音楽放談 pt.2

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旅の途中 -The Novembers

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バンドのドキュメンタリーは面白い。

バンドだけに限らず、レーベルとか音楽絡みのものは好んで見るんだけど、自分とは全然違う世界で生きている人たちだからその違う世界の現実を見ることが面白くもあるし、また単純に好きなバンドのいろんな側面が見えてくるのも面白い。

以前サドルクリークのレーベルのドキュメンタリーなんかはまた違う視点もあるしね。


で、先日また買ったのはThe Novembersのライブ・ドキュメンタリーが1組になったやつ。

ライブ会場限定販売だったものが、ベストアルバムのリリースと合わせて一般流通も始まったので早速買ったのであった。

以前からちょくちょく扱っているバンドだけど、最近はとくに活躍がめざましいですね。

日本にあってインディーズを地でいく活動をしており、音楽性もどんどんスケールアップしている。

さらに彼らを取り巻く他のバンド連中からも一目置かれていて、海外バンドの前座を務める機会も増えている。

メンバー個々のプロデュースライブなんかもやっているけど、サポート活動も含めると結構幅広にやっている。


そんな彼らのドキュメンタリーだが、今回のツアーを通してメンバー、友人バンド始め関係者のインタビューなども交えた構成になっている。

downyのロビンや、BorisのAtsuo、また同世代としてPlasticzoomsのShoとLillies and RemainsのKENT、さらにChibaも出てきたりと、世代問わず日本の本物と言われている連中が答えているのが面白い。

メンバーもそれぞれに自分たちの今の状況などについて語っているけど、地に足がついたと言うか、まだまだこれからだよと口々に言っている。

また、様々な楽曲についてメンバーが語るシーンもあって、あの楽曲は今はできないとか、そういうことを言っているのもとても面白い。

そのほか、デビュー当時のライブ映像始め以前のビジュアルや雰囲気との違いも見られてそれも面白い。

小林くん、丸くなったよね、見た目は。


彼らは日本のインディーシーンでは結構有名な方だと思うし、コーストくらいならソールドアウトできるくらいの集客力もあると思うけど、それでも日本の市場で考えた時には彼らの成功はなかなか見えて来ないかもしれない。

成功を何で測るのか、と言うのは難しいけど、ちゃんと飯が食えるようになれば一つの指標だろう。

そこについては、彼らは多分それなりに達成しているんじゃ無いかな。

だけど、彼らがめざしているのはそういうところではないだろうし、もっと大きな意味で動かしたいものがあるはずである。

そこについては、まだまだ達したとはいえないと思うし、だけど着実に知名度や活動の幅が広がっていて、音楽的な評価も高まっている。


日本の音楽業界って、大きく2分されているとよく言われる。

いわゆるメジャーという世界と、アンダーグラウンドである。

世の中の多くの人にとっては音楽はメジャーの世界で完結しているだろう。

一方で個人的にも面白いのは後者である。

インディーズという価値観は本質的にはなくて、メジャーデビュー前のファームみたいな認識だろう。

だから、彼らのようなバンドは売れていないマイナーなバンド、としか見られないだろう。

実際、私の周りの音楽をそれほど聞かない人たちはそう思っているし、それ以上の興味は当然だけど示さない。

それは仕方のないことだけど、本当に残念なのはそれをイコール価値のない音楽だというなんの根拠もないレッテルを貼ることである。

そんな状況も変えてやろうという意識は彼らにもあるだろう。

だからこそ、応援したいバンドだよね。


今月はベストアルバムもリリースされ、教会でのライブなど様々な趣向も凝らしつつ、色々また展開していくのだろう。

楽曲の世界観は強いから、ダメな人はダメかもしれないけど、引き続き応援したバンドですね。

"こわれる"