音楽放談 pt.2

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変わらない姿勢と世界と音楽と ―佐々木 収

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私は割と色々な音楽を聴いてる方だと思う。

とはいえ当然偏りはあるけどね。

中学の頃からその萌芽があり、高校でそれが成長し、大学で一気に花開いた。

それ以降は自分でも不思議なくらい色々なアンテナが反応するようになった。

先日ネットで裸のラリーズとFrictionを注文し、昨日到着したので早速きいてみたり。

新旧にこだわらず、良いと思われるもの、言われるものは出来る限り自ら体験しなくては行けない。

それが好奇心というもので、それにより人生はより楽しくなるのだ。


そんな私が一番長く聴いているアーティストは誰か、というと、佐々木収さんだろう。

遡れば小学校の頃、当時はMoon Childのヴォーカルであった。

ドラマの主題歌で耳にした"Escape"、当時オリコン1位にまでなって、ポスト・ミスチルなどと呼ばれた時期もあったが、その後日の目を観る事もなく、世間的には一発屋のような扱いであった。

しかし、結構タイアップ曲も多かったし、テレビにも出ていた。

それらとは関係なく、何とはなしに彼等の新曲が出ればCDを借りたり、歌詞を覚えたりという事をしていた。

当時はまだそこまで音楽に興味はなかったから、親や兄が聴いているものをなんとなく聴いているような状況の中で、自分が好きであると認識した初めてのアーティストだったかもしれない。


その後Moon Childは解散、それが中学生の頃だった。

その頃に彼等のベストアルバムを買って、これも毎日聴いていたな。

高校生に上がる頃には洋楽とか筋少とかに流れていたから、しばらく距離を置いていたが、中古でアルバムを収拾するよういなった。

それでまた聴いていたんですね。

で、その後彼等がScriptというユニットをやっていると知って、それを聴くようになるのは大学になってからであった。

当時はネットの普及率が上がりつつあったものの、そこまで根付いてはいなかったのですね。

ネットサーフィンなんて言葉が敢えて使われていた時代である。

ま、まだ10年かそこら前の話なんだけどね。

しかし、今やスマホという状況をみると、ここ最近の進歩ってホントに飛躍的なんだね、なんて思った。


それはともかく、そんなScriptも今年3月についに活動休止。

結局ライブも観る機会ないままに解散してしまった。

しばらく調べもしないまま、忙しかった事もあり彼等について放置だったのだけど、先日何とはなしに調べたら佐々木さんは既にソロを、Script休止前後くらいに出していた事が発覚。

早速CDを買ってきましたよ。

そこで聴けたのは相変わらずの佐々木節。

昔から変わらない、ちょっと捻くれて青臭くて、でも前向きで底明るい世界だった。

変わらないよね、この人の歌も声も、音楽も。

だけど、全然マンネリ感はなくて、やっぱりいいなぁと思うのである。

どうやら私はこの人の作る音楽が、やはり好きらしい。


自信の音楽活動以外にも、楽曲提供や、サイドプロジェクトなど、結構あっちこっち出てくる人なのだけど、いつでもこの人は音楽を楽しんでいるんだろうな、という空気があって、それがいい。

Moon Childの解散についても、多分その辺りだろうし。

名前は一部の人の記憶にしかないのかもしれないけど、それは彼の本質への評価ではない。

世間の動きとか、評価とか、そんなものとは別な軸で彼は音楽を作り続けている。

現段階ではまだミニアルバム的な感じだけど、フルサイズのアルバムにも期待したいものだ。

私の音楽狂いの入り口にいた人でもあるので、余計そう思う部分はあるけどね。

色んな音楽を通過した後の耳にも尚響くのだから、それはきっと私にとって本質的に訴えかけるものを持っているアーティストという事なんだと思うしね。