音楽放談 pt.2

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年々しみてくる音楽

私は割と音楽をよく聴いている方だと思うが、それでも年々新しい音楽を聴く機会は減っている。

 

単純にずっと好きなアーティストも現役で新譜をバンバン出してくれるので、そういったものが増えるほど時間的な制約も出てくるから、必然そうならざるを得ないところはある。

 

それに、昔の曲でもなんか知らんが最近になって改めて沁みることもあって、それで見直していると新しいところまで手を伸ばせないのである。

 

別にそれは悪いことだとは思っていないけど、ともあれ音楽を聴く楽しさはそういう時代性というか、年代性と言うか、そういうものも少なからず関わってくるという話である。

 

 

さて、今日は久しぶりのアナログフィッシュのワンマン。

 

ツーマンとかはいくつかあったんだけど、ここ数ヶ月はメンタル的にもゆとりもなかったし、ショートリストでは消化不良にもなるので行かなかった。

 

今回は彼らの1stEP『世界は幻』の20周年記念と銘打たれたライブだ。

 

彼らのライブは常に何かしらのテーマがある。

 

事前の告知でも、浜本さん不在の懐かしの3人体制でのライブも謳われていたので、それも逆に新鮮な今日この頃だ。

 

私は完全に後追いなので、彼らのデビュー当時は知らない。

 

音楽的には、今よりも健太郎さんカラーが強い印象の楽曲が多く、90年代的な音楽だなと個人的には思っている。

 

悪い意味じゃないですよ、私は90年代の音楽って大好きなので、そういうものを持っているから好きなんですよ。

 

 

セットリストはこのEPからのほぼ曲順で展開。

 

改めて聴くと、展開に富んでいると言うか、色々詰め込んでるなと思うし、特に健太郎さんのベースがドゥルドゥル渦巻くようなフレーズが多いように思う。

 

初期アナログフィッシュを象徴するようなサウンドだ。

 

こうやって改めて聴くと、初期衝動な健太郎さんと、当時からどこか客観視したような下岡さんの曲とが既に対比されているように思う。

 

彼らの代表曲の一つである”夕暮れ”なんて、変な曲だなと思うし、不思議な歌詞の曲だし、でも上記描写が凄まじい。

 

でも、”ロウ”とか、いまだに染みてしまうのだから、そういう自分の気持ちを客観視したりして、ああこれじゃだめなんだなと図らずも思ったりもした。

 

 

カップリング曲も含めて当時の曲をひとしきり演奏して、第一部終了・・・と思いきやそのまま浜本さん登場し、最近の曲へ。

 

もうちょっと勿体ぶったことやってもいいと思ったが、このふわっとした感じが今の彼ららしさか。

 

最近の曲の方がアダルティではあるが、コントラストがいいですね。

 

新曲も含めて演奏しつつ、過去曲のリアレンジも披露。

 

”time”も少しエレクトロなアレンジになっているが、これは第3弾に期待が高まる。

 

 

で、今日のライブで私の中で一番印象的だったのは、なぜか”Showがはじまるよ”であった。

 

元々好きな曲だし、明るくてポップで、タイトル通りこれからを期待させる素敵な曲で、こちらはオードリーの武道館ライブのために作られたタイアップ的な曲だったりもする。

 

曲の冒頭でもさりげなくオードリー(大通りとかけている)ところもあり、遊び心もあるのだけど、なんかこの曲を聞きながらなぜか泣きそうになってしまった。

 

最近オードリーの番組をよく見ているんだけど、そこで彼ら二人の関係性もよく見えてくるし、来年2月には東京ドームでのライブも控えているのだけど、そんな彼らが武道館のステージに競り上がる姿を勝手に想像して、なんか勝手にグッときてしまった。

 

中学の同級生がそのままスターダムに上がっている姿が、なんかエモいよな。

 

私にはそんな幼馴染なんていないし、過去の人間関係はどんどん遠ざかっている。

 

だからか知らないが、余計にくるんだよね。

 

そして”アンセム”だよ。

 

この曲って具体的なようで抽象的な曲だと思っていて、でもそれが妙にハマってしまう瞬間があるんですよ。

 

「伝えたいことは空にあって、両手広げてキャッチするが・・・迷いながらいつも、迷いながら」というところが、ずっと私の人生なんですよね。

 

私なりに色々考えているし、でもうまく言葉にできなくて、伝えることが苦手なんですよ。

 

それでもそれをキャッチしてくれる人たちとも出会えたし、その幸せも感じてしまったから、逆にしんどいことも増えているのもあるが、ともあれエモいんですよ。

 

健太郎さん曲の方が後から効いてくる率が高い気がする。

 

 

ライブは17次開演だったので、19時前に終わるとまだ外は明るかった。

 

最後は観客の拍手に押されてダブルアンコール、”抱きしめて”だったけど、この曲は本当にいい曲。

 

私の求める幸せの姿はここにあると思っている。

 

個人的な価値観の話でしかないが、ある種の理想は下岡さんの描くラブソングの中にあって、現実の自分は健太郎さんの曲の中にいる、そんな感じなんですよ。

 

年をとるほど、それを顕著に感じて、二人ともロマンチストだけど、下岡さんの方が理想主義な歌詞を書きながらも現実主義で、健太郎さんの方が現実的な歌詞を書きながら実はロマンチストなんだろうなと毎回思う。

 

どっちも私の琴線に触れてくるから、だからずっと聴いている。

 

今日も最高だった。

 

 

私はずっと後悔と幸せとふわふわしたものとの間で生きてきている。

 

期待した未来とは随分と違うが、それでもそれなりに幸せだとは思う。

 

色々なものが複雑に絡み合うので、思うところも複雑化していくけど、極端な環境にいれば却って身に染みるところもあるものだ。

 

この数ヶ月が、今後の私の人生には大事なタイミングだ。

 

Tha Blue Herbもそうだけど、色々と私に考えさせてくれる。

 

だからずっと彼らの音楽は聴いていられる。

 

ずっと寄り添っているような感覚を覚えるのだろう。

 

 

まあ、あれこれ思うのは私の勝手、いい音楽をずっと作り続けて、エネルギッシュに演奏してくれるだけでも、私には大きな救いだ。

 

新曲もどれもいい感じだし、これからの作品もずっと楽しみ。

 

10年後も楽しみにしているよ。


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