日本の政治も混迷していて、なんだか不安ばかりが募る。
私はそんなに政治に熱心ではないし、選挙も行ったことない人である。
駄目だなあ、とは思うけど、どうせ誰がなったって変わりゃしねえよ、と思っている部分もある。
こういう態度が実は一番まずくて、そうやって何もしないから変わる可能性すら亡き者にしているのかもしれない。
やはり国民としての責任を果たすべきかな、と最近は思うようになってきている。
大人になったな、なんてね。
解散をいつするか、なんていうニュースがよく取りざたされてしまうが、それよりももっといろいろメディアとして報道するべき内容はあるはずである。
しかし、日本では選挙前のバタバタばかりがクローズアップされて、はっきり言ってバカバカしい。
だから政治家も選挙前だけ頑張って国会じゃねるんだろうね。
色々と意識レベルで変えないといけない事ばかりだ。
アメリカでもいよいよ大統領選挙が近づいてきて、長きにわたるブッシュ政権がまもなく閉じようとしている。
それにしても、あれだけ批判された人間が任期を満了するなんて、不思議だなあなんて思ってしまうが。
あのパリス・ヒルトンにまでネタにされちゃうような奴が一国の代表なんて。
4年前(だっけ?)の選挙に時には、Vote For CHANGE!!をスローガンにさまざまなキャンペーンがなされていた。
そこにはロック界からも幾多の人が参加し、大いに話題にもなった。
その中で有名なバンドといえば、R.E.M.である。
世界最重要ロックバンドとも称される彼らであるが、非常に政治的な意識の高いバンドとしても有名である。
その年の大統領選挙のタイミングで、彼らはアルバムを発表している。
割と観念的な歌詞が多い印象であるが、このアルバムではかなり直接的にブッシュ批判をしている曲もあり、彼らのツアーでもそうした姿勢が表れていたことは、先般出されたライヴDVDでも見て取ることが出来る。
彼らは過去にも、同じように選挙の日にアルバムの発売をぶつけたことがある。
彼らのメジャーデビューとなる「GREEN」というアルバムである。
89年のこのアルバムは、ジャケットなんかをみるとかなりベトナム戦争あたりを意識しているのも伺えよう。
歌詞も、すべて読んだわけではないけど、そうした内容を含んだものは多い。
彼らの曲の非常に特徴的な要素として、ポップなんだけど特別キャッチーでもないし、いわゆる必殺チューンと呼べるような曲は必ずしもないのであるが、気がつけば何故か妙にはまっており、しかもアルバム通して大好き、というのがある。
実際彼らはこれほどの評価を得ているが、シングルでの売り上げはそれほどないし、代表曲といって挙げられる曲もかなり広範に渡るであろう。
でも、多くの人が挙げるであろう曲のひとつがこのアルバムに入っている。
"Orange Crash"という曲で、けたたましいドラムに始まるこの曲は、今に至るまでもっともロック的な激しさを帯びた曲である。
「I've Got my Spine,I've Got My Orange Crash (合ってるかな?)」という、なんだかよくわからないフレーズが繰り返され、おそらくベトナム戦争における枯葉剤に対する批判が主題とは思うが、メンバー自信何についてなのかいまだによくわからないと口にする曲である。
色々考えられるから、的が絞れないという意味らしいけど。
この曲は本当にかっこいい。
また、個人的にすきなのは1曲目の"Pop Song '89"。
「Should we talk about the weather? Should we talk about the government?」という一説が何か好きでね。
このアルバムは、全体として一番聞きやすくわかりやすいのではないかと思う。
シンプルで、それでいてR.E.M.にしか作れない、そんなアルバムの好例である。
彼らはずっとインディという土壌で活動していたのであるが、後にメジャーへ移籍し、今に至っている。
彼らはオルタナの火付け役のひとつともみなされており、またメジャーに移籍してもずっと変わらぬスタンスで活動を続けており、アーティストリスペクトも非常に高い。
有名なところでいえば、Nirvanaのカートであろう。
彼が自殺するときに聞いていたのが、彼らのアルバムであった、というの有名なエピソードである。
個人的にも親しかったらしいしね。
今年も彼らは新アルバムを出して、かつてないほどアグレッシヴな内容が好評である。
自分は洋盤を買ったので、全部の歌詞の内容は把握できてないんだけどね。
ともあれ、いつまでも他人任せにはしていられない逼迫した状況に、日本もなりつつある。
私はこんな世の中には自分の子供を残したくにと本気で思う。
将来に希望を持てるような国を望むのなら、やはり自分で動かないと駄目なんだよね。
自分が政治家になるか、人に任せるのなら自分で責任を持って選ぶかしないと、文句を言う資格すらないのだろうと思う、今日この頃である。