音楽放談 pt.2

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飲み屋の仲間フェス -Over All Over

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昨日はライブイベント、Over All Overというやつへ。

居酒屋「まるいち」の常連アーティストが出演するという変わり種の趣旨だが、登場したのはAfterhour的なラインナップ、そこにあまり耳慣れない2組がいる。

NoshowはBDBのTakaとAsparagusの人たちのバンドというのは知っていたけど聴いたことはなかった。

もう1組は、調べてたらアングラハードコアシーンでは一部でカルト的な人気のあったバンドらしく、数年前に再結成したらしい。

私はその畑はほとんど聴かなかったので全然しらなかったが。


で、一発目はMoues On The Keys。

彼らのライブは数ヶ月ぶりくらいかと思うけど、定期的に見たくなるライブである。

新譜はよりダークなエレクトロニクス的な方向に舵を切ってはいるが、ライブでは過去の曲ももれなく演奏されるので、川崎さんのドラムもいつも通り激しく暴れまわる。

今回はイベントにもかかわらずトランペットの人もいたのだけど、これが根本さん、LITEの新譜ではヴォーカルを取っていた人なのだけど、あんまり調べたことなかったのでよく知らなかったが、実はかなりアングラシーンでは有名な人だったらしいね。

彼自身もバンドでヴォーカルを撮ったりもしているようなので、今度聞いてみよう。

ともあれ、さすがのライブでした。


続くはNoshow、Asparagusのギター/ヴォーカルの人はギターに徹して歌はTaka、でもMCではよく喋る。

ふざけた調子だが妙にゆるくて面白い。

で、楽曲は元々アメリカのバンドのコピーから始まったバンドらしいが、今はオリジナル曲も作ってアルバムも出している。

興味はあったが聴かずに来たのでいい機会だと思ったわけであるが、結論から言えばアルバムを買うことはないかな、という感じ。

曲的にはメロコアパンク的というか、それこそ彼らの同世代的な音楽で、わかりやすいロックな曲で普通にかっこいいんだけど、今ことさら聞きたいタイプの音楽でもない、という感じである。

とはいえ、Afterhour的なバンド群とは違うタイプなので、こうして一列でイベントで聞くのはそれはそれで面白いし、この手の音楽が好きな人にはかなり刺さるタイプの楽曲だろう。


続くはHellbentというハードコアバンド。

ベースがでっかい指引きのやつだったのだけど、曲はもうわかりやすいくらいハードコア。

ヴォーカルずっとデスヴォイスだし、よく喉が持つな。

ちょっと声質が軽いけど、なかなか凄まじかったし、暴れっぷりが他の郡を抜いて狂っている。

さすがに始まってすぐは結構ぽかんとした印象だったが、最後はしっかり拍手喝采を浴びていたのは見事であったね。


そしてこの日、メインに据えていた人が大半だったであろうtoeである。

もうこのバンドについてはいうことなんてない。

いつ聞いても素晴らしいし、彼らの楽曲のムードは本当に素晴らしい。

そしてこの日も柏倉さんのドラムがよかったね。

いつもと違う角度から彼のプレイを見たのだけど、こうやってみるとプレイ自体は決してかっこよくないし、ちょっと気持ち悪いくらいの動きをしている。

しかし、表情から1打1打の音まで、全てにおいて音楽を奏でていた。

このバンドメンバーは、本当に表情も含めて全身でプレイしている感じがあって、それがやっぱりすばらしい。

MCはいつもゆるいし。

ラストはおきまりの”グッドバイ”、ほんと、名曲。


そんなわけでtoeの鉄壁のライブが終わると、やはりフロアはかなり空いてしまった。

正直私も体が疲れていたのでもう帰ろうかとも思ったのだけど、せっかくなので最後のenvyも見ていこうと。

彼らのライブは過去2回くらい見たことがあったし、音源もいくつか聞いたことがあったのだけど、どうしても好きになれなかった。

いくつか理由はあるのだけど、この日のライブでその理由がやっぱりはっきりした。

昨年に長らく一緒に活動していたヴォーカルが抜けるという事態に。

その年のSynchronicityの際には抜けてすぐだったが、当日出ていた他のバンドのメンバーが助っ人的にヴォーカルをとるというスペシャルなステージが話題だった。

その後もそうしたスタイルでライブを行なっていたのだけど、今回も出演バンドを中心にヴォーカルが曲ごとに変わっていくんが単純に面白かった。

ぶっちゃけ半分くらい誰かよくわからなかったが、Your Song Is Goodのサイトウjunjunや、toeの山崎さんも登場して、意外な部分が見られて面白かった。

一応説明すると、envyの楽曲はデスボイスによる叫び的な部分とウィスパーヴォイスなパートを交互に織りまぜるようなヴォーカルパートで、歌詞の世界観は誤解をそれずに言えばvs世界みたいな感じ。

ある種イノセントな感じがありつつ、あまり展開のないヴォーカルメロディとその歌詞がどうにも肌に合わなかったのだけど、ヴォーカルが変わってほとんど何を言っているかわからなくなると、単純の曲としてのかっこよさや、アクセントとしてのヴォーカルパートになるので、素直に曲として楽しめたのである。

なんだ、かっこいいじゃないか、と。

彼らは世界でも評価されて人気も獲得しているバンドなのだけど、歌詞は全て日本語である。

多分歌詞の意味がわからずに聞いているとこんな感じなんだろうなとなって、そうすると人気の理由はよくわかる。

だけど、意味が全部入ってくると好みってわかれるよね、といういい例だと思う。

でも、元々のヴォーカルの人ってあのデスボイスでも結構はっきり言葉発音してたんだな、なんてこともわかって、それもちょっと面白かった。

これから新体制で制作に入るらしいので、ファンにとっては待ち遠しいのだろう。

今のメンバーがヴォーカルをとることはなさそうだし、かと言ってゲストヴォーカルを入れるとツアーが限られるから、インストになるのが一番わかりやすい気がするが、それでも十分戦えると思うし、むしろ私はそっちの方が多分好きだと思う。

楽曲のスケール感とかもすごいし、ロックな曲は単純にかっこいいし。

私個人としてはむしろこれからに期待大である。


そんな感じで、結構ハイテンポに進んであっという間であった。

飲み屋仲間連中のためか結構アットホームだったし、終演後早々に出たのだけど、2階に俳優の荒川良良さんがいた。

それはともかく、やっぱりライブって、いいですね。