音楽放談 pt.2

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小休止70「2013年ベストアルバム」

今年も気がつけば年の瀬。

毎年恒例のベストアルバムを考える季節になってしまった。

年々年末感を感じなくなっているのは何故だろうか。

それはともかく、今年も割と新譜はよく買った。

随分前過ぎて今年だっけ?という作品も多くて、正直今年は爆裂に迷う。

NIne Inch Nailsのリリースとフジロックでのライブはそりゃ今年一番の思い出には違いないし、文句なしにいいアルバムを作ってくれた。

一方で、大きな変化も感じさせるものでもあったから、どこか寂しさもないではないのだよね。

そしてHTDAのアルバムが期待以上の出来映えだったのが嬉しかったな。

その他日本人でもいいアルバムはたくさんあったから、順位付けにとにかく迷う。

明確にこれだ!というのが難しい。

しかし、下記にて確定としよう。


1位/Nine Inch Nails『Hesitation Marks』
書評/現代的にアップデートされたNINの新譜。
前2作はどちらかと言うと伝えたい事があって手段としての音楽だったが、ここでは再び音楽を作る為に作った音楽があって、曲もアルバムとしても完成度が高く、旧来的ファンたる私もありがとうと声を大にして言いたい。
ただ、やっぱりかつての閉塞的な空気感に魅せられた身としては、少し寂しさも禁じえないところがあるのは如何ともし難いが、このままいい音楽を作り続けてくれるならファンとしてはそれが何よりである。

2位/LITE『Installation』
書評/もはや日本人インストバンドでは最強と言ってもいいだろう。
曲も何も好きで、ライブに行くたびに痺れる。
前作と比べて密度控えめでバンド感が出ているのもいい。
どこまで行くのか、これからも楽しみである。

3位/How To Destroy Angels『Welcome Oblivion
書評/トレントwith嫁と友達のバンド、デビューEPでは正直パッとしなかったが、アルバムでは完全に仕上げてきましたね。
サントラワークなどで固めた生楽器と打ち込みの融和という手法にこれまでにない音楽的要素も盛り込んで、「トレントの曲を嫁が歌っている」という所からぐっと飛躍した。
あまり期待していなかったというのが正直なところだけど、これは見事でした。
さすがトレント
でも、絶対ここで抑えてたものがNINとしての再始動を後押ししたんじゃない蚊と思えてならない。
歌いたくなったんだろうな、ってフジのライブ観て思いました。

4位/アナログフィッシュ『Newclear』
書評/アルバムとしてというよりも、”抱きしめて”の1曲が強烈に刺さりましたね。
日本の「今」というポイントにおいて非常に意味のある曲だと思う。
もっと見い出されるべきである。

5位/Little Boots『Nocturnes』
書評/静かなアルバムだけど、音楽的にはヒットした前作以上の充実策だと思います。
あまり話題にならなかったのが残念です。

6位/Van She『Idea Of Happiness』
書評/個人的な今年の発見バンド、友人から借りたんですがね。
このアルバムのタイトルのフィーリングも好き。
私は基本構造がネガティブですが、一方でこういうささやかなポジティブさっていうのはなんかいいですね。
そして曲自体もポップで非常にセンスがいい。
このアルバムを聴いて前作も購入してしまいましたが、何故このバンドが埋もれているのかがわからない。

7位/Haim『Days Are Gone』
書評/こういうあっけらかんとしたポップが現代的な感じがしますね。
曲はポップでインテリジェンスを感じるセンスがいい。
美人3姉妹というキャッチーさも満載で、次作以降がどうなるか、というのが本当の評価の分かれ目だろうね。

8位/Deerhunter『Monomania』
書評/前作までの何かを諦めたような暗さから打って変わって、路地裏のネオン街を彷彿とさせうようなダークさと荒々しさがあっていい。
とはいえ、先日観たライブでつくづく感じましたが、彼等は音楽に共感を求めていない気がする。
求めているかもしれないけど、人なつっこさがないのはある種の性なのかもしれないね。

9位/Queens Of The Stone Age『...Like A Clockwork』
書評/ザ・ハードロックというか、相変わらず艶っぽくて男臭くて、ゴリゴリな王道感がさすが。
静かに始る展開もあって、前作よりもハードルの高い作品だと思う。
それでもあるアバムにあるドラマ性は作品ごとにレベルを挙げていますね。
そのうち壮大なコンセプトアルバムを作りそうですね、ジョシュ。

10位/!!!『Thr!!!er』
書評/前作が個人的には今一だったので余り期待してませんでしたが、今作は非常に良かった。
アルバムとしてのトータルな作品作りと言う意味で一つの成果ではないでしょうか。
前作は曲に勢いがなかったですが、今作は力強さもよかったです。

次点/TCL『Tremendous Classixx』、AA=『#4』、These New Puritans『Field Of Reeds』etc, etc


難しかったですね、やっぱ。

各誌のベストを取りまくっているVampire WeekendやArcade Fireももちろん聴いているし、よかったですが、個人的にそこまで刺さらなかったんだよね。

あとはYeah Yeah Yeahsは期待していたほどのアルバムではなかったな。

Strokesはそんなに悪くないと思ったんだけどね。

Arctic MonkeysMy Bloody ValentineKanye WestもHaodouken!も悪くはないけど、個人的にはそこまででもなかったな。

地味にFuck Buttons、Four Tet、Factory Floor、The D.O.T、Toro Y Moiなどのインディ系も充実していたよね。

だけど、全般に大物はより王道寄りに行くし、インディは更に細分化してく傾向が強くて、本当の意味でグローバルな作品っていうのは難しくなって行くのかもしれないね。


一方で日本のバンドも充実してきているけど、邦楽ー洋楽の分化も更に加速しているよね。

9mm、時雨、ホルモン、巡礼、サカナ、ポリなど、日本フェスの常連も作品を出したけど、それらとは私はあまりピンと来なかったんだよね。

それよりも先に書いたMOROHAとかアナログとか、ちょっと違うベクトルをもったバンドの方が好きだな。

でも、個人的なことを言うと以前よりも歌詞を聴こうと思うとやはり日本の音楽にいきやすい。 

言葉はどうしても文化とか土着的な要素がより反映されるから、言葉のニュアンスまで汲み取ろうと思うと日本語の音楽の方がやっぱり理解しやすいんだよね。

アナログの”抱きしめて”についても、英語で同じ内容を歌っていても多分ピンと来なかったと思うし。

そこが今年改めて感じたところかな。


年明けからも早速Maximo Parkが新譜を出すし、なんやかんや好きなアーティストが出てくるので引き続き楽しみは尽きない。

あとはライブに行く時間をもっと確保できればいうことないのだけどね。