自粛期間が正式に1ヶ月延長となった。
まだしばらくは自主的軟禁生活である。
まあ、平生引きこもりがちな私にとっては、実際はそんなに苦ではないんだけどね。
ともあれ、また自宅にいる時間も長くなるので、特にこんな静かな夜に聴きたくなるおすすめベッドルームミュージックを。
まずはこちら。
カナダの人気バンドStarsの"Your Ex-Lover Is Dead"。
男女ツインヴォーカルのキラキラしたシンセポップ、ウィスパーヴォイスなヴォーカルも静かで品があって素晴らしい。
曲はいずれもメロディもあるが、歌詞はやや暗く文学的なものが多く、歌詞を読み解いていくのも面白い。
個人的には特に初期3作は秀逸で、『Heart』、この曲も入った『Set Yourself On Fire』
、デビュー作の『Night Songs』などは特にお勧め。
ちなみにデビュー作ではThe Smithのカバーも収録されている。
続いてはこちら。
フォークトロニカという独自な名称でその音楽性を評されたFour Tetの"Love City"。
『There Is Love In You』というアルバムに収録されている曲だが、この曲は大好き。
彼の楽曲は全体に穏やかん曲が多いんだけど、その中でも体を揺らしたくなる躍動感もあって実にいい。
狭い部屋で、ちょっと踊っちゃいたい気分にさせてくれる。
続いてはこんな曲も。
Robert Glasper Experiment - Afro Blue (Feat. Erykah Badu)
ジャズピアノ会の風雲児?Robert Glasperのプロジェクト、Experienceの『Black Radio』収録の"Afro Blue"、歌っているのはErykah Baduだ。
このプロジェクトは様々なアーティストとコラボしているのだけど、その音楽はジャズ、ソウル、ヒップホップ、ロックなど様々な要素をごった煮にしながら非常に上品で、尚且つそれぞれの音楽を聴いたことがない人でも聴きやすいので、入り口としてもすぐれている。
まあ、グラミーとか獲ってるので知っている人も多かろうが、彼の周辺プロジェクト含めて非常にいいアルバム満載である。
ちょっとアップテンポな曲ではこんなものも。
Vampire Weekend - Harmony Hall (Official Video)
Vampire Weekendの『Father Of The Bride』収録の"Harmony Hall"。
アフリカンミュージックを下敷きにポップで軽やかな曲を展開している彼らだが、その歌詞はかなり社会性も帯びており本国アメリカではすっかり大物となっているとか。
実際リリースするアルバムは毎回注目されており、同キャリアのバンド立ちと比べても頭一つ抜けている。
私は彼らの1stのデビュー曲”A-Punk”をたまたまテレビでみて、これはいいとなって以来のファンである。
攻撃性もないので家族で聴くにもおすすめだ。
ちょっと古くはこんな曲も素晴らしい。
Velvet Underground - Pale Blue Eyes
アンディ・ウォーホールがプロデュースしたことでも有名なVelvet Undergroundの"Pale Blue Eyes"。
この曲は既婚者を好きになってしまった男の切ない心を歌っている。
Sometimes feel so happy, sometimes feel so sadと歌われるのだけど、シンプルな演奏に弱々しい声で歌われるこの曲は、こんな人に会えない状況にもぴったりではないだろうか。
次は明るめな曲で。
チルウェイブなどと呼ばれた中の代表格の一つ、Toro Y Moiの『Underneth The Pine』収録の"New Beat"。
絶妙にゆらゆらしたビートに囁くようなヴォーカル、ポップながら内向性を隠しきれないような感じが実にいい。
ライブではもっと肉体的なパフォーマンスらしいが、ともあれ彼のこのセンスは素晴らしいね。
なんだかんだ3rdあたりからずっと聴いているな。
ちょっと切ない感じも孕んでいるのが素敵だ。
最後はこちら。
Toe - グッドバイ Goodbye Feat. Toki Asako
インストロックの日本代表、toeのヴォーカル曲"Goodbye"。
音源では女性ヴォーカルがフィーチャーされているが、個人的にはギターの山崎さんの歌うライブverが好きである。
歌詞は英語が多いが、サビだけは日本語で歌われる。
タイトル通り別れの曲だと思うけど、うまく届かないんだ、また次の不安か、この先はないんだ、というシンプルで短い言葉の中に色々の感情をみてしまう。
他の曲もインストながらメロディもあって聴きやすく、エモい曲満載なのでおすすめだ。
ちなみに彼らは独自にライブハウス支援プロジェクトを立ち上げたことでも話題になっている。
彼らは音楽活動以外にも仕事をしており、エンジニアをやっている人もいればデザイン会社の社長もいる。
マルチプル。
こうして並べてみると、基本的に内向的な印象の曲を選んでいるなと気づく。
まあ、私は元々そういう音楽好きなものあるけど、毎日デスク脇のスピーカーからそんな音楽を聴きながら過ごしている。
激しい音楽もそれはそれで楽しいけど、近所迷惑もあるからこうした静か目な曲で気持ちだけでも盛り上げておきたいものだ。
どんな時にも音楽はすぐそこにあって、私にとっては本当に不可欠である。
まだ1ヶ月は続く在宅の日々、せめて楽しく過ごしたいね。