音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

ストレスの落とし方

今月に入ってから体調があまりよくなくて、明確な不調という感じよりはじわじわと胸を潰されるような、なんとなく嫌な感じのものがあって、それが加速したのが先々週くらいからだった。

 

まあ、端的に言って仕事のストレスが原因なんだけど、この感じは久しぶりだったな。

 

ただ突っ走ればいいという感じでもなく、要は事業計画を作っているわけだが、数値をまずは目標ベースで積んで、どう実現させるかという行動計画を作っているのだけど、なんど考えても蓋然性が薄いのだ。

 

なぜかって、手が足りなさすぎで追いつくイメージがない。

 

事業の位置付けとしては、利益の根幹で、ここで挙げた利益を新規事業に投資して事業領域を拡大するというのが来期に向けての大きな動きになるのだけど、その割に営業は実質私一人。

 

これまで営業部長の人が足掛け3年くらいやっていたが、あまりスケールしなかったのだ。

 

そうしている間に市況も変わってくるので、営業のハードルはさらに上がっている。

 

そこへきて私がそれを担当する話になったのだが、直近で案件が2件終了していて、しかもその理由ははっきり言えば営業対応だ。

 

私もしまったなと反省することが多かったが、しかしその途中途中で当時フロントだったこの人に、こういう動きをしてテコ入れしましょうと話をしていたが、結局何も動かず死んでいった。

 

入社してすぐだったし、私自身6年でだいぶモノの見方も変わったり、多少なりとも成長した実感もあったし、だからこの人も何かしら進化していたり、また役職的な面でも私自身が追いついたところもあるのではと思っていたが実際はそうではなく、この人は何もかわっていないどころかむしろ退化していた。

 

それが明確にわかったのはここ2ヶ月くらいだ。

 

まあでも、人のせいにしても仕方ないからな・・・とか思いながらどうするか考えているうちにストレスを溜め込んでいたらしい。

 

頭が重いし、手元がおぼつかないようなことがちょくちょくあるし、全身が変に冷たい感覚に襲われたり、胸焼けがひどくなりすぎて咽せるし、急にふっと自分の中から精神がふわふわと浮いて他人事のように世界が見えたり、胸の辺りがぎゅっとなるという肉体的な不調も出てきたので、これはあかんなとなったわけだ。

 

金曜日は帰り道で足が動かなくて、本当に体が重かった。

 

 

なので昨日は家でゆっくりしながら、夜はライブへ。

 

ライブ自体は元々チケットをとっていたんだけど、正直行くのやめようかと思いながらも行ってよかった。

 

音楽に救われることって本当にあるんですよ。

 

Loft Heavenというライブハウスの企画でいろんな対バンをやっている中で、今回はアナログフィッシュとPaioniaというバンドの回。

 

Paioniaは最近新譜を出しており、アナログフィッシュのメンバーがアルバムにコメントを出していたので名前を聴いて少し音源を聴いてみたんだけど、正直そこではあんまりピンと来なかった。

 

とはいえ折角に機会なので最初から観たんだけど、結論よかったんだよね。

 

音源以上に感情が載るからから、演奏も歌も迫るものがあるし、改めてちゃんと歌詞も耳に入ってくると、ちょうどいい感じに染みてくる曲があったりして。


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"跡形"という曲で、こちらは前作のアルバムに収録されていた曲だそうだ。

 

日本のサラリーマンにとってなかなか共感的に感じられる内容ではないだろうか。

 

私はそこまで仕事にネガティブな感情を持っている方ではないので、嫌で嫌で仕方ない、世に言われる社畜とかいう概念ではいないけど、そう入っても疲れる時はあるしね。

 

とはいっても20代の時はもっと違うストレスでやっていたので、当時に聞いたらまた違った印象だったかもしれない。

 

この曲以外も非常に泥臭いような曲が多く、ああこんな歌詞だったんだと思いながら聞いていた訳で、非常によかったよね。

 

ちなみに、途中MCも少しだけあったが、トークの切り口が謎すぎてツッコミ不在ではなかなか成り立ちにくいやり取りもかましていたが、わかったのは彼らはきっと捻くれ者だと言うことだ。

 

でも、実際は本気で世界平和とか願っていそうな人たちなのかなと思った。

 

これはポジティブな意味ですよ。

 

 

続くはアナログフィッシュだ。

 

タイミングがあえばほぼ毎回東京のライブには足を運んでいるのだけど、基本はアルバムの曲をやりつつ、過去曲もリアレンジしながらセットリストも変わるので、毎回新しさがあるし、何より彼らの楽曲が好きなので、とにかく楽しいんですよね。

 

今回は1時間かそこらだったので、彼らのライブとしては短尺だが、『SNS』の曲を中心にしながら、過去曲も織り交ぜた内容を展開。

 

“Hybrid”も少しアレンジを変えていたが、久しぶりに聴いた気がするな。

 

最近はこういうメッセージ性の強い曲よりも、よりポップな曲を選んでいる印象だったので、このシリアスな曲を持ってきたのは意外だったな。

 

Paioniaの“跡形”のカバーもやってくれて、健太郎さんのソウルフルなヴォーカルと演奏はシンプルに削ぎ落としたようなアレンジにしていて、カッコよかったな。

 

短いながらに、ラストはアンコールの"抱きしめて"、何回聞いても名曲だ。

 

アウトロで浜本さん、健太郎さん、州一郎さんが暴れまくって終焉となった。

 

 

短い時間だったし、ライブ中も頭がふわふわしていたんだけど、終わった後は何か付き物が落ちたようにちょっと頭がすっきりして、帰ってから少し酒を飲んで寝たんだけど、今朝はだいぶすっきりしたね。

 

本当に面白いくらい昨日のふわふわもなくて、胸の辺りのぎゅっとした感じもなくなった。

 

ストレスってのはやっぱり目に見えないだけに良くないね。

 

今日は少し仕事をしないといけないけど、ちょっと体を動かして、ご飯食べて、午後に取り組むことにしよう。

 

新社会人の子達も、ちょうど疲れがグッと押し寄せ始める頃だと思うから、無理せずにやっていってほしいと社会人15年目は思うのであった。


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小休止205「初めまして」

ここ数年はあんまり新しいアーティストに手を出しておらず、特に洋楽系は疎くなっている。

 

一応あれこれと名前くらいは知っているが、いわゆるトレンドについていけないなという感覚が強くなっている。

 

理解できないという意味ではなくて、文字通り追いつけないという意味で。

 

昔から好きなアーティストは引き続き好きで、新譜も出しているのでそれを聴いているし、そういうアーティストは年々増えてきていたからそりゃ物理的に無理が出てくる。

 

一応昼間は仕事をしているので、聴いていられる時間も限られてくるしね。

 

とはいえSpotifyで流し聴きしたり、イベントで機会を得て聴いたりしている中で、ええやんけ、となるものもあって、そういって新たに聴くようになることはあるのは嬉しいことである。

 

そんな感じで最近聴くようになった、あるいは気になって音源を買ったものをいくつか。

 

 

羊文学

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まずはこちら、羊文学。

 

音源はちょろっと聴いた事があり、かっこいいやんけと思いながらガッツリは聴いていない、そんなポジションだったが、ライブで観る機会があったのでそこでようやくちゃんと聴いたのが彼女達だが、やっぱりかっこいいやんけどなり音源を購入。

 

音楽的にはオルタナギターロックな感じで、ライブでの印象は個人的にはNumber Girlとかその辺りを彷彿とさせるもの

だった。

 

ただ音源ではそこまででもなかったので、表現の仕方が違うのだろうか。

 

また少しだけ読んだインタビューでのキャラクタも、芯のある感じの発言でカッコいいぞ。

 

とりあえず2ndを買ったので、これから聴き込んでいこう。


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Wool & The Pants

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続いては、Spotifyを流し聴きしていた時に気になったバンド、Wool & The Pants。

 

煙臭いような臭気の漂う怪しさがあり、日本のアングラバンドという感じ。

 

やる気があるのかないのか分からないボーカルに、サイケデリックさもある音、流れ出した時に思わずバンド名を確認した。

 

調べてみると、まだキャリアはそこまででもないらしく、2020年に1stが出たばかりだ。

 

アー写も怪しくていい。

 

本日休演を聞いた時にも感じたような、休日にボーッとしながら聴いて酒飲みたいような音楽だ。

 

既に海外のレーベルとも契約しているらしく、今後注目である。

 

そんなことより、とにかくこの音像が素敵だ。


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MONO NO AWARE

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続いてはSynchronicity で初めて聴いたバンド、MONO NO AWARE。

 

名前は知っていたけど、聴く事なくここまできていた。

 

評判は高いが、私がきいていた音楽の文脈では出てこなかったからだろう。

 

とはいえ、折角だしライブ観たろ、と思ってみたらばその絶妙に肩の力が抜けつつどこか捻くれた佇まいと曲で、面白いじゃないかと。

 

曲もキャッチーで歌詞も少しおどけているのだが、特に"ゾッコン"という曲が耳をひいた。

 

どうやら何かのタイアップ曲らしいが、冴えない男が主人公な印象で、自分の中で好きな気持ちが昂りまくっているような状態。

 

しかし、どこかそれを客観視する目線もあって、その描き方が好きなんだよね。

 

今のところ最新となるアルバムを買ったが、アルバムとしても他の曲個々も素晴らしいので、いい出会いであったね。


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Hiatus Kaiyote

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最後は洋楽で、Haiatus Kaiyote。

 

こちらも数年前からちょくちょく名前は知っていた系。

 

ここ数年でJazzやソウル、R&Bとかその辺りをよく聴くようになったので、一方でイメージはそっち系とは思ってなかった。

 

調べてみると一括りにはしづらい音楽という事と、彼らはオーストラリアのバンドということもありちょっと違う文脈から出てきたらしい。

 

オーストラリアって定期的に欧米とは違う文脈でかっこいい人たちが出てくる。

 

昔でいえばThe VinesとかVan She、Savege Gardenなども音楽性は違うがそんな印象を持ったものだ。

 

こちらもSpotifyの垂れ流しの時に耳に入って、お!となったのが彼らだった。

 

今年フジロックにも出演が決まっていたのでそこでも名前は目にしていたが、ようやく音源も聴いたわけだ。

 

良かったね。

 

確かにボーカルやスイートなメロディからソウル系を想起させるけど、曲はなんと言ったものか難しく、Jazzとかその辺りはベースではありそうだが、全体としては独特なものに仕上がっている。

 

既に何枚かアルバムをリリースしているので、少しサブスクで聴いて、音源も追っ付け買おう。


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番外編:日向坂46

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最後に番外編という事で、たまにはアイドルなんぞを。

 

女性アイドルの中心的な存在は、今は坂道系と呼ばれる乃木坂や欅坂の子達らしいが、その中で多分1番新しいのが日向坂46という子達。

 

元々は欅坂46の妹分的な存在で、ひらがな表記のけやき坂だったらしい。

 

それが数年前に改名して日向坂46になったとか。

 

私が彼女らを知ったのは、オードリーの番組に出ていたためなんだけど、その時はメンバーのうち4人が出ていて、バラエティでもオードリーと共演しているので非常に距離感の近いやりとりをしていた。

 

そんな中で、メンバーの1人がなんと一回の放送で4回も泣くという珍事が。

 

ちょうど少し前に体調不良で休んでいて復帰したばかりの頃だったそうだが、結構いろんなバラエティにも呼ばれる中でどう振る舞うのか正解なのか、と言って苦悶しているという話からだったのだが、それに対しての若林のアドバイスで感涙するという。

 

アイドルも大変なんだな、なんて思ったわけだが、その後何とはなしにそのオードリーとやっている番組も見るようになったのだけど、その時の子が松田好花さんという子だった。

 

この子も見ていると真面目そうな子なんだけど、真面目な子って好きなんですよ。

 

そしてその後、この子はラジオ番組をもつことになるのだけど、最近そのラジオのオリジナルのジングルができたのたが、なんとそれを作ったのはアナログフィッシュ佐々木健太郎さんである。

 

またつい最近、メンバーの齊藤京子さんとヒコロヒーの番組にもアナログフィッシュが登場。

 

二人のしょうもない怒りを歌のするという企画だが、見事なしっとり曲に昇華。

 

健太郎さんらしいメロディをきかせてくれた。

 

これらは構成作家のサトミツさんが健太郎さんと懇意なので実現したらしいが、まさかこの文脈で登場するとはびっくりした。

 

そんな思わぬ縁はありつつ、番組自体普通に面白く、若い子たちが頑張っている姿というのは観ていて微笑ましいものである。

 

まあ、そうはいっても曲は流石に聴かないのだけど、ともあれ私自身、何かにつけ受け入れ方とか変わったなと思ったものだ。

 

 

これからまたイベントやフェスも再開されるようになるので、国の内外に関わらず新しいものにも触れて、幅を広げていきたいですね。

Craftrock Fes ‘22 -0416-

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昨日はCraftrock Fesというイベントへ。

 

クラフトビールを多く出店しており、ビールを飲みながら音楽を楽しもうぜという、ビールも音楽も好きな私のような人間には素敵すぎるイベントだ。

 

イベント自体は割と昔からやっており、以前はお台場付近でもやっていた記憶だ。

 

昨年もコロナ禍の中配信と併せて開催となり、確か家で観たな。

 

今年は立川の、割とできたばかりっぽいイベント会場で開催。

 

屋内のホールと芝生のある中庭での2ステージで、タイムテーブルは真っ核被らないよう交互に使用し、その間に転換を行っていくスタイル。

 

良心的だ。

 

ちょっとと遠かったが、ともあれせっかくだし、土曜日だし、ビール飲みたいし、というわけで出立。

 

ラインナップも好きなのばっかだったので何一つ文句はない。

 

今回は2日間開催で、初日は先のSynchronicityとアーティストの傾向は全くと言って良いほど同じ、オルタナ系アーティストを集めている。

 

よだれしか出てこない。

 

2日目はロック色強めでラインナップ、こちらはこちらでみたいと思うバンドはあったのだが、密度と2日連続という体力的な憂慮もあり私は初日のみにした。

 

 

会場に着いたのは14時ちょっと前、もう良い歳の私はみだりに開演早々には顔を出さない。

 

単に朝ゆっくりしたいだけだったのはあるが、D.A.Nあたりから見られれば良いかなとか思っていた。

 

とはいえ興味のあるアーティストもあったので、せっかくだしね、というわけだ。

 

着いて早々にビールを一杯飲んで少し会場をうろうろ。

 

非常に綺麗で、屋内ステージはオール座席、ビールは持ちいり禁止。

 

外のステージは芝生スペースで、そこでビールを売っている。

 

屋外ではビールをのみながらゆるゆる聞くことができる。

 

ぱっと見た入りの人数から、おそらく入場規制にはならなそうだったので、この日は後方でまったりみていくことに。

 

最近新しいアーティストを聴く機会が減っているので、この機会に興味のあるものは聞いていこうというわけだ。

 

 

で、私はNabowaから。

 

このバンドは名前はもちろん知っていたが、聴いたことはなかった。

 

知人がいいよと言っていたので聴いたんだけど、良かったね。

 

好き。

 

インストで、メンバーにバイオリン?の人がいる。

 

私、ストリングスとかバイオリンとか、クラシックの弦楽器好きなんですよ。

 

音が上品で綺麗だから。

 

昨日までの雨とは打って変わって今日は穏やかないい天気、ちょっと汗ばむくらいの陽気だが、この空気とも実にマッチするグッドミュージック。

 

まずはサブスクで聞いてみよう。


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続いてはDAN、先日シンクロニシティでも観ているので,二階席で座ってまったりと聴くことに。

 

セットリストは少し変えているが、今回もDJ セット。

 

酒も入ってちょっとうとうとしながら聴いていたんだけど、やはりグッと引き込むライブをやってくる。

 

酔いも手伝ってなんかぐるぐるするような感覚が心地よくて、終盤になるに従って盛り上がっていく展開もやっぱりさすが。

 

きっとライブのたびにどんどん良くなっていくんだろうなと思えてくるので、何度でもみたいアーティストになっていくだろうな。

 

やはりちゃんと単独みたいな。


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ちなみにこの映像ではドラムが生だが、現在は打ち込みverでライブをやっている。

 

 

ここで少し休憩を挟んで、軽く仮眠をとった。

 

最近昼過ぎから夕方にかけての時間でめちゃ眠くなるんですよ。

 

時刻は16時前くらい。

 

そのまま屋内ステージの椅子にて。

 

 

で、次に登場したのが羊文学。

 

1stアルバムの頃にすでに話題になっていたので、印象的でもあったしバンド名は知っていた、程度だったが、最近になってサブスクで聴いてみると意外とオルタナロック全開でかっこよかった。

 

3人組で中心メンバーは塩塚モエカさんという、可愛らしい名前の女性だが、歌詞も割と女性的なものが多いが、演奏はフィードバックのいず聴かせまくりの爆音系でもあって、しかし歌メロはめちゃポップで声もガーリーで可愛らしいが、そのコントラストがなかなか痺れる。

 

音源で聴いた時も、曲かっこいいなというのはあったが、ライブで聴いたらもっとはげしかった。

 

3ピースながらなかなかの音圧で、調べたらそうでもないのかなと思ったが、ちょっとNumber Girlも彷彿とさせるなと。

 

ただ、ここでほたえ騒ぐ一軍が。

 

こういうのって決まって男なのってなんでなんだろうな。

 

ヴォーカルの子に「モエカ何チャラ〜」と叫んでいたが、女性アーティストに対して上から目線的に相対するのも決まって男だ。

 

私も男だが、なんかこういうのって恥ずかしいなと思うようになったな。

 

他方の女性ファンだと、ちゃんづけとか愛称で呼ぶことが多い印象だが、この辺りがメンタリティの違いみたいなものだろうか。

 

ともあれ急にほたえはじめたやつに対して、演奏開始してすぐに停止し、マイクで「声出さないでくださ〜い」とラフな感じで、しかし結構突き刺さるニュアンスで言ったのは痺れたね。

 

言語化するのは難しいのだけど、こういう芯のある女性って好きなんですよ。

 

で、ライブは思った以上に爆音もあり、曲はポップで私好みの音でした。

 

サブスクではちょいちょい聴いていたけど、終演後CDもAmazonでポチってしまった。

 

先のシンクロニシティでは急遽キャンセルになってしまったが、ここでみられてよかった。

 

今後改めて注目していこう。


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次は屋外へ出てPolarisのライブ、こちらも名前は知っていたけど、という人だ。

 

バンドの素性も知らなかったけど、元Fishmanの人もいるんですね。

 

音楽的にはポストロックやダブの要素もありながら、全体的にマイルドで夕暮れ始めた景色も伴ってめっちゃ心地いい。

 

ビールを飲みながらゆるりと聴いて過ごした。

 

こうやってライブで聴くと余計に思うけど、やっぱりいいバンドってたくさんいるよね。

 

ただ、夕方になり急激に寒くなってきたこともあって、演奏に入りきれなかったのは失敗だった。

 

油断した。

 

いく人は絶対あったかいアウターも持参を推奨だ。

 

 

終わるとまた中に戻ってYogee New Wavesだ。

 

先日野音で観たが、そのライブでベースが脱退、新体制になって初のライブとなるが、今回はベースはサポートメンバーを入れての編成。

 

特に若い子たちは、彼らを今日のトリにしようとしている人も多かった印象だ。

 

すでに野音のライブについてで彼らに関してはあれこれ書いたのでここでは割愛するが、といあえずやっぱりよかったですよ。

 

彼らの音楽を聴いていて、私は気分が落ち込むとかそういうのが一切ない。

 

単に暗い歌っていう意味じゃなくて、例えば気分が沈んでいる時にその気分に寄り添われすぎたり、あるいは言葉のほんのちょっとしたことで悲しくなるとかそういうのって意図するしないに関わらずあると思うが、彼らの曲ってそういう印象がない。

 

ちょっと切なくなるような瞬間はあるけど、それが心地いいところもあるから、聴いていると底明るい気分にさせてくれるのだ。

 

イベント仕様の短いセットリストだったが、ラストは"Climax Night"から"How Do You Feel"の連弾、最高でした。


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また、このライブで気になったのは客席だ。

 

遠くだったのではっきり見えなかったけど、おそらく女の子二人組と思しきが2回席でめっちゃ踊っているのだ。

 

しかもおそらくアドリブ的にノリで振り付けを歌詞に合わせて変えており、どちらかがそれっぽいのを見つけるとそれに合わせてシンクロするような動きをしており、観ていて楽しかったね。

 

めっちゃ楽しそうにしている様もなんだか可愛くていいですね。

 

最近私の中でこの可愛いという言葉のニュアンスが好きで、別に外見的などうこうよりも内側から出てくる愛らしさというか、ある種の純粋さみたいなものがキラキラして見えるんだけど、それを表現するにいい言葉だなと感じるのだ。

 

それこそいく前に駅そばを食べたのだけど、そこの店員さんはどうやら留学生らしく日本語の辿々しいアジア系の女の子だった。

 

私はネギが嫌いなので、いつもネギ抜きをお願いするのだけど、昼時で忙しいということもあってか、その店員さんはルーティンの動きでガッツリネギを乗せてしまい、私に給仕する段で「あっ!」と気づいたらしく、「ネギ抜きでしたよね・・・」と申し訳なさそうな顔をした。

 

つくってしまったものを廃棄するのも勿体無いし、別にアレルギーとかではないので、そういう時はそれを食べるし、別にそれで怒るようなことも別にないんだけど、いいですよと受け取ると、あからさまにやっちまったぁ〜〜というリアクションですいません〜といいながらちょっと突っ伏す手前みたいな動きをしていて、なんか可愛いなと思ったものだ。

 

こういうとなんだが、特段の美人という感じでもないし、ちょっと恰幅のいい子だったが、可愛らしさってのはそういうものではないからね。

 

流石に口に出して真正面からいうのは照れがあるが、ともあれ楽しんできゃっきゃしている、それで迷惑かけるわけでもないからそういうのっていいよね。

 

まあ、近くにいた人はどうだったかしらないが。

 

 

再び外に出て、屋外ステージのトリ、Ovallである。

 

こちらも音源を少し聴いたくらいでちゃんと聴いたことはなく、またライブも一度見ようというタイミングがあったが小さい会場だったので入場規制ではいれなかったのだ。

 

音楽的には最近聴いているようなジャズ的な要素を中心に置いたようなもので、まあこの空間で聞くには間違いないやつだ。

 

実際間違いなかった。

 

ただ、やっぱり寒すぎて、ふるえながら見るような状態だった。

 

昼間は25度くらいとほぼ夏手前だったのが、その時間にはすでに15度くらいだったんじゃないだろうか。

 

重ね重ね失敗だった・・・。

 

 

終演後また中に戻って大トリ、クラムボンへ。

 

いくとセッティング中だったが、準備が終わると「ちょっと時間あるので、何かやりましょうか」とライブ前に1曲やってくれた。

 

流石のサービス精神だ。

 

私は彼らをちゃんと聴くようになったのは割と最近で、ライブは昨年末頃のイベントで観て以来だったが、基本的に明るい人たちだ。

 

ベースのミトさんもそうだし、ヴォーカルの原田さんも、ずっと明るい。

 

またライブで聴いて思うのは、彼女の声は丸いというか、割と高音ではあるがキンキンしてないし、みみ心地が柔らかい印象なのだ。

 

感覚的な話なので言語化が難しいけど、こういう感じってわかる人いるかな。

 

それはともかく、彼らはキーボード、ベース、ドラムという編成で、ジャズがベースにあるが全体に軽やかな楽曲も多く、開始早々会場をぶち上げていたね。

 

小さな子供を連れた人も散見されたけど、彼らの音楽で手拍子しながらきゃっきゃしているちびっ子もおり、彼らの音楽の波及力を感じたものだ。

 

終演後にアンコールで1曲やってくれ、それでこの日は終焉となったのであった。

 

 

お昼過ぎからの長丁場だったが、なんか幸せな1日だったね。

 

出演アーティストで、観た人全部よかった。

 

ライブについていまいちな瞬間が全くなかった。

 

会場も綺麗だし、特に屋内は音もいいし、どこからでも観やすいし、今後海外アクトでも使われるような会場になるんじゃないかな。

 

ちょっと遠いけど、だからこそ実現できるものもあるかもしれないから、今後に期待である。

 

昼間にお日様の元、ビールを飲みながら音楽を聴くっていう環境もなんかいいなと思ったしね。

 

今年はサマソニも再開、フジロックも海外アクトを読んでの開催となるので、ようやく音楽イベントが動き出した。

 

まだまだどうなるかわからない世界だが、どうせ数十年もすれば終わる人生なので、さっさと楽しんでおきたいところだ。

 

 

最後にちょっと残念だったこと、イベント自体ではなく観客について。

 

フジロックとかみたいなだだっ広い空間ならともかく、都市型でこんな施設をつかってやるイベントで、わざわざゴザやシート、まして屋外用の座椅子みたいなものを持ち込んで、それほど広くない観客席を占拠している人が少なからずいたことだ。

 

そもそもチケットソールドアウト、コロナのこともあり多少集客は制限しているとはいえ、会場のキャパと周りの人数を見れば、それがどれだけ邪魔かなんて分かりそうなものである。

 

まあ、わからないからそうするのだろうけど。

 

運営からも度々アナウンスがされていたが、もちろん聞くはずもない。

 

また場内でマスクを外したり、大声でほたえ騒いだりするやつもやっぱりいて、先にも書いたが演者から注意されるような有様だ。

 

どこかでみかけた、マスクの有効性云々というさも正論らしきを翳してくるのだろうけど、普段の生活や自分の私的な空間でなら好きにしてくれという話だが、ここは主催者の人がいて、ルールを決めて、その中でやりましょうと設けられているわけで、個人の意思とか権限とかそういう話ではない。

 

他人が自分の家に来て、自分で買ってきたものなんだからいいだろうと酒盛り始めて家を散らかしたらどう思うだろうか。

 

そういう人ってひょっとして平気なのかもしれないが。

 

結局終盤までずっと居座っている人もいて、傍目に見ればオシャレでもカッコ良くもない、言って仕舞えば恥ずかしいやつだとした思わないんだが、こういう人が多いと結果イベントがまた批判の対象になってやりづらくなってしまう。

 

残念ながら政治家の先生たちも、どこなら攻撃しやすいかを探しながら発言しているのは一般人と変わらないので、こういう際どいタイミングの時って好きを見せちゃダメなんだよな。

 

あくまで一部のひとで、ほとんどの人はちゃんとしていたんだけど、悪目立ちという言葉もあるように、ネガティブなものはわずかでも目につきやすいし、だから攻撃対象や槍玉に挙げられやすい。

 

そしてこういうイベントで攻撃されるのは一生懸命やっている主催者やイベントスタッフなので、そういうのはちゃんとしてあげたいなと思うよね。

 

大変なんだよ、こういう人を集めるイベントをやるのも、ちゃんと環境を作るのも。

 

客は金を払うだけで楽しめるが、その背景には色々工夫したり考えたりした結果があるわけだからね。

 

 

また来年もぜひ開催してほしいイベントである。

Synchronicity ’22

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昨日は3年ぶり開催となったSynchroncityへ。

 

数年前からは毎年行っていたのだが、コロナによって中止になって以来、ようやく実施できるご時世になった。

 

喜ばしい限りだ。

 

昨年は開催を試みたものの、結果としてできずにクラファンで支援を募っていた。

 

私にとっては日本のアーティストの発掘にもいい機会を提供してくれているナイスすぎるイベントだったので、ささやかだがTシャツを購入がてらにクラファンもやったが、存続してくれて本当によかったね。

 

再会となったこの会のラインナップもさすがの安定感。

 

概ね常連と言えるアーティストを呼んでくれているので、とりあえずベースの安定感はさすが。

 

相変わらずとんがっており、日本のオルタナ系音楽をやっているアーティストが新旧おり混ざっており、冷静に見るとなかなか他では見られないと改めて思う。

 

ヘッドラインはtoeと渋さしらずオーケストラ、このフェスでは常連だし、世界にファンベースをもつ実はワールドワイドなバンドながら、どちらも知らない人は全然知らない存在だろう。

 

また日本ではニッチジャンルであるインストについても、こんなにラインナップを揃えてくるなんてそうはない。

 

実際一日中インストめぐりのような楽しみ方をする人も少なからずいるし、なんならインストバンドで入場規制が発生するイベントってあるだろうか。

 

また、このイベントで知ってハマったバンドもたくさんあるので、やっぱりいいイベントだなと思うよね。

 

私は1日目だけの参加だったが、1日中楽しかったね。

 

会場に着くとリストバンド交換の行列が結構続いており、入場までに20分くらいかかったのには驚いた。

 

いうてもこのご時世なので、色々と気を使いながらの運営だろう。

 

スタッフさん大変だったろうね。

 

ともあれ私は初っ端はduoでのMono No Awareを見ることに。

 

名前は知っていたけど、なかなか聞くことがないままになっていたのでせっかくならこのタイミングでライブを見ておこうと。

 

 

会場はすでにかなりの入りで、開始してすぐはリストバンド交換まちの人もいたので単純に入りが遅れていただけのようで空いていたが、程なくいい感じの密度。

 

同じ時間ではスペアザもあったが、特定アーティストに偏らないあたりが素敵だ。

 

 

で、完全に音楽も初めましてだったんだけど、絶妙に肩の力も抜けていて、歌詞も含めてなんともいいムードを持っている。

 

言葉のチョイスも歴代の日本のアングラバンドたちを彷彿とさせるようなところがあり、曲はポップなので面白い。

 

女性コーラスがたまに入るが、それもちょっとファンタジックですらある。

 

ライブはかっこよかったし、曲も好きなタイプなので、今度ちゃんと音源も聞こう。

 

 

続いては同じ会場でLITE、一旦多くの客がごっそりはけて、程なくして開始前にも関わらずほぼ満員に、ていうか後で知ったが入場規制になっていたみたいですね。

 

すっかり日本のますロック代表みたいな感じになって、海外のバンドを自主イベントで呼んだりとワールドワイドに活躍している彼らだが、もうduoのキャパでは収まらなくなったんだね。

 

彼らのライブは10月の単独以来だが、彼らのライブはいつ観てもすごい。

 

ずっと3倍速みたいな曲ばかりだが、なんであれが演奏できるのか意味がわからない。

 

今回は"ef"始まりで、全体にポップでアグレッシブなセットリストだった。

 

また、彼らのライブは正確無比な構築性を叩きつけられるような展開が多かったんだけど、意識的なのかモードがそうなのかわからないが、そうした部分よりも荒さやそこからくるアグレッシブさみたいなものを強く感じた。

 

多分細かなところも含めて結構ミスがあったようにも感じたが、それ以上に勢いというか、パワーみたいなものが溢れていてロックバンド的なダイナミズムがあってよかった。

 

"sinkai"ではdowny青木ロビンが登場。

 

前回はリモート出演で歌うという文字通りの離れ業だったが、今回はステージ上で。

 

すぐ後にライブを控えていたので、準備中に来たんだろうが、それにしても何で彼はこんなにイケメンなんだ。

 

髪型も伴ってキリストみたいな出立ちになっているが、ずっと入ってきてシャウト気味にエモく歌ってまたずっと履けていく。

 

かっこよかったぜ、私はあんな風になりたかった。

 

ともあれ、その後も『multiple』の曲も演奏されたが、ほんとこのアルバムの曲は速い。

 

また、"D"はやっぱりいい曲だ。

 

この曲はほんと好き。

 

2日目にはソイルも出るから、日程が重なってればタブゾンビも出たかもとか思いつつ。

 

ラストは"Fantasia"だったが、改めてこの曲を聴いていると、アルバムの中では異色に明るいなと。

 

初期の彼らはソリッドでシリアス、アグレッシブで

少し影のあるような曲が大半だが、この曲はそれらとは大分色が違う。

 

その曲をこのタイミングでやるあたり、彼らのモードが見て取れる思いだ。

 

控えめに言って最高でした。

 

 

この日はここからが忙しい。

 

会場をWestに移して次はdownyである。

 

入場規制は容易に想像できたので早々にはけて到着、既に7割方埋まっている中に滑り込んだが、程なく満杯状態。

 

久しぶりの密度感。

 

単独であればまだしも、この手のサーキットイベントではなかなか難しいところだ。

 

以前はノーMCだった彼らも最近は少しだけ喋るように。

 

セットしながらたまにボソボソ控えめに喋るロビン。

 

そうこうしている間にライブスタート、のっけからイベントでこの曲を?というくらいキャッチーさなんて言葉とは無縁の曲を展開。

 

言っておくが、私は彼らの大ファンだ。

 

普通この手のイベントではお初の人もたくさんいるので、ある程度キャッチーな曲で攻めるのが定石だが、むしろこのフェスの観客を信頼してのセットだったのかもしれない。

 

vjの映像も相まって、とにかく自分達の世界へ引きこんでいくんだけど、独特の拍子で刻まれるドラムに幻想的なギター、リズムキープはベースだと思っているんだけど、底を這うような低音も最高だ。

 

裕さんパートはSanovaがシンセで奏でていくけど、もうバッチリですね。

 

見た目もすくめて完全にメンバーである。

 

一度は解散して、また集まって、不幸があって再びの危機だったが、こうしてまだ活動してくれている。

 

優しい呪いというのは非常に綺麗で素晴らしい言葉だが、それはずっとあり続けてほしいものだと思ってしまう。

 

持ち時間は40分くらいだったと思うが、没入感も半端なく、圧倒されるライブだった。

 

 

終わって再びduoでtoconomaを観ようと思ったんだが、外まで並ぶ行列。

 

元々は羊文学を観ようと思っていたが直前にコロナでキャンセルになっていたので、ここで、ぽっかりと空くことに。

 

少し外に出て、コンビニでビールを買って休憩がてら飲んでいた。

 

飲み終わるとeastへ行ってDAN待ち。

 

 

而してのちDAN登場。

 

彼らのライブももう何年振りだ。

 

2nd のタイミングでイベントではチラ見できた程度だった。

 

入場規制だったのですね。

 

それからタイミングが合わずに単独も行けてなかったので、これは好機というわけだ。

 

元々彼らを知ったのもSynchronicityで、当時1stが出たばかり、しかし方方で絶賛されていたのでちょうどいい機会とライブをみたところハマって、速攻でCDも買ったのも今は昔だ。

 

すっかり存在もビッグになりつつある中なので楽しみだよね。

 

 

最近のライブがそうなのか、Djセットがメインだ。

 

彼らの楽曲でベースラインが私は大好きなんだけど、ベースとスチールパンは演奏だ。

 

うてなさんもいる。

 

1曲目は"SSWB"だが、アレンジが全く変わっており始めわからなかった。

 

イントロのベースラインがかっこいい曲なので、ここはもっとブリブリな音を聴きたかったが、そこからがすごかった。

 

打ち込みメインなので、曲間の繋ぎやアレンジもダンスフロアなライブでノリも最高。

 

徐々に上がっていく展開からブレイクするように静かに展開するところも、非常に完成度の高いライブだった。

 

ちょっとレベルが違ったな。

 

先のDownyもそうだけど、自分達の演奏に引き込む力がすごい。

 

元々彼らの音楽はどちらかといえば発散させるよりは内省的な方向に向かわせるような音楽なので、ライブ空間だと余計に浸れてね。

 

ちなみにこの日は友人と行ったのだけど、彼はDANは初めましてだったのだが、終演後も良かったと非常に気に入ってくれたようだった。

 

やっぱり単独で改めて見たいな。

 

 

そこから当初はOAUを見ようかとも思っていたんだが、先の行列をみて断念、そのままEastでMelrowというアーティストを見ることに。

 

WONKなどのサポートでサックスなどを吹いているらしいが、私は正直知らなかった。

 

ジャズ畑の人になるが、楽曲自体はロックテイストなギターに、ちょっとゲーム音楽っぽい感じもあった。

 

MCは非常に陽気だったが、曲自体はかっこよかったですね。

 

30分の持ち時間で4曲ほどだったらしいが、割とあっという間という体感だった。

 

ただサイドステージだったためか、ドラムの音がちょっと小さいように感じられ、それが惜しかったが、ともあれ楽しかったね。

 

 

そしてラストはtoe、さすがの入りを示していたね。

 

冒頭はジャム的な展開で始まり、柏倉さんがめちゃハッスルしていた。

 

彼らもコロナ明け以降は音がアグレッシブになっていく。

 

セットリストは『Latest Number』以降の形だが、割とオーソドックスはフェス仕様であった。

 

とはいえ、そもそも曲がいいので文句ないですよ。

 

ラストを飾るに十分なパフォーマンスであった。

 

ますます山﨑さんのMCがいい加減になっていくが、それも味だ。

 

 

終演後は流石に足も疲れたが、いい1日だったね。

 

ベストアクトも選び難いが、DANかな。

 

LITEもめちゃくちゃよかったんだけど、ある意味新鮮味だったり、期待していたものと違うながらに圧倒されたのが彼らだった。

 

でもまあ、ともあれこのラインナップの強さよ。

 

武田さんも言っていたが、こんなに偏ったフェスないよね。

 

インストバンド巡りができるんだぜ。

 

こうやって色々なバンドを見てみて思うけど、やっぱりイベントごとにカラーがあって、このフェスのバンドのカラーは私にマッチすることが多い。

 

どう表現していいかわからないけど、どこかしらとんがっている人ばっかり出ていて、それが聴いていて伝わってくるのがいい。

 

今年はフジロックサマソニも海外アクトの出演も決まっているし、嬉しいことである。

 

とりあえず今月はCraftrock Fesもあるので、楽しみだ。

今年度のクライマックスなナイト –Yogee New Waves

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今日は個人的にはお初のYogee New Wavesの単独へ、しかも彼ら初となる野音である。

 

ここ数日はだいぶ暖かい日が増えたが、いうても夜はまだ寒い。

 

そして、私自身の野音の思い出はいつも雨だったので、しっかり防寒していこうかしらと思いつつちょっと油断した。

 

まあそれはいいとして、1stが出た辺りで話題になっており、少し後追いだが2nd以降はリアルタイムで音源も買っている数少ない若手バンドだ。

 

 

最初にライブを観たのは確かSynchronicityだった気がするが、その時はまだチルアウトとかシティポップとかそんな言葉がよく飛び交っていた頃だ。

 

その後フジロックにもちょいちょい出演していたので、そこでも観てはいるが、途中からだったのでちゃんと観られなかった。

 

その後も単独とかあったのだけど、東京は平日開催が多く、また会場も会社からちょい間に合わない距離のところだったので、気がつけば単独を見ることもなく今に至っていた。

 

 

前にも少し書いているが、割とちゃんと音源も追いかけているし、若い子に好きな音楽を聞かれたら彼らを答えるようにしているし、聴いていてええやんけとか思いながらも、じゃあ彼らの何が好きなのかと言われたらこれと答えられなかったのが正直なところだ。

 

もちろん曲が好きというのはあるけど、今少し掘り下げようと思うとなんだかうまくまとまらないのだ。

 

半ば以上感覚の話なのでそれでいいのだろうけど、今日改めてライブでじっくり曲を聴く中で、なんとなくそれがわかったような気がした。

 

 

それは主に歌詞についてだが、彼らの歌詞はちょっとキザなんだ。

 

彼らというよりはソングライターの角館くんが、というべきか。

 

あるインタビューで音楽で語りたいことは一万個はあると発言していたが、それだけ色々と考えながら表現にしているということだろう。

 

また、自由でいいんだよということは伝えたいと言っていたが、この辺りは"Good Bye"という曲が結構直接的かもしれない。


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でも、この曲でも伝えたいことはありながら、伝え方としてはちょっと透かすようなそぶりが見える。

 

根っこの真面目さがあるけど、真正面からの槍を避けられるようなスタンスの持ち方、というか。

 

多分独自の美学みたいなものがあって、それが彼の表現の根っこにあるように思う。

 

私はそういう表現は好きで、それこそポストパンクとかニューウェイブとか呼ばれていた連中はそういうものを感じることが多いし、日本で言えばLillies and RemainsやThe Novembers辺りはそんなバンドだという認識である。

 

音楽性は違うけど、精神性では似たところがあるのかな、なんて勝手に思っている。

 

 

そんな個人的な気づきはさておいて、ライブ自体は音が気持ちいいし、セットリストも進級織り交ぜた現時点でのベストと言っても差し支えない内容だった。

 

今回は2部構成とのことで、まだ明るい中で“Hello Ethiopia"から始まった第1部は、時間帯も含めて夕暮れ的なワードの登場する曲を多くチョイスしていた印象だった。

 

今日もっと快晴だったらもっとよかったろうなと思うが、そればかりは仕方ない。

 

とかいいながら最高なんだけどね。

 

今日はほぼ満席に近い形で客を入れていたと思うけど、これだけ多くの人のいるライブも久しぶりに見たんだけど、なんかいいよね。

 

隣に友人同士と思しき男二人がいたが、うち一人が独自性の高い創作ダンス的なノリを見せており、また少し離れたところには一人で来たと思しき年上女性が楽しそうに踊っている。

 

目の前では女の子二人組がキャッキャ言って騒いでいる様があり、音楽のいい塩梅の緩さも手伝っていい空気だったな。

 

遠くの方でやたらほたえている一群もいたが、ともあれ外だしみんなマスクもしてたので、声出してもいいと思うんだが、まあ運営側にしたら仕方ないか。

 

ともあれ、こういうライブ空間は幸せですね。

 

 

第2部はアッパーな曲も織り交ぜながら、楽しい時間だ。

 

ライティングもミラーボールも使って星のような演出。

 

"CAMP"の歌詞と相待って、いい塩梅だ。


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これでもっと暖かかったら酒でも飲みながらポケッと聴きたいものだ。

 

今日は星がとってもキレイだから。

 

で、個人的には聴きたかった"How Do You Feel ?"はやっぱりよかったね。

 

あのイントロのギターリフだけで痺れてしまう。


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歌詞の内容もちょうど今時分にもぴったりだし、年をとるほどに「段々時は経っていくよ、もうもう戻れはしないよ」という一節が重くなってくるんですよ。

 

でも、この曲ではその時間の積み重ねがよりポジティブなものをもたらしてくれるという内容なんだけど、ほんといい曲。

 

そして代表曲"Climax Night"も連続で演奏。


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なんと冒頭の歌詞をミスるというびっくりもありながら、演奏は完璧。

 

デビューでこの曲を作っちゃったのはすごいな。

 

ライブ終盤でこの曲はいいよね。

 

本編ラストは"Dreaming Boy"だったが、本当にいい感じで新旧の曲が配されていてよかったですよ。

 

アンコールも2曲だけ演奏され、大円団は"Bluming Days"であったね。


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素晴らしいライブでした。

 

 

初の単独はご期待に違わずよかったし、改めてライブで聴いたことで個人的なあれこれも整理できたような思いだ。

 

音に集中するというのもあるけど、キャラクタも含めて見えてくるから伝わる情報量も違うのだろうな。

 

それに、こうやってライブをみられること自体がやはり嬉しいね。

 

最近は見たいライブがあれば迷うことなくとりあえずチケットを買っているので、4月の立川のイベントもいくからそこでもまたヨギーはみる。

 

いやはや、楽しい夕方でしたね。

 

酒飲んで寝よう。


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エモい –Velvet Teenがかっこいいという話

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好きなバンドや音楽は数多くあるが、多くの場合その理由は自分なりに説明できるものが多い。

 

個人的な癖でそうしたいという欲求があるのでそもそもそうするようにはしているのだけど、まず曲が好きというのは大前提として、じゃあもう少し具体化するとそのどんなところなのか、というところをどう掘り下げられるかという話である。

 

しかし、中にはうまくポイントを掴めないんだけど、気がつけば全部アルバムを聴いているし、何かしらの曲を途切れなく聴いているしアーティストが何組か存在する。

 

洋楽だと歌詞もダイレクトに入ってはこないのでわざわざ歌詞なり対訳なりを見ないと何を歌っているのかわからないが、それをしないにも関わらずなんか好きなのである。

 

私にとってそんな存在の一つがVelvet Teenというバンドだ。

 

デビューしてもう20年以上と既にベテランの領域にいるが、商業的に大きく売れたかといえばそうでもない。

 

1stアルバムは当時その物語性と音楽的な美しさもあり大絶賛されていたのはなんとなく記憶しているが、私はリアルタイムでは聴いていなかった。

 

考えてみたら何きっかけで聴こうと思ったのかは覚えていないが、ともあれ当時既に3rdまで出ていたと思うが、短期間で全て揃えて、またアルバム未収録曲をせっせと集めて自分で編集版を作るなど、えらい勢いで好きなバンドに上がっていった記憶である。

 

そして嬉しいことに彼らはちょいちょい来日しており、しかも地方含めたライブハウスを回ってくれるのだ。

 

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コロナ以降は流石にないが、つい数年前にもきており、日本でPV撮影もしている。

 

スタジアムバンドになれるくらいの曲の良さがありながら、変わらずロックバンド然とした佇まいがまたカッコいいのだ。

 

今年は1stリリースから20年だそうだ。

 

前作から少し間が空いているが、また是非来日してほしいバンドの一つ、またもっと多くの人にも聴いてほしいバンドなので、ざらっとおすすめ曲をまとめてみよう。

 

 

まずはバンドについて

彼らは結成が2000年、初めはエレクトロ系のソロプロジェクトとして始まり、そこからメンバーが増えてバンド形態に。

 

デビュー当時はGt/Vo、B、Drの3人組であった。

 

1stはDeath Cab Gor Cutieのプロデュースだったんですね。

 

と言って私はこのバンドは聴いたことないのだけど。

 

そこから幾分かの脱退、追加を繰り返し一時は5人編成だった気がするが、今はまた3人編成となっている。

 

曲はほとんどがボーカルのJudahによるもので、キャリアを通して音楽性自体は大きく変わっていない。

 

基本的にはロックが真ん中にあり、曲やアルバムによって打ち込み系の音も使っている。

 

それが彼らの独自色を作っている一つでもあろう。

 

また、ドラマーは確か1番新しいメンバーだが、手数も多く体もデカいので人力トランス並みに打ちながらえらいパワフルなプレイを炸裂させている。

 

数年前の来日公演で、小さなライブハウスでは収まりきらないくらいだったが、ともあれバリバリの現役である。

 

余談だが、その来日の時に観たJudahのギターはかなり年季が入っており、角は色が落ちているしテープで補強されているしで、買い替えてもええやろと思ったが、とはいえちゃんとなるんだからいいだろう。

 

そんなところにロックバンドなものを感じたものだ。

 

 

既に完成系、1st『out of the fierce parade』(2002年)

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モノクロームでちょっと不気味さもあるジャケット、烏飛んできてるし。

 

ズバリアルバムのテーマは生と死ということで、アルバムラストの曲はまさに"Death"という曲である。

 

1曲目は"A Special Gift to You"。

 

これは生まれた瞬間からそれまでと別な存在になっていくその時を描いているのかな、と思っている。

 

スペシャルギフトとは生であり、人は成長に従って野生から理性の存在になっていく。

 

なんて個別解釈してたら足らないので、とりあえず聴いてほしい曲をば。

 

まずはなんと言っても代表曲の一つであるこちら。


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イントロの激しくメタリックなギターがかっこいい。

 

その背後に骨太なベースと割とゆっくりめなテンポを刻むドラムとの対比が痺れる。

 

堰を切ったように高らかに歌うVoの素敵だ。

 

ハイトーン気味で、曲によってはRadioheadのようでもあるが、どちらかと言えばCursiveアメリカのエモ系バンドの系譜だろう。

 

最近のエモの定義は少し変わっているらしいが、今様のエモではなくてこの頃のエモね。

 

細かい話はともかく、タイトルは確か造語で、Apathyは無関心といった意味だが、頭にRadioをくっつけて現代社会についてのそれというような意味だったかと。

 

「Come, It's Time To Wake Up!」と謳われるところからも文字通り目を覚ませと呼びかける。

 

1曲目からの落差がすごい。

 

続く2曲目も名曲、“Prize Fighter"。


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イントロの銀盤も綺麗で、全体に流麗さも感じる曲だ。

 

とりあえず、聴いて。

 

ラストを飾るのは先にもかいたこちら。


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”Death“という曲だが、暗いというよりは過ぎ去った後の静寂感のようである。

 

見事なパッケージ。

 

このアルバムで当時は大注目を浴びており、次世代の中心的バンドになるだろうと期待されていたそうな。

 

いきなり方向転換、プログレ化した2nd『Elysium』(2004年)

大注目の1stからわずか2年で新作をリリース、作っているうちにそれとなくまとまりも出てきたので、これをだそうとなったという話の2ndである。

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1stから長尺の曲はあったにせよ、3分弱のポップな曲があったことで世に広まったのだが、この2ndは1曲1曲が長尺、そして組曲のようだし個別の曲というよりはアルバム全体で1曲という感じだった。


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エモ的な激情もなく、静かめな曲が続くこともあり、ここで世間の期待値を裏切る結果となった。

 

この裏切るというのは、単にポップな曲出してくれ!売れる曲作ってくれ!という期待を裏切っただけで、この作品そのもののクオリティが悪いとかいう話ではもちろんない。

 

思ったより彼らはマイペースだったのだろう。

 

確かにシングルカットしようと思うとなかなかキャッチーさがない分難しさはあるが、アルバムとしては展開もドラマチックで聞き応え抜群だ。

 

このアルバムを聴いても思うが、3ピースのバンドとは思えない。

 

それと、この当時のライブってどんな感じだったのかなと素朴に思うよな。

 

ちょうどこのアルバムに前後して、メンバーの一人が病気によりバンドを離脱してしまったそうだ。

 

しかし、それでもわずか2年後に次のアルバムをリリースしている。

 

人力トランスドラム炸裂、アグレッシブな3rd『Cum Loude!』(2006年)

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新たなドラマーを迎えての作品だが、前作と打って変わって非常にアグレッシブな曲が並んでいる。

 

打ち込みも入れているので、元々の彼らの特性も出しながら新たな境地も見せたような格好だ。

 

来日時にもラストで演奏されたが、このアルバムの代表曲の一つがこちらか。


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東京でのライブではCinema Stuffの辻さんがギターを弾いていたな。

 

ドラマーの手数が凄まじく、そこを見せるための曲かと思うくらいだが、アルバムでは録音がややくぐもって聞こえるのは気のせいか、ちょっと勿体無い気がしたものだ。

 

ただ曲は基本的にいいし、アレンジも含めてかっこいい。

 

ラストに行くに従いさらにグーっと盛り上がっていく展開も非常にいいアルバムだ。

 

ちなみにこんな曲もある。


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"Tokyoto"という曲である。

 

音が良くないな。。。

 

最高傑作、4th『All Is lllusory』(2015年)

その後バンドはパタリと沈黙、シングルなどのリリースはあったが、大きな動きはない状況がつづいていた。

 

私が彼らを聴き始めたのは確か2010年とかそれくらいだったので、ちょうど活動の間だった。

 

だからライブなんてくるはずもなく、ああもっと早く聴いておけばよかったと思っていたが、長い沈黙を経てアルバムをリリース、しかもそのアルバムがめちゃくちゃよかった。

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ややおどろおどろしいようなジャケットアートは、もはや彼らのセンスなのだろう。

 

しかし、このアルバムの1曲目からめちゃくちゃ爽やかな音で幕を開ける。

 

朝イチで聞くならこれだろ、と思わずにはいられない。

 

その音源がなかったので、先行シングルにも収録されていたこちらを。


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"No Star“という曲だが、イントロから好き。

 

ヴォーカルを聞くといくぶん落ち着いた雰囲気を纏ったような印象もあるが、あのハイトーンは健在。

 

そしてドラムもしばきまくりだ。

 

このアルバムツアーで私は初めて彼らのライブを見ることができたのだけど、彼らを招聘したのは日本のインディバンドだった。

 

その中心にいたのが先にも少し書いたCinema Stuffだ。

 

昔からアメリカのインディーシーンと日本のバンドは一定の親交があったらしく、有名なところではEastern YouthとCurisiveだ。

 

CursiveのVo、ティム・ケイシャーはオマハのSaddle Creekというレーベルでも中心的な存在だったが、彼の別バンドではイースタンの曲をカバーしている。

 

その地続き的な縁なのかはわからないが、ともあれ素晴らしいアメリカのバンドをもっとみてほしいという思いから呼び寄せて、東北も含む日本全国ツアーを実現。

 

その対バンでは、アメリカでレコード会社が同じLITEもゲスト参加していた。

 

それはともかく、こういう動きのおかげで私は彼らを見ることができたのだけど、2015年と2018年の2度実現しており、私はどっちにも行ったね。

 

よかった、曲もいいしライブもいいし、会場のノリもすっごいよかった。

 

このツアーではPVも撮影され、正式に彼らのオフィシャルとして配信されている。


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仙台の飲み屋街らしいが、なんかこういうのって嬉しいですよね。

 

そんなトピックもありながらだが、このアルバムはキャッチーな曲もありつつ、静かな曲との折り合いも含めてアルバムとしての完成度も非常に高い。

 

元々いい曲を書くバンドなので、それがいいバランスで結実したような印象だ。

 

何より変わらないロックバンド然とした佇まいに、個人的にグッときて仕方ない。

 

このご時世に、日本全国のライブハウスを、日本のインディバンドみたいに回ってくれる心意気も最高だ。

 

もっと商業的に成功してくれたら本望だ。

 

アルバム以外にも名曲満載

彼らはアルバムには正式に収録されておらず、ボートラ、Bサイド集に収録された曲もいい曲が多い。

 

シングルとしてはこれらを出してもよかったんじゃないかというくらいだ。


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"Naked Girl"という曲だが、この爽やかさよ。

 

他にもこちら。


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こちらはMagnetic Fieldsというアーティストのカバー曲らしいが、バンドにマッチしすぎだ。

 

ファルセットなヴォーカルも美しく、切なさをたたえたメロディも秀逸。

 

曲自体は彼らのオリジナルではないにせよ、素晴らしい仕上がりだ。

 

またの来日、お待ちしております

2015年以降は目立った活動状況も見えてこず、ファンとしては寂しい限りだが、SNSはたまにだが投稿があり、3/20は1stアルバムがリリースされた日だそうで、ちょうど20周年とのこと。

 

このアルバムがもう20年?というところにまず驚きつつ、自分の年齢を感じずにはいられないが、ともあれそうして一緒に年をとるバンドがいるというのはなんだか幸せだ。

 

これから彼らがここ日本も含めて大きくブレイクすることはもうないかもしれないが、それでもまた来日して、たくさんライブやってほしいな。

 

なんで彼らがこんなに好きなのかわからないと冒頭に書いたけど、根本には彼らの音楽を聴いていると、本当に音楽が好きなんだろうなということをなんとなくでも感じられるからかもしれない。

 

純粋さみたいなものが私にはとても魅力的で、自分自身が邪心に溢れているのでこういう存在自体がとても素敵だなと思うのですよ。

 

ともあれ、本当に新曲もツアーも待ってます。

 

それまではまだまだ旧作も聴き続けてますよ。


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最近買ったやつや聴いたやつ

年明け以降もちょいちょい新譜を買っているが、なかなか文章化するほどに聴き込めていないのだが、とはいえ良作がリリースされているのは嬉しいことだ。

 

そして、きちんと整理しておかないと自分の中で時間軸がぐちゃぐちゃになっていくなと最近とくに感じるところなので、個人的な整理の意味で直近買ったものをざっと並べておこう。

 

 

まずは、昨年末になるがこちら。

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METAFIVEの2ndアルバム『METAATEM』。

元々は昨年7月とかにリリース予定だった気がするが、件のオリンピック問題でメンバーの一人、小山田が大炎上させられたことで一度発売中止に追い込まれた作品だ。

 

ライブも発表されていたが全て白紙になってしまい、ファンとしては苦い記憶である。

 

しかし、年末頃に配信ライブと合わせてアルバムも限定的に販売され、私はこちらを購入した。

 

配信ライブ自体、7月に行われる予定だったもので、会場にて撮影されたものが配信されたのだけど、さすがキャリアも積み上げた人の集まったスーパーバンド、めちゃくちゃかっこいいライブだった。

 

そしてこの2ndアルバムだが、曲はもれなくかっこいいし前作は割とテクノ的というか、そう言う色が強かったが今作ではメタリックなハードな曲もあり、他方で現在の世界を移したような曲もあり、文句なく素晴らしい作品であった。

 

特に個人的には先行配信もされていた"環境と心理"という曲が好きだね。

 

目の前の景色の変化によって気持ちが変わっていく様を端的な言葉で表現しており、情報量はそこまで多いわけではないが、すっと情景が目の前に広がる思いがする。

 

そのほか、"Wife"という曲の歌詞が絶妙に緩くていい。

 

Wi-Fiは飛んでいるけど、MyWifeは飛んでない」という謎の一説でスタートするが、曲自体はかっこいい。

 

大人の遊びといったところか。

 

ともあれ、このアルバムが正式な形でリリースされなかったことは、非常に惜しいことである。


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続いてはこちら。

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Broken Social SceneのKevin Drewのソロ、K.D.A.P.名義でリリースされた『Influence』。

 

リリース自体はこちらも昨年だが、メディアとして入手したのが割と最近なので。

 

以前からソロ作品自体はリリースしていたが、それらはバンドの音楽と親和性のあるロックをベースにしたものが基本だったが、このアルバムでは初期のエレクトロニカ的な作風うだが、曲調などはあまりこれまででなかった感じのものだ。

 

よりオーガニックな音像で、打ち込みながら温もりを感じるあたりがちょっと違う感じで面白い。

 

アンビエント的な風味もあるので、個人的にはAphextwinを感じるところもある気がするが、ちょっとこういう音楽も作ってみたかったのかな、という印象だ。

 

日本語の情報がほとんどないので詳細な背景はわからないが、聴いていると不思議な気持ちにさせられる。


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2月は待望の作品が立て続けにリリースされて、久しぶりにちょっと忙しかった。

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まずは、今やアメリカの代表的なロックバンドになりつつあるSpoonの『Lucifer On The Sofer』。

 

アルバムとして10枚目になるので、実は結構多作なバンドと言えるかもしれない。

 

初期はポストパンク的な音楽性だったが、現在はロックンロールを基本にしながらもスタジオでのアレンジにも注力、音響的なアプローチもしながら生音の迫力も追求したような音楽が評価され、近年急激に評価されているようである。

 

前作はよりそのプロダクション的なところが立った印象のアルバムだったが、今作はまた曲にフォーカスした生なましさのあるアルバムになったかなという印象だ。

 

彼らの出征作になった『GaGaGaGaGa』にちかい感じかな。

 

かなりアップテンポな曲も多く、またアレンジのセンスもかっこいい。

 

何よりヴォーカルのダニエルの声がやっぱりいいよね。

 

こういう渋い声に憧れる。


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次に、個人的に最近聴くようになった中で爆裂なヒットはこちらだ。

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LAのネオソウル系の3人組、Moonchildの5枚目となる『Starfruit』。

 

タイトルもジャケットもかつてなく明るいというか、陽気な印象のアルバムだ。

 

彼らの音楽はとにかく品がいいし、ウィスパーヴォイスなヴォーカルも手伝って休日にまったりききたい音楽No.1だが、アレンジは音響的なアプローチも結構やっているのでイヤホンなどで聴いているとぐわんぐわんと頭を振り回されるような感覚も味わえて、一筋縄ではいかない。

 

今作はゲストヴォーカルが多く参加しており、曲自体はこれまでの良さを踏襲しながらもまた違った印象になるのが面白い。

 

ジャケットほど陽気さがあるわけではないが、ストレスが溜まっているような人にはぜひおすすめしたいアーティストだ。

 

以前にざっくりまとめ記事も書いたのでぜひ。

back-to-motif.hatenablog.com

最近不安な出来事も多いので、休日くらいは浮世から切り離してゆっくりしてはいかがだろうか。


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そして近年ジャズ界隈だけでなく、ジャンルクロスオーバーで注目を集めているのがこちら。

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Robert Glasperの名作シリーズの最新作、『Black Radio Ⅲ』。

 

グラミーも受賞した前作だが、以前は〜Experience名義だったが、今回は個人名義である。

 

とはいえ引き続きさまざまなアーティストとのコラボが基本である。

 

タイトルの通り、いわゆるブラックミュージックと呼ばれる音楽をぎゅっと凝縮したようなコンセプトで、ジャズ、ヒップホップ、R&B、ロックンロールなどさまざま要素が感じられる。

 

私もこのアルバムをきっかけにブラックミュージックを聴くようになったのだけど、なんだかんだ彼のプロジェクトを1番聴いているな。

 

まだじっくり聞き込めていないのだけど、彼のような存在はとても大きな意義があるよね。


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ちなみにジャズフェスティバルでの来日も決まっているが、なぜか秩父という。。。

 

遠いぜ。

 

 

最後はこちら。

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Boom Boom Sattelitesの中野さんとThe Novembersの小林くんのThe Spellboundの1stアルバムがようやくリリースとなった。

 

先だってシングルは発表されていたし、昨年からライブ活動もスタート、そして2月にアルバムとしてリリースされたわけだ。

 

世の中的な注目のポイントはいくつかあるが、一つは中野さんが表に出ているバンドであるということと、それを音楽性自体は全然違うのではないかというノベンバのヴォーカル・作曲もしている小林くんと組むことでどうなるんやと。

 

ノベンバは、どちらかというと暗いバンドというイメージを持っている人の方が多いのではと思っているが、近年はだいぶ変わっており、作品のスケールも音楽としての強度も格段に上がっている。

 

打ち込みを取り入れたりもしているし、そもそも小林くんはブンサテの大ファンでもあtたというところ、そして何より彼のパーソナリティの基本がとても純粋なところがあるため、そこでマッチするところがあったのだろう。

 

実際アルバムの1曲目を飾るのが“はじまり”という曲だが、歌詞は小林くんが書いているとはいえ中野さんのストーリーとも紐付けてしまいたくなるようなものだ。

 

歌詞だけを見るとちょっと悲しいというか割り切りみたいなふうにも聞こえそうだけど、そうではなくて、そもそも生きていくとか生き続けるということがどういうことかという話や、そのための立ち向かたみたいなものが曲と合わせてめちゃくちゃポジティブに響くのである。

 

特に序盤の間奏部分のキーボードのところがあることで、サビや後半の繰り返される歌詞をさらに際立たせており、音楽としての完成度が高すぎる。

 

そして、何よりこのアルバムの曲は全編通してものすごく純度が高いというか、言葉にするのが難しいのだけど純粋さの塊みたいに感じるのだ。

 

さまざまなインタビューでも答えているけど、中野さんも制作段階で重視していたことだったり、小林くんの思いだったりを聴いても、なるほどなと思える。

 

ラストの前はやっぱりというか、“Flower"というポジパン的なアップテンポな曲なんだけど、この曲も最高なんですよ。

 

ラストは少し重た目の曲調だけど、聴き終わった後の充実感たるや。

 

尺としてもほぼ1時間と最近の作品の中では長い方だと思うけど、素晴らしい1stアルバムである。

 

ライブも当たり前のように最高なので、機会があれば本当に生で体感してみてほしい。

 

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久しぶりに、すごく純粋なものに触れたような気がして、それを作っているのは年上のベテランと同い年のアーティストというのがなんだか勝手に感慨深い。

 

 

2月はいい作品が立て続けにリリースされたし、3月、4月もすでに待っている作品がある。

 

相対的に音楽に割く時間が減っているとはいえ、やっぱり聴いていて楽しくさせてくれるし、時間が少ないからこそいい音楽に浸っていたい。

 

色々と変化もしていくし、ここからの数年で世界のありようそのものが変わっていくんだろうなと私でも感じる。

 

それは遠い国の世界情勢とかいう言葉の指すようなものではなくて、ごく身近な社会のあり方も含めてである。

 

音楽は文化の一つなので、そうした時代性を反映していくだろう。

 

いろんな人の感じている世界をこういうものでも感じながら、どう生き残っていくかを考えていかないとね。


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