音楽放談 pt.2

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今日も生きたし、明日以降も生きる -The Novembers

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今日は久しぶりのThe Novembers のライブ。

 

新木場に行くのもかなり久しぶり、というか2年ぶりとかかな。

 

昨年できなかった『At The Beginning』のリリースツアーという位置付けである。

 

この間に映像作品としてリリースされており、こちらは既に視聴済み、インダストリアル色の強い作品なので、重低音も響かせてかなり重厚な音楽になっていた訳であるが、ここへきてようやくライブも実現できることに。

 

キャパを抑えての開催なので、身入り的には厳しい部分もあるだろうから、ありがたい限りだ。

 

先日も小林君とBoom Boom Sattelitesの中野さんのバンド、The Spellboundのライブが無料配信されていて、それもめちゃ良かったし、ミュージシャンとして1番脂も乗っているタイミングだろうから、楽しみだよね。

 

この前の『Hallelujah 』の時もツアー最終日が単独初参加だったんだけど、その時からバンドのモードもぐっと変わってきているだろうから、どんな感じかなと。

 

ケンゴさんのキコギコも見られるのかしら。

 

梅雨も明けて今日はいい天気だ。

 

 

ライブは"Rainbow"でスタート、今回はアルバムのテイストもあり打ち込みとの同期もかなり駆使していた。

 

これまで使ったことなかったバンドだと思うが、音も何も見事に調和が取れており、爆音で最高だ。

 

全体的にダンスミュージックみたいなアレンジも諸所に見られて、新作を踏まえて明らかに新しい姿を示している。

 

このコロナ禍でブランクがあるにも関わらず、パワーアップしている。

 

また普段はギターボーカルな小林君だが、ハンドマイクで朗々と歌い、なんなら踊ってさえいるではないか。

 

ここ最近は非常にオープンになってきているけど、ライブパフォーマンスでも大分大きな変化だ。

 

メロディパートからスクリームにハイトーンにと序盤から全開で、こっちが心配になるくらいだが余計なお世話だったらしい。

 

ちょっと走りすぎなところもないではなかったが、ともあれ気持ちの入ったパフォーマンスだ。

 

『Angels』以降の曲ではほぼそんな感じで、かつてない彼が見られた思いだ。

 

またギター曲ではこれまたノイジーで、"美しい火"などシューゲイザーばりの轟音だ。

 

"Xono"なんかはイントロの爆発がすごかったな。

 

他方でメロディアスな曲はとことん優しく歌われる。

 

もちろん他のメンバーもすごくて、ケンゴさんのギコギコは無事披露されて、彼はメンバーの中でもマイペースに自分のやりたいことを曲げずにやる印象があるのだけど、割と暴れる小林ギターに対してメロディアスな部分とかキラキラしたフレーズとか、多彩に放って曲を彩っている。

 

高松さんのベースもかなりアグレッシブで私は好きなんだけど、"Dead Heaven"では5連譜で繰り返される引いていると難しそうなフレーズをしっかり弾きながらコーラスもバッチリだ。

 

ちなみにバンドのリーダーは彼で、ラルク大好きでおなじみである。

 

ドラムの吉木さんもデジタルパッドも駆使して、グランジ的なダイナミックなフレーズからインダストリアル・ダンス的なフレーズも力強く叩いている。

 

 

アンコールのラストは”今日も生きたね”というシングルでリリースされた曲だけど、この曲の歌詞も改めて見ると味わい深いものがある。

 

生きていれば遭遇する全ての事象をある意味ニュートラルに捉えながら、それだけのことなんだといい放つ。

 

でも最後には、なんて美しい日だろう、なんて美しい世界だろうとしめくくられる。

 

こういう書き方するとある種ニヒリズムみたいに見えるところもあるかもだが、そういうわけじゃない。

 

 

新作の曲が中心ではあったけど、過去の曲についても歌詞の世界観含めて彼らなりのメッセージ性を持たせたライブだったのかなと感じている。

 

爆音は徹底的に気持ちよく、ノイジーさも出しながらメロディは優しく歌い上げる。

 

The Novembersがこんな大きな感じになるとは昔は思わなかったな。

 

昔、確かLillies and RemainsのKENTだったと思うけど、何かのインタビューで小林くんについて「積極的に交わろうとしているのはすごい」と彼のコミュニケーションスタンスを表する言葉があったのだけど、最近の活躍だったり今日のパフォーマンスを見ても、改めてその言葉の意味を思うよね。

 

多分元々社交的な人ではないんだろうなというのは初期の曲を聴けば誰しも思うだろう。

 

なんなら共にイベントもやっているリリーズやプラズーと共振しているところからも、基本的には内向的な人だと思うし。

 

それにも関わらずそうしていこうというところがすごい、というのが評価なわけだけど、実際先のSpellboundも含めて活動の幅を広げている。

 

他のメンバーも同様だ。

 

今が一番楽しいとコメントをしていたけど、実際そうなんだろうな。

 

 

彼らはまだまだ世間的にはインディーだろうし、よくわからないという人も多いだろう。

 

だけど、ノイジーで混沌した中にしっかりと世界に対する優しさみたいなものや、ポジティブさを感じる音楽をやっているので、最近はそうしたフィーリングがとても魅力的だと感じる。

 

11月には、あるアルバムの記念ライブも行うことが発表されたけど、こうして着実に活動を続けて欲しいよね。

 

ライブラストはメンバーみんなで前に出て、肩を組んで一礼していった。

 

今時?なんて思ってしまうけど、こういうところがいいんですよ。

 

スカしていないからね、彼らは。

 

 

ともあれ、今日はいいライブを見せてもらいました。

 

音も気持ちいいし、曲もいいし、私はすっかり彼らのファンである。

 

無理にポジティブな言葉を言ってもそれは白々しいだけだし、かと言って呪詛の言葉は何も生まない。

 

本当に何かを求めるなら、芯からの言葉であったり、言葉ではない何かであったりでしか伝わらないのかもしれないから難しいよね。

 

社会不安が増すと誰かを敵にしたくもなるけど、そんなことしても何も変わらない。

 

それよりも、どうやってこの状況打開する?て考えていく方がいいじゃん。

 

それぞれの持ち場でそうやってやってれば、少しくらいはよくなるだろ。

 

なんて、おめでたい私は思っているところがあるけど、そう信じていないと人生はつまらなすぎて生きていられないからな。

 


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