音楽放談 pt.2

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リマスターを買ってしまう・・・ -Smashing Pumpkins

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しばらく前から90年代のアルバムの20周年とか言ってリマスター商売がはびこっている。

あのRage Again The Machineまで出したのは正直驚いたが、ともあれファンに取っては嬉しいのは確かである。

NirvanaとかR.E.M.とかUSアーティストのみならず、OasisRadioheadまで出るんだからやっぱり需要はあるのである。

そんな中で我らがNine Inch Nailsは何をやっているのかと思わず憤る気持ちの出る私は、やはり思い出に縛られているのかもしれない。

”記憶の固執”というタイトルの絵をかの天才、サルバドール・ダリは描いているが、記憶というのは人生を規定する重要な要素だから、それは仕方ないのかもしれない。

だいたい記憶に固執し始める中高年以降になれば経済的にも安定し始めるわけだから、買っちゃうよね。

うまい商売だ。


さて、そんな私もすっかりリマスター商売に乗せられる年齢になってしまった。

先ごろからちょくちょくこのブログでも扱っているが、中古屋を巡ってはスマパンリマスターを買いあさっている。

できればDVD、デモテイクなども入った限定版が欲しいのだけど、Melloncoly以降のアルバムが全然見つからない。

正規の値段でも1万円を超えるので、さすがにそれは・・・と思ってしまうわけだ。


そんな中で長らく欲しいなと思っていたのが、彼らのキャリアの中では異色と言われる『Adore』である。

それまでジミーの叩き出す高速で手数の多いドラミングを主体にした轟音系サウンドがファンの心を掴んでいた中で、このアルバムは打ち込み主体で、ビリーの影響元たるNW的な音楽であった。

なんと私はスマパン初体験がこのアルバムで、彼らの世間的な評価として多くあった轟音感のかけらもないサウンドに当時びっくりしたものだ。

こんな地味な音楽がなんでそんなに評価されているんだ?と思ったのだから、ウブであるということはある意味では尊いのかもしれない。


それはともかく、その後NW系の音楽を好んで聴くようになるだけあって、このアルバムがいまだに結構気に入っている。

ていうか好きだ。

特にこのモヤモヤした梅雨時に聴くとやけにしっくりくるし、静かだけど夏の夜に聴くとこれがまたハマる。

アップテンポな曲ももちろんあるんだけど、全体にメロディアスな曲が多く、いつもヒステリックな日々のあるビリーのヴォーカルでさえ、このアルバムくらいのテンションだとむしろちょうどいいのだ。

彼はこれくらいのヴォーカルの方がいいんじゃないだろうか。


私は限定版は諦めて、とりあえずリマスター版を買ったんだけど、正直自分の耳が悪すぎて違いがよくわかっていない。。。

このアルバム自体もう何年も聞いていないし、丹念に聞き比べることもしないからそんあ違いは吟味しないんだけど、とりあえず改めて聞いてもこのアルバムは好きですね。

世間的にはあいも変わらず『Saiamese Dream』が最高だと言ってはばからないし、個人的には近作は全然ピンとこないしで、好みなんてのは人それぞれだなと思うわけだが、割としっとり目の音楽も好きな私にはこのアルバムはバッチリハマったんですね。

それにしても、NINも最初に聴いたのが『The Fragile』で、世間的な評価とはだいぶ違う異色なアルバムを選んでしまったのは一体何の因果だろうか。


今年ダーシーを除くオリジナルメンバーでのリユニオンをして、EPの発表もリリースされた彼ら。

再びの来日も待っているよ。


"Perfect"