先日会社の先輩にRolling StonesのライヴDVDを借りた。
実はストーンズはまともに聞いたことが無いのである。
一応聴いておかなきゃな、とは思ってたんだけど、今一タイミングが合わなくて。
で、そのライヴはおそらく90年代の奴なんだけど、かなり批判が飛び出るのを覚悟で言うのなら、カッコいいとは思わなかった。
なんかB'zみたいだ、というか、まあBzが彼らみたいなのかもしれないけど。
もっと初期の奴ならもっとかっこいいと思えるのかもしれないね。
なんか演出に金使いすぎてる感が、今一ピンとこなかった。
ただ、ずっと聴きたいと思っていた"Satisfaction"が聴けたのはよかったけど。
有名な曲だから知ってはいたんだけど、聴きたい理由はもっと別のところにあった。
以前、DEVOを聴いて、その中にストーンズのカバーでこの曲をやってるのである。
オリジナルとあまりに違うという評判であったので、聴きたいな、と思っていたのである。
実際聞いてみてなるほどと思った。
全く違う曲になっている。
奇妙奇天烈なサウンドとなっていて、確かにこれは衝撃的なカバーである。
カバーというか、もはやカバーという言葉ではカバーしきれないレベルである。
これがニューウェイヴだ、とでも言うかのように。
私は彼らについて語れるほど聞き込んでいるわけではないので、さらっとした紹介になってしまうけど、勘弁。
もともとこのバンドを聴こうと思ったきっかけというのが、パンクなんかをあさっているときに出会ったのである。
ピストルズは有名なので、そこらを聴こうかしら、と思っていたんだけど、色々調べたりしているうちにオリジナルパンクよりもポストパンク/NWの方に興味が行ってしまっていた。
で、Joy DivisionやGang Of Fourとかを目にしてたんだけど、その中にDEVOも見つけたのであった。
以前からYMOあたりのインタヴューでは出て来るバンドであったので、じゃあひとつ、といって手を出したのである。
聴いてみると、確かにポップではあるんだが、非常に癖が強く、やたら濃いものを感じた。
なんというか、アングラ臭がすごい感じがしたのかな。
それまで結構ストレートな奴を聴いていたり、メロディ自体は素直な曲をよく聴いていたので、すぐには受け入れられなかったんだと思う。
コーラスとかもあんまり心地よい感じではなく、なんかずっと悪ふざけしているようで。
安いシンセ音とかもやたらケバケバしい感じがしたし、まあいってしまえばあんまり好きじゃなかった。
実験的な音楽は好きなんだけど、ちょっと濃度が濃かったみたいである。
とはいっても、不思議なもので、これも思い出したようにちょくちょくi-Podを行ったり来たりしていた。
そのたびにうなってみるのが常であり、結局のところまだ彼らの本質が理解できてないのだろう。
しかし、今年のサマーソニックに彼らが来たので、是非に、といって観たのであるが、これがよかった。
アルバムでのイメージとは違い、単純にポップだったし、ステージングもコミカルで面白かった。
もういい年なんだけど、声は張りがあるし、キーボードのおっさんもいい感じに踊っている。
曲によってはみんなで行進なんかしてたりして、妙にかわいかったりもしてね。
でも、現役感バリバリで、別に何かに迎合している感じもなければむやみにポーズをとることも無い。
素直にかっこいいと思えたのであった。
ちなみに日本で、Polysicsというバンドが彼らを一番の影響源に挙げており、実際お揃いのつなぎを着て目にはバイザーという、まんまなカッコウでNW系パンクな音楽を展開いている。
彼らは最近ステージでも競演しているし、海外では日本発のDEVOみたいな評価もあるとか。
やはり日本のロック界の中でも独自性を持っている。
たんなるオマージュにとどまらず、音楽自体がオリジナルになっているので、いいバンドである。
と、まああんまりよくわかんない感じになっちゃったけど、いつまでも尖がった感じがあるのは、やっぱりかっこいいね、
そう言う年のとり方をしたいよ。
ポーズだけが詰まったような奴はダサいしね。