土日に雨が降るとやっぱりテンションが下がるな。
洗濯物は外に干せないし、外に出るのも億劫になる。
別に何をする予定もないけど、今日は家にいようかな、なんて思うわけだ。
もっとも家の中もなかなかの散らかり具合なので、片付けるにはこんな日がちょうどいいのかもしれない。
すっかり夏の匂いが感じられる時期になっているし、冬物は片付けていかないとね。
よし、今日は片付けをすることにしよう、と今決めようとしている。
さて、今年は年始から楽しみな新譜が毎月リリースされており、とても嬉しい。
そして7月にはお待ちかねのBroken Social Sceneが出るし、9月にはThe Nationalも、そしていつなのかいまいちわからないがCharlotte Hatherleyもすでにプレオーダーを受付中。
LCD SoundsystemやQueens Of The Stone Ageも夏前にはもう少し詳細な情報が出るだろう。
Nine Inch Nialsも多分今は制作期間中だと思うし、Haimもリリースが決まっているね。
先日来日したOwen Palletも製作中のはずだ。
しかも今年は結構来日も多くて、フェスでの来日が多いとはいえ、見たいやつがこぞってやってくるので嬉しくないわけがない。
ソニマニには!!!にSquarpusherのバンド、Kasabianもライブは素晴らしいので見たいしね。
そして恒例となったホステス枠では、Pottisheadのジェフ・バーロウのバンド、さらにはThe Horrorsも決まったのである。
どっちにしても行く予定だったけど、これは嬉しいね。
The Horrorsも前作から結構空いているのだが、最近ではDepech Modeのツアーに帯同したりして活動が活発になってきているので、新譜にも期待が募るというもの。
期待しないわけがない。
デビュー当時の佇まいからは想像できないような明るさを感じる一方で、能天気なわけではないのが実に心地のいい作品になっている。
その前作『Skying』あたりからその感じはあって、正直私はこのアルバムはあまり好きではないけど、今聞いてみると過渡期的な印象はあるよね。
なんかいい意味で毒が抜けたような印象があるのである。
ただ、個人的な好みで言えばやはり2ndの『Primary Colors』である。
このアルバムもリリース当時はそんなにいいとは思えなかったし、1stを後から聞いてかっこいいな、とか思ったすぐ後だったので彼等に期待していたのとだいぶ違うのがきたので戸惑った部分があったし、もっとできたんじゃないかみたいな思いもあったのだ。
その時の感想は過去にすでに書いているのだけど、読み返すと自分の保守的な感性をまざまざと示しているようで、いい反省材料である。
それはともかく改めてこのアルバムについて書くと、プロデューサーは先にも登場したPortisheadのジェフである。
音楽的なポストパンク的な色が強く、80年代~90年代のUKロックのエッセンスがふんだんに感じられる。
シンセの使い方や全体的にモノクロームな感じだったり、どこか影が付きまとうようなムードも含めて影響がドカンと感じられる。
それこそJoy DivisionやEchoe & The Bunnymenとか、Depech Modeとか、要するに私の好きなやつの要素満載。
つまりちょっと鬱っぽいテイストのあるアルバムなんだけどね。
もちろんそれだけでなく彼等のオリジナルに仕上がっているからこそ価値がある。
日本のLillies and Remainsとかと絶対仲良くなれそうな気がするけど。
ちなみにBo Ningenが注目されるきっかけは彼等である。
このアルバムでは、やはりシンセ音とミニマルなリズム隊の織りなす音像が素晴らしい。
それほどテクニカルなことをするバンドではないのだけど、渦巻くようなシンセ音とそれがなっていない時の静寂感、その間でバリトンのヴォーカルがまたよく映える。
何より収録曲がもれなくいい曲で、アルバムとしての完成度もさることながら曲の粒も揃っている。
中でも出色なのは"Mirror's Image""Who Can Say""Scarlet Feilds""Sea Within A Sea"だろうか。
"Scarlet Fields"は曲の展開も何もほんと大好き。
いわゆるサビ的な部分ではシンセ音がバアーンと前に出て来るのだけど、そこが気持ちよくて仕方ない。
でも、やっぱり凄まじいのは"Sea Within A Sea"、この曲は別格だと思う。
夜の車の少ない高速道路を走りながら聞いていたら最高だ。
そのままどこか遠くへ消えていきそうな思いがする。
割と静かに始まって、ヴォーカルも抑え気味、淡々としたドラムとベースの上でギターがゆらゆらしている。
要所要所で光を反射して来るようにシンセ音がなるのだけど、そこから徐々に加速していき、一度ブレイクした後にまさに洪水のように押し寄せるシンセとギターが渦のように迫ってきて、そしてフェードアウトするように曲が終わって行く。
これが最高に気持ちいい。
この曲はライブで聴くとこれがまたすごくて、ブワーーッと強烈な風に吹かれるみたいな気分にさせられる。
詳しいことはよくわからないけど、すごい曲だと思う。
次作について正式なリリースは今の所まだないけど、次はどんな感じになるのか、いつに楽しみだ。
それにライブも見るたびにどんどんすごくなって行くので、過去の曲が今はどんな風になっているのかも楽しみだ。
音源もライブもどっちもいいなんて、彼等は素晴らしいアーティストである。
"Sea Within A Sea"