音楽放談 pt.2

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ROVOの野音 -MDT Festival 2017

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昨日はROVO野音でのイベントへ。

ここ数年毎年やっているらしく、過去のラインナップをみてもかなりコアで熱いラインを揃えていた。

今年はD.A.NとOgre You Assholeを招いての会なので、よっしゃと勇んで行ったのである。

野音といえば様々なアーティストが口を揃えて特別と表現する会場である。

私はこれまで行ったことがなかったのだけど、今年10月にTha Blue Herbも20周年でやるということで、下見というわけではないがいいタイミングなので行ってみようというわけである。

ちなみにROVOはSynchronicityにも名を連ねていたし、インディ界隈では有名なバンドなので知ってはいたけど、聴いたことはなかったのでこれもいい機会とて。


初めて野音に行ったのだけど、本当に公園の中にステージがあって、上野公園のステージと同じような感じなのだろう。

イベントスペースみたいな感じで、ちょっと昔のお祭り会場みたいだ。

日比谷駅から公園を抜けて会場に向かう道すがらにはファミリーもりだくさんだ。

あちこち写真を撮っている人がいるが、中にはそんなもの撮ってどうするんだろうと思うようなものを撮っている人も結構、ていうか大半であったがそれはともかく、忽然と人が集まっているのですぐにわかった。

ちょっと早めだけど中に入ってみると、本当に学生時代によく行っていた市内の陸上競技場の座席みたいだ。

屋根はなし、石の椅子は硬いけど表面はちゃんと磨かれているし、さすがに綺麗にされていた。

意外と座り心地は悪くなかった。

周りを見ると毎年きている常連さんが多いらしく、みんなきちんと準備してきている。

この野音、ライブ会場には珍しく飲食物の持ち込み自由なのである。

概して飲食物が高いのが日本のライブ会場なのだけど、そんなわけだから結構なお祭りムードになっている。

野音が特別と表現される理由って、実はこういうところにある気がする。

どこのライブ会場でも基本的にアルコール類は高い。

そもそもがっつりホールになっているので、飲みながら見るには窮屈だし、周りにも配慮するとライブ中は見る、終わったら飲む、ちょっとだけ、ていう感じであるからね。

まあその弊害も後で書くけど、いずれにせ観客のテンションや雰囲気も違って、少しフェスっぽい空気もあって、なんかよかったね。


ライブ自体は16時きっかりにスタート。

几帳面だ。

一発めはD.A.N、音楽的には明らかにライブハウスの方が映えるタイプの音楽だけど、それが野外でどう響くんだろうと思ったけど、これが存外よかった。

1曲目は先月出たEPから"SSWB"だったのだけど、歌詞の中に「それは夏のせいさ」なんていうラインもあって、結構な日照りで暑いこの日の天気にもマッチして。

また1stからの曲もさすがの響きで、かっこよかったな。

でもまあ、やっぱり彼らは暗いクラブハウスでこそしっくりくるのは確かだ。

単独観たい。

時間にして35分くらいかな。



続くはOgre You Asshole、新作リリース以降イベントで断片的にしか観ていないのだけど、アレンジもどんどん変わっていくので毎回面白いのだけど、今回もまたよかったんだ。

彼らのライブで何がすごいって、音がブワーーッと迫ってきてうねり出すような音像である。

アルバムで聴くとむしろ抜きが多くてともすればスカスカな音楽なのだけど、ライブは別物である。

旧曲も新曲も境目なく溶け込んでいくようなセットリストも見事だし、ライブの佳境に持ってくる曲もどんどんパターンが増えていて、すごいんだほんと。

徐々に夕暮れから日没に迫る時間が彼らの時間だったのだけど、彼らはハマりすぎていてそれもきもち良かった。

ちなみに初期の曲はモロUSインディ、もっというとModest Mouse臭がプンプンなのだけど、そこから出発して今の地点に着地したのは一体どういうわけなんだろうかと改めて思うよね。



9月にはこのD.A.NとOgre You Assholeはツーマンで回るらしいのだけど、行かない理由がない。

この2組は若手バンドの中でもかなりの実力とオリジナリティもあるので、ぜひ機会があれば観てみてほしいバンドである。

音源もさることながら、ライブも本当に素晴らしい。


2組終わった時点で時間はまだ18時過ぎ、これくらい早い時間にやってくれるのは嬉しいよね。

少しだけ転換待ちがあったけど、18時半前には始まったからこの手際がすごい。

10分かそこらだよ。


で、初めましてのROVO

バイオグラフィも全然知らなかったのだけど、元Boredomsの人もいたり、インディ界隈ではかなり有名なおじさんたちが集ったスーパーバンドだったんですね。

ちょこっとみた写真で打ち込み系の人かと思っていたら、音楽はトランス的なダンスミュージック、それをダブルドラムを駆使して人力で演奏するというもの。

電子バイオリンなんていう変わった楽器も使っていて、かなり面白い。

曲はいずれも長尺が多く、10分超えの曲がほとんどのようだ。

結成当時、「宇宙っぽいことをやろう」といって始まったという話もあるらしいが、確かにスペーシー。

序盤は割と静かに抑えて始まることが多いのだけど、終盤に向かってブワーッと盛り上がっていく様はテンション上がるよ。

ドラムずっと叩いていてべらぼうに密度高いし、このテンションでずっと演奏し続けるってどんだけ体力あるんだろうと思う。

時間にして2時間弱くらいのライブだったと思うけど、正直にいうと私はちょっと疲れてしまった。

ただ、前列の方には裸の集団がいてかなりカオスになっていたのだけど、ある種レイブとかってこういう感じなのかなという気がした。

すごかったよ、実際。

そんなわけで20時には終演、と言って私は本編終了でアンコールを見ずに会場を後にした。


ライブはいずれにせよ満足度も高く、とてもいいイベントだと思った。

見上げれば高層ビルがそびえ立つ景観がちょっと不思議で、あのボリュームなのでともれも半端ないと思うけど、なんかよかったよね。

いくつか気になったところといえば、まずトレイ事情。

とにかく臭い。

多分水があんまり流していないのだろうけど、さすがにちょっと閉口した。

加えて飲みすぎた連中がゲロゲロ吐きまくっている。

まあいいんだけど、そんなになるまでこんなところで飲まなくても、と思ってしまう。

また同じく酒絡みだと思うけど、前方で椅子に立ってしまうやつや、ちょっと触れたけど裸になっていた集団、あれは一体なんなのだろうか。

そのほかアイドルか何かの顔を切り取ったと思しき団扇的なやつを持って客を煽り出す客、あれは一体なんなのだろう。

個人的にはああいうのを見ると冷めてしまうたちなので、ちょっと鬱陶しかったな。

前方にいたと思しき人のツイートにもそのあたりの人らについてと思われる記述もあって、その人は「もう行かない」と書いていたけど、そういうのって本当に残念だよね。

ライブの楽しい方は人それぞれだから騒ぐ人もいれば静かに見たい人もいて、それでいいのだけど、自分の楽しみ方を強要するやつとか、周りを顧みれないやつが出てくると本当に気分悪いからね。

それぞれがそれぞれに楽しむのはいいんだけど、そのあたりの配慮をちゃんと持って欲しいし、それがこういうイベントとかフェスとかライブとかのマナーというやつだと思うし。

それに、そういう一部の自分勝手な客のせいで、結果的に迷惑を被るのは主催者のアーティストなんだから、ファンとしてはそのあたりをちゃんと認識しておかないとダメだよね。


ともあれ、いいイベントでした。