音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

信じるものは・・・? -筋肉少女帯と松本都

イメージ 1
何か大きな犯罪、特に無差別殺人などが起こると、必ずでてくる憐れみの言葉の一つが「何も悪いことなんてしていないのに・・・」というものだ。

世の中の大半の人は普通に受け入れるだろうし、かくいう私もそう思わないではなかった。

しかし、最近ふとこの言葉に違和感を感じるようになったのだ。

その理由は、この言葉の背景には、逆に言えば悪いことした奴なら何したっていい、という価値観が見え隠れするように思えたからだ。

実際今の世の中はちょっと不道徳でも鬼の首を獲ったかのようにものすごい勢いて批判しまくることが常態化しており、それが当たり前のようになっている。

別に犯罪を犯した奴を擁護するつもりはさらさらないが、ただそういう社会的な価値観が手放しに受容されている状態って、やっぱりちょっと怖いなと思うのである。


さて、今日は夕方から社外のセミナーに参加したので、そのまま直帰したんだけど、夜に少し用事があったのでセミナーが終わった後に喫茶店で仕事をしながら時間を潰していた時のこと。

ちょうど私が店に入ったのと前後して女性三人組がすぐ隣のテーブルに着いた。

言っては悪いが、地味目な三人組、何かのオフ会だろうかなんて思いながら特に気にしなかったんだけど、何気なく耳に入ってくる会話が気になってテーブルの方へ目をやった瞬間に、どうしても気になってしまった。

何かと言うと、どうやら宗教か何かの勧誘だったらしいのだ。

ニルバーナがどうとか言っていたから、ひょっとしたら仏教の類かもしれないが、そもそもお寺ではなくこんなところでやっている段階で新興系だろうと思ってしまう。

23位の女の子がターゲットらしいが、まあま年の行った二人組が経典のようなものを教え込んでいる。

すでに何度か会っていたらしく、どうも次には道場へ行って修行を始めるような感じであるようだ。

こうして都会のど真ん中で聞く修行という言葉ほど不可思議な響きはない。

また、わかりやすく「これに出会って私はこんなに変わった」という体験談的な話をしているあたりに、いかにもな匂いを感じてしまうわけだが、当のターゲットの子は熱心に、感心したように話を聴いている。

その子の話にやたら共感的に、時に自分たち自身を批判的に話すあたり、手慣れたものであるが、まあ私の方がきっともっとうまく勧誘できそうだな、などと思ったものだ。


世の中には宗教にのめり込んでしまう人は結構多くて、最近でも街角でどこかの団体が熱心に布教活動をしている。

この間うちにもドアノックしてきたしな。

彼らは神とか魂とか、相変わらずそんなことをのたまっているのは実に歴史を感じないではない。

私はその手のものに興味はないが、それにハマる人については興味がある。

なぜ、そんなよくわからない、こちらから見れば不幸の塊にも見えるような人の言葉に惹かれてしまうのか。

先の勧誘の人も、なんというか、ちょっと独特の雰囲気、服装とかではなくてなんとなく相手したくないな、という空気をそこはかとなく纏っていた。

宗教に心酔する人の全てがそうだとは言わないけど、何事でも熱狂的な人は異彩を放ちがちだけど、そんな感じだろうか。

たまたま出くわしたそんな場面で、なんだか不思議な気持ちになったものだ。

それにして、23とか若いのに、どうして宗教に引っ張られてしまうのか、なんて思ったけど、大学の頃同級生の子が1人のめり込んでしばらく学校に来なかったことがあったな、なんてことを思い出した。

私は特に肯定はしないけど否定もしない。

否定的ではあるけど、好きにすればいいじゃないかと思っているから。

あんまりこの手の話には触れないにしくはないが、今の世の中ってのは、やっぱり息苦しいのかもないと思うわけだ。

やるせねぇな。


そんな話をしつつ、トップ画像に載せたのはある女子プロレスラーである。

半ば以上コミックレスラーだが、プロレス脳はかなり高く、ある意味では女版大仁田になれるのではないかと思っている(邪道という意味で)。

その彼女が一時ネタにしたのがなんと宗教。

入場曲も筋肉少女帯の”僕の宗教へようこそ”であった。

この曲も、よくリリースできたものだと思うわけだが、ともあれこのご時世にそんなことやってくるこいつも大概狂ったレスラーである。

この時にオーケンもリングに登場して、ジャガー横田なんかもでてきたのが思い出される。

確か彼女はその後ラッパーにジョブチェンジしたはずだ。


何にすがるかは個人の勝手だし、詰まるところ幸せだと思って過ごせた人が人生は勝ちである。

ただ、できればその価値を人に押し付けることなく、そこについては静かにしていてほしいよね。