音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

小休止75「フェスの色相」

最近ライブイベントへ行く事が多い。

というのも、本来なら単独にしくはないが、いかんせん単独は平日開催が多い。

ロックの集客力が落ちている中で、休日では高い金を払って抑えてもペイできない事が増えているのだろう。

とはいえ平日では私のような社会人はなかなか行く事が出来なくて、結局集客に苦労して会場自体を縮小していくということになり、ますますニッチ化して行ってしまうような状況もあるだろう。

そんな中でイベントで複数のバンドが出る事により、トータルではそれなりの人数は集まるし、だからそれなりの規模の会場を抑えてもペイできるし、休日開催も出来る上、見る側としては色々見られるからそれはそれでメリットでもある。

イベントが増える背景にはそう言う事もあるだろうな。


で、そんなライブイベントで日本で定期的に開催されているものは、フェスと呼ばれるものはフジロックサマーソニックパンクスプリング、スプリングルーブ、ロッキンオンフェス、ライジングサン、カウントダウンジャパンなどが大きなところだろう。

前4者は洋楽中心、あとは邦楽中心という違いはあれど、定期的に数年に渡って開催されており、それなりの敷居を獲得している。

途中ウドー音楽フェス、ロックストーキョーなど、半ば幻のようなものもあったな。

Air Jamは復活したのにまた今年はやらない、という事になってしまってファンには残念なお知らせだっただろう。

あとはJ-POP畑のものや、最近ではZipやめざましみたいな情報番組の企画ものもいくつかあるらしいが、生憎その手の音楽は聞かないので事情には詳しくない。

それより少し規模が下がるが、最近勢いがあるのは私も大好きなホステスクラブウィークエンダーなんかはインディ洋楽ロックのイベントとしては非常に良心的かつハイクオリティで、会場の都合もあろうが上品さもあって明確なコンセプトも運営社の思いもあって素晴らしいイベントである。

その他邦楽バンドで言えばRedline TourやMadollie、High Apps、Booked!など、知らないものも含めて非常に多い。

日本シューゲイザーフェスのような非常に限られたコミュニティのものもあるし、そう言ったものを含めれば比較的定期的に開催されているイベントは実に多様である。

そういった中でシーンが形成されていけば、日本の音楽の土壌も醸成されていいのではないかと思うね。


さて、こうしたイベントに行くといつも思うのだけど、とにかく客層がやはりそれなりに違うのが実に興味深いのである。

以前からしばしば同じ事は書いているのだけど、先月から今月に掛けても3つくらいイベントには言ったのだけど、いずれもちょっとずつ色相が違うのですね。

例えばホステスのイベントに来る人って、割と先にも書いたように上品だし、ちょっとお洒落感がある。

センスいい感じ。

Booked!というイベントはインスト、ポストロック系のバンドが多く出ていたのだけど、ちょっと気取った感じで、俺ってセンスいいだろ、と敢えて主張してくるような印象の奴が多くてちょっといけ好かない

High Appsはその日のトリがKANA-BOONという若手注目バンドという事もあって、そもそもの客層が私が通常行くライブよりも少し若くて、文化が違うのかなという感じがすごくした。

この手のライブで、かつてGLAYのライブとかでよく目にした手を前後に振る奴、アレを観たのはささやかな衝撃であった。

一体どこから復活したのだろうか。

ラウド系のRedlineやMadollieなんかでは、モッシュは姿を変えてグルグル回ってハイタッチを交わすと言うサークルモッシュという奴が主流になっており、それもびっくりだった。

一方で大分は女の子も含めバンバンやるんだけど、そこは少し節操がない感じがしてかつてよりも邪魔臭い、てか乗る奴が手足動かし過ぎで持ち上げる方もやり辛いし、頭蹴られるし。

それなりのマナーは身につけてほしいものだ。


そもそも音楽、特にロックとカテゴライズされる音楽の場合、大抵の場合は若者の指示を集めるものである。

私がライブによく行くようになったのは大学生の頃だから、それこそ20歳そこそこの頃。

そのときの文化が自分の中でのライブのイメージとかを形成しているし、当時はラウド系をよく聞いていたから余計にそのイメージとのギャップがなんだか面白いと言うか、興味深く感じるのである。

いい悪いの話ではなく、単に文化の変遷を感じるという事である。

最近の若い子の多いイベントだと、ラウド系バンドのファンでも厳ついのっていないんだよね。

みんな動きやすい服装で、首にタオルを巻いて、いい汗かいている訳である。

ライブが一つのレジャーになっているんだろうね。

昔ながらの捻くれもののイメージをロックに抱いている自分からすると、その健全さが酷く不思議で仕方ない。


一方で先にもかいたポストロック、インストロックファンのそこはかとないいけ好かなさはなんだろうか。

酒なんかを飲みながら、お洒落してわかった風な感じで「toeやばいよね」とか言っているのはなんだかそれはそれで違和感を覚えてしまう訳である。

toeは私も好きなので、バンドの是非ではないですよ、一応。

ただなんというか、こんな音楽聞いている俺ってセンスあるだろ、みたいな感じがぷんぷんにするのである。

目的は音楽ではなくそれを聞いている俺を魅せる事、みたいな感じかな。

もちろんそれが全てではないけどね。


と、まあ半ば自身の批判的な側面を暴露しただけの感じもするが、ともあれやっぱり聴く音楽に寄って一定の人種が集まる事は今も昔も変わらないらしい。

ちなみに私はロッキンオンジャパン系のフェスは好きなバンドが出ても2度と行かない気がしている。

ここの層が私は一番嫌いらしいのである。

嫌いというよりは、苦手と言う方が正しいか。

「俺たち一生友達だぜ!!」とか平気で言いたい人たちがよくきている感じがすごいあるんだよね。

私の価値観と根本的にぶつかる上っ面感があるように感じられて。

いやはや、染み付いた本性はなかなか抜け落ちず、厄介であると我ながら思うね。


ともあれ、これからまた新しいイベントも出来たり、フェスのシーズンにもなるので、また時間のある時には積極的に行きたいですね。