音楽放談 pt.2

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世界を揺らす -Boris

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今日はThe Novembaersの主催するイベントへ。

彼らがトリになりながらいろんなバンドと対バンする企画をちょくちょくやっているのだけど、今回はKlan Aileenという若手とBorisの3バンドとなった。

ノベンバ以外は初めましてだし、かねてよりBorisは見たかったので勇んで出かけたのですね。

Klan~についても最近ちょくちょく目にしていたので、いい機会であったわけだ。


今回はBorisが初っ端であった。

彼らは言わずもがなだが、日本よりも海外での方が知名度が高い、ありがちなバンドである。

音楽的にはいわゆるヘヴィロックが軸になるのだけど、いろんな要素が混じり合っているので一言でカテゴライズできるものではないが、とにかく轟音が凄まじいバンドである。

海外ではNINとツアーやったり、ATPでも呼ばれたり、ヘッドラインツアーもずっとやっていて評価も非常に高い。

バンド名はMelvinsの曲名から拝借しているのでそっち系の音楽が好きなら引っかかるところがあるだろう。

しかし、この手のジャンルは日本ではマイノリティ。

致し方あるまい。


彼らは3ピースなのだけど、楽器が結構変わっている。

ドラムの後ろにドラが置いてあったり、G/VoとG/B/Voがいたりと、その音圧を支えるだけのオリジナルな編成である。

ちなみにG/B/Voの人はギターとベースが一体になったダブルネックの楽器を持っているのだ。

初めてみた。

そしてドラ、これはライブ始めと終わりにドガーンと鳴らしている。

海外で勝負するときに、彼らなりに考えてのことだろう。

以前Bo Ningenとドラマーの人の対談のイベントに行ったことがあったけど、ドラマーはフィジカル面で圧倒的に不利だから大変、といっていたから、いろいろ考えたんだろうね。


さて、肝心のライブであるけど、いやあ、ぶっ飛ばされた。

頭の先からつま先まで、心臓発作を起こすんじゃないかというくらいの重低音の響きが心地いい。

あんなにでかい音は久しぶりに聴いたし。

ドラムの音もバシバシくるし、ベースは地ひびきだし、ギターはノイジーで最高。

しかもあれだけでかい音なのにちゃんとそれぞれの楽器は聞き取れるし、音割れすることもない。

さすがだなぁと思った。

曲数自体は4曲ほどだったらしいが、時間的には40分弱やっていたので、1曲1曲が長いわけだけど、そんな時間の感覚をぶっ飛ばすくらいの轟音であった。

曲的にはいかにもドローンな曲からロック色の強いアッパーな曲まで4曲ながらきちんと構成が考えられたものだった。

いやぁ、かっこよかった。

おかげで耳がやられましたが。


外人の客も結構いて、それこそ以前行ったMelt-Banana同様、彼らにしてみればこの距離で見られるなら見ておきたいというバンドなのかもしれない。

音楽なんて好みだから、彼らが海外でいかに人気があろうと日本では人気がないのは、まあしょうがないよね。

でも、こういう音楽もあるんだ、ということを知るだけでもいい経験だと思うよね。

ちなみに話題になった小説の映画『告白』(湊かなえ作、松たか子主演)で、音楽は彼らがメインでフィーチャーされていたらしい。

彼らの名前は知らなくても、実は聴いたことがある人も多いだろう。

結構日本でもライブをやっているので、機会があれば是非見てみてほしいバンドの一つである。


せっかくなので今日見た2組についても軽く。

まずは初めましてのKlan Aileen。

ドラムとギターの2人組で、打ち込みもつかっている。

音楽的にはサイケ、グランジ、ノイズetcといろいろ書かれてある。

一体どないや、と思ったら本当にいろいろだった。

サイケな曲もあれば、ロック色の強い曲もあれば、Borisみたいなノイジーで爆音全開な曲もある。

色んなものを想起させるけど、具体的になんだっけ、と思うと出てこない、実に不思議な音楽であった。

しかし、これはかっこいい。

はっきり言って日本ではあまり人気にならないかもしれないが、これはなかなかいいバンドですよ。

今度音源も買おう。


それとトリのノベンバ。

すでにライブは何回も観てるけど、すっかりファンになっている。

今日のライブもよかった。

何よりVo/Gの小林くん、彼は同い年らしいのだけど、彼はかなり意識的にこのイベントをやっているのだろうね。

見た目に反して非常にナイスガイな男である。

シャウトの多い楽曲なので、彼の喉が心配だ。

新曲も披露されたけど、色の違う曲でよかったね。

歌詞が根暗というか、いかにもメンヘラの寄ってくる感じなので人によってはそれが嫌、という人もいるだろう。

私も初めはそうでしたしね。

でも、ライブは普通にかっこいいので、是非彼の活動とともに応援してあげてほしいですね。

Mystery Jetの前座も務めるくらいなので、音楽的には非常にいいものをやっているからね。


そんな感じで、今日はしっかり轟音を堪能できました。

いやしかし、耳が・・・。