2週連続アナログフィッシュである。
元々は7月末に開催予定だったのだが、メンバーがコロナになってしまったので、延期となったナツフィッシュである。
私自身コロナになっていたので、結果的に延期は助かったところもある。
このナツフィッシュは彼らの定番企画ライブの一つだが、今年はビルボードでの二本立てライブというちょっと豪華な感じだ。
前週は健太郎さん、下岡さんでそれぞれの曲だけを演奏するライブ二本立てだったが、今回は通常通りのバンドライブ、しかしセットリストは被りなしという事で、本当は2回とも観たかったんだけど、ちょっと色々具合が悪いので今回は第1部のみ行く事に。
また配信とかでやってくれるといいな。
しかし、私もビルボードは初めましての会場なので、その意味でも楽しみだ。
多分普段のライブと比べると時間も短いと思うが、それでも1時間半はやるだろう。
それにしても、持ち曲も多くある中でこれだけの曲数をライブでやるためには練習とかも結構やってんだろうな。
アレンジもちょくちょく変えていたり、カバー曲もやったりということもしているので、なおのことだ。
toeなんかは特に練習しなくてもバチッと決めてくるという異能者の集まりだが、アナログフィッシュも徐々にそのステージに入っているのかもしれない。
演奏でとちったところは、考えてみたらほとんど見たことがないからな。
そんなわけで、夕方早い時間からのライブである。
ビルボード自体先にも書いたように初めましてだったのだけど、やはりラグジュアリー。
普段ライブハウスばかり行っている身からすれば入るところからなんか知らんが緊張する。
会場も、ワンフロアでテーブル席とカウンター席と、さらに3階席になるのかな、そんな感じの構成で、私はカウンター席での観覧である。
席に着くとフロアレディのオネェさんにご注文はお決まりですか?なんて聞かれてそういう方式なのか、と一瞬焦ってしまった。
ビールをくぴくぴ飲みながら待っていると程なくして始まる。
ステージも近い。
メンバーはポスターにあるような空色にペイントされた揃いの不揃いのシャツで登場、遅れてきた夏感だ。
以前やっていたタウンミーティングのような雰囲気で、1曲目は下岡さんの"Sophiscated Love"でスタート。
小洒落たギターにますロック的なベースフレーズがイカした曲だが、この曲の歌詞は年々沁みてくる。
「歳を取ったら取るだけ賢くなるなんて、それは半分正しくて、それはほとんど間違ってる」という一節なんだけど、若者よりも私とかその上の世代ほど刺さるんじゃないかな。
こうやって座ってまったり聴くと、いつもと歌詞の刺さり方も違うし、ただでさえ具合が良くないので、いつも以上に滲みてしまう。
今日は"City Of Symphony"の新Verも演奏されたんだけど、ほんとに何回聴いてもこの曲はいいよね。
"Yakisoba"とかもつい滲みすぎて、それだけでなく"アンセム"も普段なら楽しく響くはずの曲までも
なんか聴いていたら泣きそになってしまった。
疲れているんだなと感じる瞬間である。
昨日メンタルクリニックへ行ったんだけど、どうも軽い鬱の気があるようなので、気を抜くと頭がぼーっとして意識が上の空になってしまうんだけど、こうして彼らのライブを聴いて、しみじみとした時間が実にヒーリング効果。
"Radio Star"の容赦ないポップさも最高だしね。
会場の音もいいからいつになく健太郎さんのボーカルが伸びやかに響いて、特にサビでドーンと伸びる曲はめちゃよかった。
また、割と静かめに歌うからわかりにくいところはあるけど、下岡さんも違う種類だと思うけど歌うまいんだよな。
新曲での歌を聴いて改めて思ったものだ。
ステージはビルボードサイズの1時間ほぼピッタリで終了、アンコールは1曲だけ、下岡さんの新曲で締められた。
彼の書く歌詞は現実的で、良いことも悪いこともどっちも含んだ表現をしているので、すごくシビアな反面、だからこそ生まれる力強さみたいなものがあって、響くんだよな。
前回のジョンとポールではそれぞれの色を分けた見せ方だったけど、やっぱりこうして二人の曲が交互だから余計に伝わることもあって、最高でしたね。
今回は2部制だが、私は1部のみでおいとま。
どんな曲をやったのか、あとでセトリもチェックして悔しがろう。
ライブ後は実に健やかな気分になりまして、頭がぼーっとしてしまう現象も落ち着いて、なんだか元気になっていた。
感情がちゃんと動く事でポジティブに動いたのかなと思いつつ、これがあるから何度でもライブに足を運ぶのよ。
ちなみに帰りの電車でもライブ盤を聴きながら電車に揺られてきました。
年内でもう一度ワンマンも決まったようなので、日程確認しておこう。
毎回同じ事書いちゃうけど、本当に素晴らしいバンドだ。