音楽放談 pt.2

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何となくうまく行かない日のバックトラック ―The Streets

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Arctic Monkeysも気がつけば早4枚目のアルバムを出した。

1stの様なアグレッシヴさはないが、貫禄と実験精神を感じさせつつ、かなり聴かせてくれる作品である。

まだそこまで聴き込んではいないが、既に若手の域は脱している。

思うにアレックスのヴォーカルが曲の印象をかなり変えていると思う。

今は抑えたような声で唄うので、印象としてそうなるのだと思う。


そんな彼等が注目された理由と言うのはいくつかあって、一つはインターネットを介してその名を広めて、メインストリームへ駆け上がって行ったその時代性。

それでいて万人に受け入れられるキャッチーなメロディ。

ロックファンを納得させるギターのリフ。

そして、ストーリーてリングなリリックである。

日常生活を切り取ったその歌詞は、若者の実際の姿を浮かび上がらせるような緻密な描写で、そのスタイルがヒップホップ的であった事も大きいだろう。

次第に意味をなくして行く音楽の歌詞に、意味を持たせて単なる機能性を重視したポップソングとは一線を画した訳である。


そんなリリックについて、しばしば取りざたされたのが、英国のヒップホップアーティスト、The Streetsであった。

ロック雑誌にもしばしばその名は登場していたので知ってはいたが、そもそもヒップホップ自体それほど興味がなかったので、手を出す事もなかったのだが、先日ついに聴いてみた。

理由はヒップホップを在る程度聴けるようになったからということと、Musicのロブと共作した、というニュースを見たから。

なんかわかる部分が在るのでは?と思ったのですね。

そこで中古屋に走ってアルバムを買ったのである。


まだ歌詞を全部読んだ訳ではないが、概ねなんだか情けなくなるような、でもありがちな若者の生活ぶりが唄われている。

1曲目など実に間抜けで何気ないんだけど、でもそのフィーリングがなんだか良い。

そんな日も在るさ、なんて思うしかないような日常の景色。

それが良いのである。


トラックについても、それほどバキバキな訳でもなく、あくまでも穏やかで、聴いていて心地よい。

マイク・スキナーという一人の男によるプロジェクトのようなものみたいなんだけど、彼はそれほどラップがうまい印象ではない。

むしろたどたどしい印象さえある。

わざとそういう風に唄っているのかもしれないけど、その緩さが良いのである。

町中をふらふらしながら聴いていると実に心地よい。

いわゆるマッチョ主義的なヒップホップではない。

彼女はこれを聴いていたら、何が良いのかわからんと言っていたが。


ともあれ、こういう音楽は好きである。

もと仔細に歌詞を読まないと行けないけどね。