音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

クラフトロック2023

f:id:back_to_motif:20230528163319p:image

この土日は2日間とも立川で開催されたクラフトロックフェスへ。

 

昨年も来たのだけど、ロケーション、アクト、企画全て素晴らしかったので、リピートである。

 

このイベント自体は既に何年も行われており、昔は確かお台場の辺りで行われていたはずだ。

 

ビールを飲みながら音楽を聴こう!という素晴らしいイベントである。

 

会場のステージガーデンという施設は、割と新しいらしくめちゃくちゃ綺麗で、屋内、屋外を行ったり来たりするような感じなんだが、椅子の座り心地もいいし、芝生もいいし、とにかくグッドロケーションだ。

 

ちなみに私は誕生日でもあったので、のんびり音楽聴きながらゆるゆる酒飲んで過ごすのは、まぁ日々のご褒美みたいなものだ。

 

今年は初日はベテランアクトも並び、2日目は新世代という感じである。

 

 

まず初日。

 

私はThe Novembersからスタートと計画していてが、開始時間を勘違いしておりバタバタと家を出て、何とか間に合った感じだ。

 

他の出演者をみても異質な音楽性だと思うが、彼らにとっては大した問題ではないだろう。

 

最近の曲、ライブは開けているのでライブ自体はハズレないし、このイベントに来るような人には刺さるのではないだろうか。

 

シューゲ風味満載の新曲からスタートしたが、瞬間世界観を作り出すのはさすが。

 

セットリストはイベント仕様のショートverだが、最近は努めて内省的な色の強い歌詞の曲よりはポップな曲を演奏する機会が多いように思う。

 

中でも"New York"なんかはこういう初めましての人も多く観るイベントでは抜群に惹きがありそうだ。

 

ハンドマイクで歌い動く小林君が実にナイスフロントマンだ。

 

MC では趣味が酒のケンゴマツモトを弄りつつも、あまり砕けた発言が得意でないのでちょっとまごつくのはご愛嬌か。

 

ライブとのギャップよ。

 

短い時間ながら、ラストの"行こうよ"まで最高でした。

 

本当に変わったよな。

 

 

そこから外に出て一杯飲みながら、bachoを観る。

 

Bossのリリックでも名前が出てくるバンドだが、所謂メロコア的な感じなんですね。

 

いい歳のおじさんバンドであるが、まさかこの密度の客でダイブするやつがいるとは。

 

まぁ、バンドのファンが多く集まっているエリアだったのでいいとして、後に私は少しイラッとするが、それはともかく熱いファンを抱えているらしい。

 

 

そこからはチラ見してはゆるゆるとするような時間。

 

Five New Oldというバンドも名前は知っていたが聴いたのは初めてだった。

 

どうやらThe 1975大好きらしく、カバーも披露していたね。

 

日本にもこういうバンドいるんだなとか思いつつ、そこで一旦会場を出て飯を食う。

 

近所のラーメン屋で腹ごしらえをして、少し休んでから再び場内へ。

 

演奏していたバンドを観るともなく見つつ、ビールを飲みながらブルハ待ちだ。

 

単独もしょっちゅう行ってるが、折角なので前の方へ。

 

周りはそれなりにいい歳の人たち、そして1番の違いはカメラを出す人もやはりいる。

 

後方から、カメラ邪魔!という声も飛んでいる。

 

いい客だ。

 

 

それはともかく、ライブは時間通りに開始。

 

まさかの"あかり〜"で始まると、今日はやらないかと思っていたソロ2ndからの曲も披露。

 

MCも相変わらず冴えまくり、50分という持ち時間ながらさすがとしか言いようがない。

 

"motivation"のビートシャック版や、つなぎ的な"in the vorg"など、ベスト的な選曲だ。

 

そして"Yearning"も披露されたわけだが、これが最高すぎた。

 

"Loser 〜"では、Bachoのボーカルの人が客演。

 

イベントならではなのでこういうのはいいけど、先のちょいイラっとしたのが、おそらくこのバンドのファンなんだろうが、後方から飛んできてダイブをしている。

 

女の子もいる中でいきなり乗っかって、足が当たっている人もいるし、何よりそんなタイミングじゃないだろ。

 

まして2回も3回もやりやがって、一回は誰も受けなかったので地面にストレートに落下していたが、本当に迷惑だったな。

 

 

幸いそれを吹き飛ばすくらいにライブが最高で、"バラッドを俺らに"では、袖に引っ込んだbachoの人が目頭を抑えるような仕草をしていた。

 

変なファンはバンドに迷惑かけるので、そこは自覚しろよと本当に思う。

 

そして"未来は俺らの手の中"ではまさに大円団。

 

ラストの"And Again"もいつもよりさらに力強く響いてライブは終了。

 

いやね、凄すぎでした。

 

さすがとしか言いようがないよね。

 

会場を後にする人たちも、口々にやばかったと呟いている。

 

これが説得力でヤツだな。

 

 

そしてこの日のトリはeastern youth

 

私はライブを観るのは実は2回目だが、まだ音源聴く前だったのでろくに聴かなかったんだけど、とにかく音がでかいということだけは激烈に印象に残っていた。

 

この日もやはりデカかった。

 

曲自体はそんなには知らないが、とにかくVo.吉野さんの存在感が半端ではない。

 

ぱっと見情けない禿げたメガネの中年でしかないが、あの声ともはや顔芸の域に達した表情も、全てがエモい。

 

MCでは、自身が出番待ちのため飲めなかった事をたてに客に毒付いて笑いを取っていたが、パワー溢れまくっていたな。

 

"夏の日の午後"は音源よりも幾分スローテンポだったが、アンコール含めて凄まじく撒き散らしていったね。

f:id:back_to_motif:20230528182532j:image

 

 

終わったのが21:30頃。

 

ようよう家に帰ると、軽く飲んでその日は寝たのであった。

 

 

そして2日目。

 

この日は屋内ステージトップ出演がYogee New Waves、昨年はトリだったのにまさかの出番だ。

 

どうやら現サポートメンバーの帯同がこのツアー限りのようなので、その辺りも要因しているかもしれない。

 

ともあれ、人気バンドとあってこの日は飛躍から客入りが良い。

 

私が到着した11:30頃には既にご機嫌だ。

 

明らかに1日目より人も多いしね。

 

それはともかく、ライブは"MeguMi No Amen"でスタート。

 

たまたまた1stから聴き返していたので勝手にテンションも上がる。

 

割と定番曲をさらりと演奏する感じだったが、アレンジは結構されていたね。

 

途中スローテンポになってみたり、特に終盤では各パートごとのソロをやってみたりと、ジャズみたいなことをやってみたりして、これが今のモードなのかなと。

 

折角なら屋外で聴いても気持ちいい音楽だが、スタートにはいい感じにテンションを上げてくれる。

 

 

実はこの日は個人的に難しいところもあって、ラストのOgre You Assholeまでほとんど聴いていないバンドばかりだった。

 

後半の組は名前は知っているからこれを機に、なんて思ってはいたんだけどね。

 

ともあれ、その後のバンドをゆるゆる観ながらビールを飲む。

 

ヒップホップ、R&B的なサウンドなので、そんなテンションで聴くには丁度良かった。

 

ただ、昨日ブルハを観てガッツリ喰らってしまったので、ちょっと物足りなさも感じてしまうが、まぁしかない話だ。

 

 

なんやかんや最後まで観たら一旦外に出て飯を食べつつ少し仕事。

 

やりたかないが、ちょっと手を動かしておかないと明日が大変なのでね。

 

中抜けして少しこなした後戻る。

 

 

屋内ステージではちょうどchelmicoが始まる。

 

名前はちょいちょい観ていたものの、全く聴いたことなかったんだけど、ポップなヒップホップ系であったね。

 

女の子たちもぴょんぴょんしながら観ている。

 

はしゃぐ女の子って、いいよね。

 

それはともかく、2人のキャラもあってとにかく明るい。

 

この手のイベントでは重宝されるだろうな。

 

とはいえ、私には少しすぎたる感は否めなかったが。

 

 

また外に出て、ビールを飲みながら背中越しに次のバンドを聴くともなく聴く。

 

シティ・ポップとして語られているようだが、要所でcero の影響もうけているのかな、という感じであったね。

 

オシャレで聴きやすいものの、正直似たようなもののレベルになってきているし、なんなら一頃のブームを作ったバンド達はシーンから少し距離を置いているようにも思えるから、そもそも一過性であった感だ。

 

まぁ、そんなことはどうでもいいか。

 

この後は会場を行ったり来たりしていたが、正直あんまり音楽聴いてなかったな。

 

yonawoというバンドもいい感じだったと思うが、少しテンションが合わなかったか。

 

chelmicoの子が客演で歌っていたが、今日のメインの客層にはドンズバなようだった。

 

 

改めて音楽に帰ってきたのはJochoから。

 

友達に音源を借りて少しだけ聴いたことがあったものの,正直そんなにちゃんと聴いていなかった。

 

改めてバンドについて調べると、ポストロック畑の人が中心に作ったバンドだったらしい。

 

宇宙コンビニという、ついこの間名前を知ったのだけど、ちょいと興味を持っていたのでなんやその人か、と改めてこのバンドも聴こうと思ったわけだ。

 

ボーカル曲もあるが、まあ見事にポストロックというかマスロックに近いかな。

 

しかも系統的にはnuitoのようなかなり複雑で入り組んでいる。

 

ボーカルのおかげでかろうじてポップさを残しているが、なかなかにとんがったバンドである。

 

ギターの人が件のバンドの人らしいのだけど、まあ器用にギターを弾くものだ。

 

タッピングなんかも駆使しまくりなんだけど、もはや何やってるかよく分からない。

 

しかし、思ったよりも陽気で愉快なバンドである。

 

また、音楽的には全然違うけど、なんとなく昆虫キッズとも通じるところがあるのかなと勝手に思ったけど、どうなんだろうか。

 

観客の大多数を置いてけぼりにしつつも、しっかりと存在感を示して去っていった。

 

 

続くも名前は知ってたDYGL、勝手にダンス系のバンドかと思っていたんだが、全然違うね。

 

1stアルバムはStrokesのAlbert Hamind Jr.がプロデュースしたとかで、なるほど音楽的には00年代以降のUKギターロック的な風味満載、音色的にStrokesの"12:51"のシンセみたいなギター音なんかもあって、なるほどなと。

 

海外ツアーも盛況らしいが、音が太いなというのが印象底だったな。

 

割と柔らかい系の音楽が続いていたので、なんか新鮮に聴こえたな。

 

一定のまとまりは欲しいけど、そこにより過ぎるとそれはそれでやっぱり物足りないと思ってしまうのは我儘か。

 

 

そしていよいよトリ前、だがここでめちゃ攻めてくる。

 

野外ステージではトリ、前日のブルハ枠はMaya ongakuという初めましてだ。

 

何者かと調べると、どうやらKikagakumoyoの秘蔵っ子らしい。

 

なるほど、文字面的にもなんかよくわかるぜ。

 

既に暗くなった野外にはすっかり出来上がった酔っ払いくらいしか残っていない。

 

持ち時間30分と短い。

 

ライブが始まると、早速サイケデリック

 

しかも陽気なヤツじゃなくて実に日本的なやつ。

 

個人的な感覚なのか分からないが、日本人のやるこの手の音楽って、暗い訳じゃないが田舎の昔話というか、奇祭というか、そういうムードがなんとなくあってちょっと不気味なんだけど、そこはなとなく暖かいような手触りがあるというなんとも不思議な聴き心地がするのだ。

 

彼らの音楽もまさにそうで、延々続くようなユラユラした感じが、なんか不思議と心地良くもなってくる。

 

酒飲みながら聴いたらダメなヤツだ。

 

30分と短い時間ながら、なかなか印象的だった。

 

終盤は雨がポツポツし始めたんだけど、本当に何かの儀式みたいだったし。

 

それにしても、日曜の夜に、こんなファミリーも集まるような場所でなかなかコアなサイケデリック音楽を垂れ流して、会場内には酔っ払いが跋扈しているという、客観的にみたらなかなかカオスなイベントかもしれない。

 

 

既にこの時点で観客の半分くらいは帰っていたのではないだろうか、そもそもなかなか心地いいレベルの混み具合ではあったが、すっかり人口密度が下がっている。

 

はなから予想していたので気にも留めないが、ともあれ陽気なイベントのトリだ。

 

先の単独ではエラいものを魅せられたが、果たして彼らはイベント仕様で来るのだろうか。

 

 

来なかった。

 

新譜の曲を軸にしたセットリストは、突き抜けたオウガのそれだった。

 

一見さんどころかファンですら平気で突き放す彼らのことだ、イベント仕様なんて概念はない。

 

これまた先ほどに負けじ劣らじ、どころかはるかに超越したサイケデリックをぶちかます

 

持ち時間1時間のうち、歌ったのは5分分あるかどうか。

 

仮に音源で予習してきた人があったら、話が違う!となってのではないだろうか。

 

まじで50分くらいジャムみたいな事かますからな。

 

しかし、それ故のラストのカタルシスよ。

 

今日はライティングも少し凝っていて、中盤で緑と青のライトに照らされているところは、ドラム以外は止まったように見えて、もはや異次元だ。

 

フィードバックノイズかましまくる弦楽器達に対してドラムはずっとフィジカル。

 

音楽性は違うが、battlesみたいだと途中で思ったり。

 

まぁ、既にみんな酒と疲労でグデグデだったろうから、主催者もぶちかましてやれ、て気分だったのかもな。

 

実際会場内で立つこともままならないやつが、スタッフに強制連行されては戻り、また連行されてということを繰り返しており、帰りに場外のベンチで項垂れる彼を見かけたものだ。

 

ともあれ、圧倒的な余韻を残して彼らは淡々とさっていった。

 

 

久しぶりにこの手のイベントで2日間通しで来たんだけど、楽しかったね。

 

都市型だから、設備自体も綺麗で座れるから適宜休めたし、外に出るのも自由だから適宜気分転換もできる。

 

ビールも好きな私は、こうしてあれこれ飲めるのも楽しいし。

 

我がままを言えば結構フルーツやフレーバー系のビールばかりで、今回みたいに暑い時にはあっさりしたパイツェン系もあるともっとよかったのに。

 

まあ、飲みやすいと飲み過ぎちゃうから、という配慮もあったかもね。

 

いずれにせよ、私に取って日本人アーティスト中心のイベントではSynchronicityに次ぐ信頼性の高いイベントなので、来年も楽しみだ。

 

楽しかった、いい誕生日でしたね。