音楽放談 pt.2

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Coolなバンドと音楽 -The Faint

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大好きなのに今に至るも1回もライブを見られずにほぞを噛む思いをしているバンドがある一方で、これまで1回しかライブを見たことがないながらもそれゆえに観られて本当に良かったと思えるバンドというのが幾つかある。

最近ではThe Velvet Teenとか、少し前だけどArcade Fireの単独とか、すっかりこなくなったMaximoParkとか。

向こうじゃ変わらず人気もあって、数万人くらい埋めるバンドでも、日本では人気が全くなくて、それゆえに来ないのである。

TV On The Radioなんて、チケットも先行で取ったのにキャンセルという憂き目。

ジュリアンのソロもそう。

それ以来インディ系バンドたちはすっかり来日の機会がなく、悲しい限りだ。

でも、These New Puritansとかは2回くらい見ているんだよな。

ちょっと意外な気がするな。


それはともかく、とりあえず1回は観られてよかったな、というバンドがポストパンリバイバルの急先鋒とばかりに言われていたThe Faintである。

この名前を聴いてピンと来る人が今やどれほどかはわからないが、私はこのバンドが大好きなのだ。

知的な歌詞と適度に抜かれていながら抜群にダンサブルな楽曲、ポップでいて攻撃的でとんがっている。

一方歌詞はやや示唆的というか、どこか冷めていて知的で示唆的なもので、ドンピシャでしたね。

私が最初に聴いたのは当時の新譜だった『Wet From Birth』だったのだけど、彼らのキャリアからすればやや評価の分かれるアルバムながら、個人的には大好きなアルバムだ。

だって、このアルバムで私は彼らのファンになったのだから。

そのあと遡って聴きつつ、前作からはリアルタイムで聴いている。


そんな彼らの目下の新作は画像も載せた『Doom Abuse』である。

ジャケットデザインはいかにも彼ららしいコラージュ的なもので、背景がやたらとケバケバしい以外はパッと見て彼らのものとわかるだろう。

一方で音楽的には、エレクトロパンクという言葉がしっくりくるような、かなり攻撃的でロックな色合いの濃いもので、これまでのキャリアの中ではある意味一番アグレッシブな曲が並んでいる。

前作でまさしく彼らのものだ、というダンス的な音楽は集大成的な印象もあったので、次の一手として思い切ってこちらに舵を切ったのはさもありなん、という気もした。

ただ、正直いって私はあまりこのアルバムは好きではない。

まあ、好きじゃないことはないのだけど、なんかこう、彼ららしいセンスが今一つ足りない気がして。

エレクトロの使い方とかはさすがなのだけど、なんていうかこう、いい具合の抜けがないというか。

音の抜き挿しに抜群のセンスを見せているという印象だったので、こうなるとちょっと違うのだよな、私的には。

音の感触的には『Wet From Birth』のような歪んだギターが前面に出ていて、かっこいいのは間違いないけど。

そんなこと言いつつもまあ、聴いているんだけどね。


ちなみに、彼らは今月末ベスト盤を出す。

ベスト盤なので、今は袂を別ったSaddle Creekからのリリースのようだが、公式ページにもババン!とその名前が出ているので、喧嘩別れしたわけではないらしい。

それはともかく、今回は新曲も3曲入っており、うち2曲は聴けるのだけどまさに彼ららしい音楽で、これだよこれ、と一人で唸ってしまった。

頭の固いファンで申し訳ないのだけど、それだけ彼らはオリジナルだったし、それだけでも十分よかったのよ。

まあ、新しい音楽を聴けること自体は嬉しいから、あとはそこにフィットするかだけの話なんだけどね。

そんなことを言いつつ、旧曲と一列で聴いたときにどう響くのか、ということも興味深いし、何より私は彼らのファンなので、きっとこのベスト盤は買ってしまうのだろうな。

なんならプレオーダーしてやろうかとさっきサイトを覗いていたくらいだ。

日本からわざわざ購入オーダーがくれば、また来てくれるかもしれないしな、なんていう淡い想いも抱きつつ。

今はGang Of Fourとツアーをしているらしいのでその足をここ日本にも伸ばしてほしいところだ。

余談だが、昨年末にSaddle CreekのサイトでThe Faintのジャージ素材の上着を買ってしまった。

届いたのは諸々の手違いで5月も過ぎた頃だったが。


そんなわけで、まだ聴いたことないよ、という人は是非聞いてみてほしいバンドである。

彼らの音楽を一言で表せば、まさにCoolだ。