今年は海外アーティストの来日も多い印象である。
フジロックはAphex Twin、Bjork、Gorillasをヘッドラインに、LCD Soundsystem、Queens Of TheStone Age、The XXらすでにガッチリと確立しているところから、Lemon Twigs、Templesら始め話題の新人勢も充実だ。
今年は行きたいな。
サマソニも、個人的には非常に悩ましい状況である。
ヘッドラインにはFoo Fightersも決まったが、個人的にはそこまで好きなわけでもないのでそれほど刺さらなかったが、Blood Orangeは観たい。
単独には行けなかったので、もう1回来てくれてもいいけど。
こちらについてはソニマニの方が熱い。
Kasabianをヘッドに!!!も決定、Liamは正直どっちでもいいけど、なかなか濃いめのアクトが出て来ている。
やや固定化している感は否めないが、ライブは絶対楽しいので文句はない。
特に!!!は単独に来てほしいね。
まだ深夜枠も出ていないので、そこにも期待したいし、ホステスの枠なのでDirty Projectorsとかもあると思うのだけどどうだろうか。
単独でも大物から若手までチラホラ出て来ており、今月末ごろがかなり熱い。
まずOwen Pallet、ホステスで1回だけ観たことがあるけど、今回は単独である。
独創的で素晴らしいライブをするのでこれは必見である。
またThundercatも来日があるが、日程的にちょっと難しそうである、残念だ。
今月はColdplayもドームをやるが、ソールドアウトしているらしい。
人気あるんだな。
Stone Rosesも単独があり、再結成後は結構な頻度で来日している印象がある。
嬉しいことだよね。
そんな4月公演の中であまり話題にはなっていないが、個人的にはオススメなのがTTNGである。
ポスト/マスロック系のバンドで、その界隈では結構評価も高く、それなりにキャリアもある。
昔はThis Town Needs Gunというバンド名だったらしいが、今は改名してttngとなったようだ。
昨年アルバムをリリースしており、同じくポスト/マスロック系で名を馳せているLITEの企画で来日したのだけど、その時に私は初めて知って、聴いて、これは好きなタイプのやつだと思って音源を買ったのでした。
彼らの音楽的にはPeleとかSea And Cakeあたりのような綺麗で透明感のある感じの楽曲である。
日本で言えばtoeあたりと通じるところもあるだろう。
実際以前彼らのアルバムに、山崎さんがコメントを寄せていたり、先日のイベントでも柏倉さんがttngのTシャツを着ていた。
Don Caballeroみたいなハードコアな感じはないし、マスロックと言ってもそこまで構築的なプラスチック感というか、そういうテクニック重視みたいな感じでもないため、聴いていて単純に心地いい。
彼らの音楽で大きな特徴の一つがギターだろう。
タッピング奏法が得意らしく、非常に細やかで繊細な感じのフレーズが耳を惹く。
LITEも新曲では結構タッピング奏法を使っているのだけど、ひょっとしたら彼らの影響かもしれない。
実はちょくちょく来日はしていたようで、2014年にも来ていたんですね。
今の音楽界のメインストリームではないし、言ってしまえば好きな人は好きというのがこのジャンルだろう。
まあ、ジャンルという言葉自体がすでに陳腐化していると言われて久しいけど、とはいえやっぱり好きな音楽を表すのにジャンルというのは便利だし、当初ジャンルとして確立された時の音楽的要素に魅力を感じるから好きなわけで、そこを突き詰めていくアーティストはやっぱりいいよね。
この間何気なくCruyf In The Bedroomのインタビューを読んでいたのだけど、彼らはシューゲイザーというジャンルにこだわって音楽をやっている。
彼らなりの哲学があって、思いがあって、それを形にするために音楽をやっているのだけど、そういうバンドはともすれば様式美的で旧態依然とした発展性がない、みたいな評価をする人もいるかもしれないけど、そうではないだろう。
ポストロックといっても言葉自体が日本では多義的すぎて、ttngやLITEやtoeもポストロック、downyやenvyもポストロック、そんな具合に結構いい加減な括りだけど、まあそこは大した問題ではない。
音楽的に同じ指向性を持つバンドが実は世界各国にいて、LITEも世界ツアーをする中で彼らやTera Melosと親交を持ったり、お互いの企画で参加しあったりと、シーンとして着実に育っているわけだ。
ともあれ、やっぱり演奏技術は高いので単純にすごいし、楽器同士の音の絡み合いも気持ちいい。
今月末に東京では2日間もやるし、地方にも行くと思うので、是非時間のある人は足を運んでほしいですね。