今年に入ってまだ音楽のライブにはいけていないが、明日ついにライブはじめだ。
何かといえば、絶賛日本ツアー中のBo Ningenである。
日本人だがイギリスを拠点にしているので、年に何回かツアーでやってくる。
世界中をツアーしており、海外の主要なフェスにも出演歴があり、実は世界的に活躍する日本人たちである。
メンバーは4人で、Bass/VocalのTaigen、GtのYUKI、Kohei、Dr /Monchanというらいナップだ。
全員長髪で、服装も独自。
アングラ臭がすごいが、ドラムのMonchanはファッションブランド、Masterpeaceのカタログにも登場している。
ちなみにTaigenのお母さんは有名な歌手だそうだ。
如何せん音楽性がコアなので、なかなか広く聴かれる機会が少ないのが残念ではあるが、轟音炸裂のサイケデリックな音像は、一度は聴いてみてほしいところである。
そんなBo Ningenの単独ライブが明日東京でもあるので、新しいアルバムも待たれる彼らの代表的な曲をいくつか紹介しよう。
まずはなんと言ってもこの曲だろう。
曲名は殺伐としているが、楽曲も殺伐としている。
狂ったようなノイジーなギターがたまらない。
VoのTaigenくんのハイトーンな金切ヴォーカルが癖強めなので苦手な人はいるかもしれないが、この曲のライブでの暴れっぷりは本当に最高。
こんな彼らのライブを見て魅了された1人が、UKでは絶大な評価を得るThe Horrorsで、彼らの発言が注目されるきっかけにもなっている。
そしてライブでの定番となっているのがこの曲。
2ndアルバムの2曲目を飾っているが、Vo、Gt、Drもシンバルのみで始まるが、サビに差し掛かったところでベースとバスドラも入ってきて一気に音の立体感と共に音としての塊がドカンとぶつかってくる。
この曲を聴いて踊らない奴はいないぞ。
ギターも音源以上にノイジーで本当に気持ちいい。
かなりメロ的にはポップな曲だと思うので、初めましての方にもおすすめできる曲である。
続いてはこちら。
Bo Ningen - Slider (Official video)
今のところ3枚のアルバムをリリースしており、こちらが3rdアルバムのリード曲。
これまでの曲に比べてかなりストイックな展開である。
お得意のノイズの洪水は健在だ。
ベースラインがミニマルなので、そこにギターが響く感じがすごい好き。
ここまでは激し目な曲を紹介してきたが、こんな曲もある。
メロウな曲だが、彼らのこういう曲はなぜか子供の頃の夏休みのような風情を思い出させる。
ライブでも基本的には激しい展開が多いけど、この感じの曲もちゃんと差し込むあたりが絶妙だ。
この路線の曲としてはこちらもいい。
アルバムに何曲かはこういった曲があって、彼らのバンドの音楽性を暗に象徴しているのはこういう曲なのではないかと個人的には思っている。
彼らの歌詞は、非常に内省的で抽象的なものが多い。
抽象的というか、歌詞を書いているTaigenくん個人の視点で描かれる印象があるので、他の人にとっては観念的で抽象的に聞こえるだけなのかもしれないが。
ちなみに、仲の良い日本のバンドはGezan、Novembers、Borisあたりである。
分かる人にはすぐに分かるだろう。
彼らのライブのハイライトは、インプロも込のこんな時間だ。
Bo Ningen - Daikaisei (Live at SSV- St. Leonard's Church, Shoreditch)
映像では12分くらいだが、長い時は20分くらいやっているのではないだろうかという無限ジャムタイム。
この瞬間こそライブの醍醐味だ。
思ったよりも長く続くので、疲れて動けなくなる人続出である。
激しく暴れたいというよりは、自分の世界の中でトリップしたい人におすすめの音楽性かもしれない。
と、ここまでは彼らの楽曲で割とライブでもよく演奏される曲を紹介したが、実はある女性バンドとも懇意にしており、一緒に曲を出してもいる。
ポストロックな音楽性で注目を浴びたThe Savegesとは仲がいいらしく、こうしてEPもリリースしているし、Voのベスは3rdで客演もしている。
1曲で40分弱なので、分かる人にはどんな性質のものかは酢群わかるだろう。
彼女たちも特に2ndアルバムは非常に好評価を得たアルバムであったのだけど、最近はあまり音沙汰がない。
と、非常にうっすらとした紹介ではあるが、世界で活躍している日本人は有名無名にかかわらず、結構いっぱいいるわけで、彼らもその1人だ。
なんなら日本よりも海外での評価の方が高い典型だろう。
BorisとかMONOみたいにね。
今更それをどうこういうつもりはないが、結局日本人かどうかなんて大した問題ではない。
大事なことだけどね。
でも、本質はそこじゃないんだぜって言うことをおしえてくれるような気持ちがする。
私は1年に1回は彼らのライブを見ている気がするし、なんとなく年末は彼らのライブを見るのが恒例化していたが、昨年はなかったし、年明けの空間現代とのライブにはいけなかったので、このタイミングで見られるのは嬉しいの。
チケットも多分まだあるから、時間のある人はぜひ足を運んでみて欲しい。