだけど、こうしてみるとほぼ女性アーティストばかり見ている。

 

今回は1975が女性アーティストが50%以上でないフェス以外は出ない、というスタンスらしく、それを反映するように女性アクトが多かったらしい。

 

ただ、私はあまり事前情報を集めないタイプなので、みるものは割と当日にやっぱこっちいこ、みたいな感じで選んだんだけど、それがたまたま女性アーティストが多かっただけなんだが、こういう回り方をしたのは初めてだったな。

 

昔ほどいわゆる大騒ぎのロックみたいな音楽を聴く割合は減ったし、割とメロウな曲を最近新しく聴いているので余計にそちらにベクトルが向いているだけだが。

 

結果的にはすごくよかったなと思うし、Rina SawayamaやManeskinなど政治的なメッセージをしっかりと発信したり、The Linda LindasやCHAIみたいに言葉ではないにせよ楽曲やライブの演奏、パフォーマンスから自分達が好きなことを好きなようにやってやるぜ!みたいな勢いや、それを攻撃的な表現じゃなくある種ピースフルな形で提示しているところが強いなと思うのだ。

 

昨年のフジロックではTha Blue HerbがMCで発言したことが俄にバズったが、日本ではそういうものが継続しないというのが大きな問題だろう。

 

今回もRInaのライブで客席を煽る場面もあり、お互いをジャッジしないでいようということも発したが、それをルールに縛られないでかっこいいという評価をしている人が結構いたけど、それはちょっと軸が違うように私は感じた。

 

後になってきっと批判したい人は、多くの人が声を出していて云々とかいうんだろうし、実際日本である以上、この国の規定やルールの中でそれがネガティブな状況を招いてしまうこともあるかもしれないけど、ちょっと視点を変えれば従うだけでいる限りにおいては何も現場からは変わっていかないということでもあろう。

 

マスクをしていても、おとなしく過ごしていても、病気になるときにはなるし、死ぬ時は別にそれに限らず急に訪れる世界だ。

 

気をつけるべきは気をつけるけど、まずは声を出すということをしていかないと、何も変わっていかないからね。

 

特に日本に限らず、世界的にも歴史的にも女性は社会的に弱い立場に置かれてきて、いまだにそれは根本のところでは変わっていないといわれる。

 

私は男なので、それを肌で感じることはきっと難しいし、たとえばManeskinのステージで胸がはだければつい性的に見てしまうのは否定できない。

 

それは条件反射に近いけど、他方でそこだけにフォーカスしたりあからさまに暴露したりするようなことをするんじゃなくて、その背景に想いを馳せるとか、せめてそういう転換を図るようにするのが個人のレベルでできる努力だろうか。

 

そうした問題だけでなく、数年前に女性むけのビジネス書で流行った本も、そこで言及されるノウハウ?は、結局男性的な社会にどう合わせていくかという内容だった記憶だし、婚活についての記事も「愛されコーデ」的な感じで相手に合わせることを推奨しているものが多かった。

 

それについては私の価値観でも、そんな必要あるか?と思うところがあったけど、それが公然と発露されているわけだから、わからないだけで生きづらさがそもそも有るんだろうなとは思う。

 

 

いずれにせよ、ただただ頑張ろう、あなたはあなた、世界に一つだけの花、といった励ましのメッセージもそれ自体は否定しないけど、もっと根本の解決に向かうような表現がこうして出てくることこそ、海外の人も読んでやるこうしたイベントの意義だろうなと改めて思った。

 

昔はもっとシンプルに肉体的な楽しさにしかフォーカスできなかったけど、最近は体力もないから必然落ち着いた見方をするし、だから見えてくることがあるのかもしれないから、これはこれで私の成長と捉えておこう。

 

色々と書いたけど、まずは音楽もパフォーマンスもイベントとしても楽しかったというのが1番、その上でアーティストの発信するメッセージを合わせてどう考えるか、そしてどうするかというところにつながっていくきっかけをもらったような気がして、よかったのよ。

 

今日も2日目、天気は朝からよくないけど、いく人はまた楽しんでほしいですね。

 

楽しかった。