音楽放談 pt.2

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Knock me DOWN by words ―Lily Allen

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ここ数年の音楽シーンをみていると、女性アーティストの台頭は非常に目覚ましい。

しかも、話題になるのはソロのシンガソングライターである。

いわゆるアイドル歌手ではなく、音楽的なイニシアチヴもにぎりつつ、また強烈な個性も併せ持つため、ポップアイコンとしても多くの女性アーティストが雑誌にも登場するようになった。

彼女らはしばしば派手で、傍若無人な振る舞いをするためゴシップのネタとしても格好の餌食となっており、音楽それ自体は知らないけどそうした醜聞で名前を聴いた、という人もかなりいるだろう。

日本で女性アーティスト、というと、まあアヴリルあたりが一番有名である。

CDも売れているしね。

ファッション面でも話題を振りまき、また若くして結婚し、しかも相手がパンク歌手という、まあイメージ的には最高である。

もともと優れたルックスと、女の子にシンパしまくりの歌詞、さらに激ポップでキャッチーなメロディが日本でも受けた訳で、今や女の子にとっての洋楽入門盤としては鉄板になっているのかもしれない。

私もデビュー盤は人に焼いてもらって(やるよ、といって渡された)聴いたが、1回聴いてもういいや、となった。

まあ、そうだろうと思う。


で、私はかつては女性アーティスト自体聴かなかった。

なぜか、はまあここではいいとして、しかし最近では割と聴くようになった訳である。

中でもFeistは大好きになってしまった。

曲も声も最高ですよ。

あとCharlotte Hatherley。

音楽的にはASHよりも好きである。

きれいだしね。

その他にも奇妙に好きというか、まあ好きとまでは言わないけど聴いていて単純に心地よいのでちょくちょく聴いているのがLily Allenである。


えっ!?という声が聞こえてきそうだ。

なんせここ数日に書いたのは日本のアングラ/ハードコアバンドでさらに歴史的迷盤という、超濃ゆ~いものだったので、この落差。

でもまあ、たまにはポップ感あふれるものを、と思ったのですよ。


彼女が一躍有名になったのは、なんと言ってもその辛辣で強烈な歌詞である。

ふられた男のケツをけっとばすような爽快感が女の子にはあったんじゃなかろうか。

一方で軽快でキャッチーで、それでいてメロディアスでもある曲も耳を引いた。

さらに、ちょっとぽっちゃりさんながら、独自でもポップなファッションセンスも話題となった。

聴いている男としては耳が痛いし、できれば言われたくない言葉であった。


一番有名なのは、”smile”である。

一方的に振られてさんざん泣いて、やっと立ち直ったのに後になって男の方から「やり直さない?」とか言われて、フザケんじゃないわよ、という気持ちで復讐して、男の泣くのをみて、ああいい気味、と歌われる曲である。

「あなたの泣き顔が私を笑顔にする」というまあ、サドっ気たっぷりである。

また、同じくシングルカットされた”LDN”は、ロンドンの街並を歩きながら、面白いけどどこか
面白くない、みたいな感じの曲だった気がする。

非常にポップで軽快なので、個人的には一番好きな曲である。

シングル曲で言えば、自分の弟について歌った”Alfie”では、内弁慶な弟に対して強烈なパンチを食らわす曲で、悲しい事に童貞をも暴露されてしまうという、心の痛い内容である。

歌った本人が「ちょっとやりすぎちゃったけど」なんて言っているくらいだから。

其のほかにも”Not Big”という曲では、ナニに対して、大してデカクもないくせに、なんて大きなお世話だが非常にきつい言葉を浴びせられるという内容である。


と、まあこんな具合に、女の子にとっては痛快、でも男にとっては耳が痛い、そんな曲である。

ただ、先に挙げたシングル曲以外は正直悪くはないけど、くらいの出来なんだね。

それでも曲順とか、スカやレゲエ的な軽快さがあるため、アルバムとして成立しない事はないけどね。

個人的にはもっと日本でも人気になるかと思ったんだけど、意外とそうでもなかったようである。

まあ、今の日本じゃあ「私悲しいの、なぐさめて」みたいなとか、「本当は強くなんか、ないの、慰めて」的な曲が全盛な訳で、こういう反抗的な内容よりはむしろ自分の傷を舐めてくれないと受けないのかもね。

それじゃ駄目だと思うんだけどね。


で、来年2月に新譜を出すようで、インタビューなんかも出てきている。

今月のROはベストアルバム号であったので買ったのだけど、せっかくなのでインタビューも読んでいた。

そこでも率直というか、かなり割り切った姿勢があって、インタビュアーとの噛み合なさも読んでいて面白かった。

ただ、全般的にはいかにもな質問ばかりで、内容そのものは全然面白くないんだけど。

だいたい曲も聴いてないのにあの曲はどうだこうだなんて言われたって、ねえ。

それよりもアーティスト個人の価値観なりに焦点を当てた方が面白いと思うんだけど、まあ仕事だしね。

ともあれ、また中古かなんかで安くなったタイミングで買うかもな、て感じである。


ところで、ここ最近のリリーの宣材写真が少しかわいくなっている気がするが。

パラパラ捲っているとき、つい手を止めちゃって。

別に美人ではないけど、この子の、なんというか、天真爛漫とでも言えばいいかな、そういう感じが結構好きらしい。

よくわかんないけど、楽しそうな女の子をみるのは好きですよ。

なんて、まあたまにはこういうライトな記事も必要でしょう。