音楽放談 pt.2

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コラボ ―アナログヒント

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最近、に限った話ではないのだけど、様々なアーティストのコラボシングル、アルバムというのは面白かったり面白くなかったりという内容面の満足度に差はあれどそれなりに興味深いものである。

遡れば郷ひろみ樹木希林のコラボはまさに青天の霹靂、という冗談はさておき、以前聴いてよかったのはTha Blue HerbのBOSSとクラムボンタワレコかなんかの企画シングル”あかりfrom here”である。

私はyoutubeのライブ映像を見たのだけど、そのライブ自体もいいパフォーマンスだし、曲も温かみがあって素晴らしかったね。

音源は手に入らなかったが。

洋楽系だとコラボという言い方だとR&Bとかの分野が多い気がする。

それこそFranzとSparksのFFSはコラボっぽいけど、例えばThem Croocked Valturesはコラボではなくて完全に新バンドだし。

Atom For Peaceもそうか。

これらはアーティスト個人としてやっていて、元のバンドなどとは切り離されてるからコラボとは言わないのかもしれないが。


この間アナログフィッシュがHINTOというバンドとツアーをしていたので、その企画盤としてアナログヒント名義でシングルも出していて、それが面白いものだったのですね。

曲は”Nightmere Believer”1曲だけど、3ver.入っている。

HINTOのヴォーカルver.、佐々木さんver.、下岡さんver.、まさかの斉藤さんver.、はさすがにないけど、曲は同じだけど歌詞はそれぞれが書いたものになっている。

面白いのは、同じテーマで曲は書いているのだけど歌詞の表現は違うし、歌のメロディへの載せ方も違うし、だからそれぞれの個性が出ていてそれがいいのである。

HINTOの人は社会的な環境の中で孤立している様なときの不安感、自分が報われないような気持ちでやきもきしているような内容かなと思う。

佐々木さんは、彼女との関係性についての不安があって、それをかき消す為に夜の街に飛び出して行ったところで「悪魔と出会う」というもの。

歌詞にパンクロックとかダンスホールとか、そういうワードが出てくるのがなんか佐々木さんっぽい。

そして下岡さんはある意味一番穏やかで淡々とした内容なのだけど、一方でそれが妙に不安になってくる。

非常に捻くれた歌詞だなと思うのが、ナイトメアというよりは平坦な白昼夢のような現実の描写であること。

「意外とあっけなく特に何もなく年を取って」いく生活が続いて行く人生、あまりにありふれた何気ない場面の中にある漠然とした不安感。

で、それぞれ最後の歌詞?もちょっと違って、HINTOの人は<つづく>、佐々木さんは叫ぶ、下岡さんは問題ない、である。

それぞれにとってのナイトメアなんだろうな。


こういう企画ものはあまり聴かないし、アナログフィッシュが関わってなければ聴かなかっただろう。

でも、同じテーマ、曲でも人によってこういう違いが出るのがやっぱり表現の面白さなんだと思う。

それぞれの味が出るからコラボは面白い訳だからね。

最近アルバムの中ではFeat.がよくあるが、嵌っているのとそうでないのもまちまちだし、そもそもその必要あるか?というのもあるから、まあそれも含めて楽しめばいいか、というものかもしれない。

いずれにせよ、好きなアーティストの普段とちょっと違う形で観られるのはファンとしては嬉しいことである。