ロックといえばギターリフ、というのはある世代にはとても大きな共通認識なんではないだろうか。
どっかのバンドが「今時ギターなんて・・・」という発言をして顰蹙を買ったこともあったけど、ある年のサマソニでは件のバンドと同じ時間にPixiesがライブをやっていて、そのギターリフがたくさんのお客さんを盛り上げていた。
私は別にギター至上主義でもないし、なんならギターのない音楽だっていくらでも聴いている。
好きなパートはなんですか?と聞かれたら、ん~、ベース?などとカッコつけた回答をしてしまうだろう。
それでも、かっこいいギターリフを聴くと痺れるし、なんだかんだ好きな曲を掘り返すとギターリフが印象的な曲が多い。
やっぱりロック的な何かをギターの音色は持っているのである、多分。
そういうわけで印象的なギターリフの曲をいくつか並べる。
有名なのもあるし、この曲外すのかよ!という方もあるだろうが、怒らないでくれ・・・。
まずはこちら。
世界一かっこいいハゲデブと言われるフランク・ブラック率いるPixies"Where Is My mind"。
彼らの2ndに入っている曲で、映画「Fight Club」でも使われているのでとても有名な曲だろう。
切ないギターイントロが痺れて仕方ない。
そこにちょっと情けない感じもあるヴォーカルが乗ってとても素晴らしい。
日本でいえばNumber Girlの向井もがっつり影響されているし、最近のバンドでもNine Black Alpsも影響されてる。
ん?そういえば3バンドとも頭文字がNだな。
これは何かの偶然・・・だろうな。
未だ現役で、今年のHosstess でもライブを見たけど、ひたすら楽曲を演奏していくライブはかっこよかったね。
続いてはこちら。
今年フジロック出演も決まっているQueens Of The Stone Age、"Sick, Sick, Sick"。
『Era Vulgaris』に収録されており、リードシングルにもなった曲である。
Strokesのジュリアンが参加していることでも話題になったけど、このゴリゴリでミニマルながらハードなギターリフは単純に痺れる。
元々Kyuss時代からジョシュはギターリフでものすごく注目された人であるが、彼がQOTSAを結成するに至ったコンセプトの一つが、この繰り返されるギターリフによる高揚感であったとか。
Kyussではよりヘヴィでうねるようなギターが印象的であったが、もっと軽快さもありながら骨太で上がるギターは、まさにクイーンズ印。
"Song For The Dead"とどっちにしようか迷ったけど、今回はこっちだ。
新譜にも期待したいところである。
続いてはこちら。
Ashの"Burn Baby Burn"。
イントロのCharlotteのところが大好き。
その後また3人になって今も活動中だけど、いつまでも瑞々しくて楽曲の質もいいし、またライブも見たいよね。
続いては今少し若い世代からこちら。
Nine Black Alpsの"Unsatisfied"。
切なさを掻き立てるギターがずっと曲にあって、コーラス前のバーンってなるところとの対比も良くて、個人的にはこのイントロだけで切なさを煽られて仕方ない。
彼らもギターリフがかっこいい曲が満載なので、是非チェックしてほしいバンドだ。
曲はメロディもあって何も素晴らしいし。
それにしても、こうやって並べると私はいわゆるグランジ系のギターが好きなのかもしれない。
ここまで外国のバンドだが、日本人バンドだってかっこいいリフはいっぱいだ。
まずはこちら。
8ottoの"Counter Creation"。
スタジオ盤よりもテンポアップしたイントロのアレンジが最高にかっこいい。
前作から少し空いているが、自作も絶好調期待して待っている。
続いてこちら。
LITEの、今やライブでも定番のアンセムで海外でも人気の高い"Bond"。
テクニカルで複雑なので、リフという感じではないかもしれないけど、そのあとの割と大味なじゃじゃじゃじゃ~んみたいなところとの対比も素晴らしいし、何より楽曲の持つ瑞々しさが素晴らしい。
ちなみにLITEの場合、リフでいえば初めて見たライブで1発でやられたこの曲だ。
私が最初に見た時はちょうどこの曲の収録されている2ndが出てすぐくらいのタイミングだったのだけど、曲のムードももっと殺伐として感じられたし、メンバーみんな足元を見て演奏していたのがとても印象的であった。
彼らも今は当時とだいぶ環境も違うだろうから、そういうのが演奏にも出てくるんだろうね。
インスト系ではこういうのも好き。
Sawagiの”Ibiza"、どうやら外国のTV番組らしい。
ドラムとベースの低音も楽曲の肝だし、キーボード、シンセも欠かせない。
いわゆるロック的な感じというよりはエレクトロな感じなので、これは違うだろ、という意見もあろうが、基本ミニマルながらちょっとずつズレるような展開が素晴らしいし、このギターの遊んでいる感じこそがこのバンドの陽気さを表現していると思う。
楽曲の個性だって醸し出せるのだよ、ギターはさ。
そして、ギターリフをとても住している若手バンドで、独自の黒い輝きを放っているのがこちら。
すでに何度も張っているけど、Lillies and Remainsの"The Fake"のリフはかっこいい。
80年代頃のNW系の音楽にがっつり影響されている彼らだが、それを血肉に吐き出される音楽がその空気感を見事に纏っていて、評価は抜群に高い。
それこそDepeth ModeやCure、Echoe & The Bunnymenなどのロマンティシズム的な色が濃く感じられるが、所々にThe Smith的なたおやかさもありつつ、Killing Jokeみたいな攻撃性もある。
Bloc Partyとも共振できる音楽性でもあるし、とにかくその世代が好きな人にはかなり刺さるはずである。
大好きだ。
最新アルバムからメンバーもお気に入りなのはこの"Like The Way We Were"。
歌メロもしっかり抑えているし、ベースラインが何気にポップだ。
声質的にもかなり楽曲にハマるので、おすすめである。
彼らとも仲のいいThe Novembersもかっこいい。
"Dogma"という曲で、ライブでも定番である。
ややエレクロな風味も混ぜ合わさってドスの効いた仕上がりになっている。
ヴォーカルでギターの小林くんはあちこちでサポートもしており、ベンジーとも共演したりしている。
この映像の当時は金髪長髪で病気臭の漂うルックスがメンヘラ女子の心を掴んでいたようだが、今はもう少し短くて黒髪、ただの好青年になっている。
元々彼はナイスガイなようなので、応援しているぜ、同い年だしね。
最後にはこちら。
髭の"それではみなさん良い旅を"。
ふざけたタイトルだけど、彼ららしいNirvana直系なギターリフが気持ちよくて、歌詞も彼ららしさ全開で好きだ。
たまにこういう豪快なギターリフの曲がたまらなく聴きたくなるのだけど、そういう時にはうってつけである。
一握の刹那さのようなものをしっかりとたたえているのもすばらしいよね。
歌詞を聴いてもわかると思うけど、これからのGW、是非ドライブのお供にしてもらいたいくらい爽やかでこれからの季節にもおすすめである。
他にもいい曲、かっこいい曲は満載だけど、最近聴いている中で選んで見ました。
こうやって並べると、やっぱり私は90年代オルタナ的なギターリフって大好きみたい。
まあ、リフを語れるほど音楽的な知識があるわけではないし、楽器も弾けないけど、でもかっこいいものはかっこいい。
今日はいい天気だし、こんな曲を聴きながら、散歩でもしたいよね。