音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

衝動性に駆られて ―8otto

イメージ 1

ロックってなんぞや、という疑問を持たない奴はロックを聴くべきでないと個人的には思っている。

勝手に思っているだけなのでどうか気を悪くしないでいただきたい。

そんな勝手な事を思っている私に取ってロックとは何かと言ったら、まだわからない。

でも、よくわからないけど体が動きだすような衝動性というか、そんなイメージである。

実際にはロックの定義なんてモノはないだろう。

定義されたその瞬間、ロックはロックではないのかもしれない。

得体のしえない何かなのである。

少なくとも、ある形式でもないし、方式でもない。

スタイルでは在るがファションではない。

そんなところだろうか。


そんなよくわからないロックと言う音楽は、世の中にはあふれている。

特に日本においては、正直ロックと言う言葉はややイタい部類になりつつ在るかもしれない。

理由は簡単で、ふざけたアイドルがちょっと勢いのある曲を歌ってロックと言うから。

止めてくれ、そんな風に安売りするのは。

なぜかロックと言うと、粗暴な言葉を使えば良いみたいな感じで、それがいや。

確かに昔は不良と呼ばれる連中の音楽であったかもしれないし、今でも少なからずそういう側面がある。

ただ、本質は不良と言うポイントではなくて、むしろ世間から少し外れているとか、そういう方が当を得ている気がする。

いわゆる少数派、そんな奴らがやるから面白い。

別に常識のある一流大学生がやったって良いのである。

根っこに世間とのズレを感じていれば、そこにいかんともし難い何かが生まれる。

言葉にできない何かが。

その言葉にできなさを奏でるのが、ロックと言う音楽ではなかろうか。

などと宣ってみた。


さて、そんなロックを感じさせてくれるバンドは、もちろん日本にもいる。

あんまりメジャーでないけど、良いバンドはたくさんいるのである。

例えば、気がつけば全てのアルバムを揃えていた8ottoというバンドもそう。

音的にはStrokes +ファンクと言ったところが一番わかりやすいと思うけど、もちろんそれだけじゃない。

なんと言うか、なんか良いんですよ。

ちょっと音がぼやっとしているけど、彼等にとってそのぼやっと感は欠かせないものだったはずである。

それが言葉にできない何かだったのではなかろうか。


彼等は2008年にはアルバム、ライブ、ライブ版と、非常に精力的に活動していた。

その後しばらくは鳴りを潜め、休息期間にあった。

そして、昨年暮れくらいからようやく動き出し、今週久しぶりにアルバムが発売と相成った。

まだ買ってないけど、非常に楽しみな1枚である。


そんな彼等の前作にあたるのが、制作にも十二分に時間をかけた『Hyper, Hyper, Hyper』と言う奴。

かなり気合いを入れて作った上に、アコースティックなラブソングを入れるなど、充実ぶりを物語っている。

インタビューでも自信をのぞかせる言葉が実に印象的であった。

実際曲はかっこいいし、アルバムとしても良かった。

でも、何となく物足りないというか、そんな印象も一方ではあった。

それが何かはわからないのだが、とにかくそんな印象を持ったものだ。


どのアルバムも基本的にはかっこいいし、別に文句のつけどころはないと思う。

それでも何かが足りないと思ったのは、ひょっとしたら言葉にできない何かから生まれる衝動性みたいなものだったのかもしれない。

別に大成功したバンドと言う訳ではないので、それほど経済状況が改善された訳ではないだろうし、ハングリーさがない訳ではない。

もちろん野心も在るだろう。

でも、なんか気合いはいりすぎちゃった的なところも合ったのかもね。

もっとアングラ臭があっても良かったと思う。

もう1回言うが、かっこいいのは間違いないけどね。


ま、なんのかんの言っても私はこのバンドが好きである。

ビジュアルも素敵だしね(髭、禿、眼鏡、アフロの四拍子)。

早く新作が聴きたいものだ。


""Generation 888"