昨日はCraftrock Fesというイベントへ。
クラフトビールを多く出店しており、ビールを飲みながら音楽を楽しもうぜという、ビールも音楽も好きな私のような人間には素敵すぎるイベントだ。
イベント自体は割と昔からやっており、以前はお台場付近でもやっていた記憶だ。
昨年もコロナ禍の中配信と併せて開催となり、確か家で観たな。
今年は立川の、割とできたばかりっぽいイベント会場で開催。
屋内のホールと芝生のある中庭での2ステージで、タイムテーブルは真っ核被らないよう交互に使用し、その間に転換を行っていくスタイル。
良心的だ。
ちょっとと遠かったが、ともあれせっかくだし、土曜日だし、ビール飲みたいし、というわけで出立。
ラインナップも好きなのばっかだったので何一つ文句はない。
今回は2日間開催で、初日は先のSynchronicityとアーティストの傾向は全くと言って良いほど同じ、オルタナ系アーティストを集めている。
よだれしか出てこない。
2日目はロック色強めでラインナップ、こちらはこちらでみたいと思うバンドはあったのだが、密度と2日連続という体力的な憂慮もあり私は初日のみにした。
会場に着いたのは14時ちょっと前、もう良い歳の私はみだりに開演早々には顔を出さない。
単に朝ゆっくりしたいだけだったのはあるが、D.A.Nあたりから見られれば良いかなとか思っていた。
とはいえ興味のあるアーティストもあったので、せっかくだしね、というわけだ。
着いて早々にビールを一杯飲んで少し会場をうろうろ。
非常に綺麗で、屋内ステージはオール座席、ビールは持ちいり禁止。
外のステージは芝生スペースで、そこでビールを売っている。
屋外ではビールをのみながらゆるゆる聞くことができる。
ぱっと見た入りの人数から、おそらく入場規制にはならなそうだったので、この日は後方でまったりみていくことに。
最近新しいアーティストを聴く機会が減っているので、この機会に興味のあるものは聞いていこうというわけだ。
で、私はNabowaから。
このバンドは名前はもちろん知っていたが、聴いたことはなかった。
知人がいいよと言っていたので聴いたんだけど、良かったね。
好き。
インストで、メンバーにバイオリン?の人がいる。
私、ストリングスとかバイオリンとか、クラシックの弦楽器好きなんですよ。
音が上品で綺麗だから。
昨日までの雨とは打って変わって今日は穏やかないい天気、ちょっと汗ばむくらいの陽気だが、この空気とも実にマッチするグッドミュージック。
まずはサブスクで聞いてみよう。
続いてはDAN、先日シンクロニシティでも観ているので,二階席で座ってまったりと聴くことに。
セットリストは少し変えているが、今回もDJ セット。
酒も入ってちょっとうとうとしながら聴いていたんだけど、やはりグッと引き込むライブをやってくる。
酔いも手伝ってなんかぐるぐるするような感覚が心地よくて、終盤になるに従って盛り上がっていく展開もやっぱりさすが。
きっとライブのたびにどんどん良くなっていくんだろうなと思えてくるので、何度でもみたいアーティストになっていくだろうな。
やはりちゃんと単独みたいな。
ちなみにこの映像ではドラムが生だが、現在は打ち込みverでライブをやっている。
ここで少し休憩を挟んで、軽く仮眠をとった。
最近昼過ぎから夕方にかけての時間でめちゃ眠くなるんですよ。
時刻は16時前くらい。
そのまま屋内ステージの椅子にて。
で、次に登場したのが羊文学。
1stアルバムの頃にすでに話題になっていたので、印象的でもあったしバンド名は知っていた、程度だったが、最近になってサブスクで聴いてみると意外とオルタナロック全開でかっこよかった。
3人組で中心メンバーは塩塚モエカさんという、可愛らしい名前の女性だが、歌詞も割と女性的なものが多いが、演奏はフィードバックのいず聴かせまくりの爆音系でもあって、しかし歌メロはめちゃポップで声もガーリーで可愛らしいが、そのコントラストがなかなか痺れる。
音源で聴いた時も、曲かっこいいなというのはあったが、ライブで聴いたらもっとはげしかった。
3ピースながらなかなかの音圧で、調べたらそうでもないのかなと思ったが、ちょっとNumber Girlも彷彿とさせるなと。
ただ、ここでほたえ騒ぐ一軍が。
こういうのって決まって男なのってなんでなんだろうな。
ヴォーカルの子に「モエカ何チャラ〜」と叫んでいたが、女性アーティストに対して上から目線的に相対するのも決まって男だ。
私も男だが、なんかこういうのって恥ずかしいなと思うようになったな。
他方の女性ファンだと、ちゃんづけとか愛称で呼ぶことが多い印象だが、この辺りがメンタリティの違いみたいなものだろうか。
ともあれ急にほたえはじめたやつに対して、演奏開始してすぐに停止し、マイクで「声出さないでくださ〜い」とラフな感じで、しかし結構突き刺さるニュアンスで言ったのは痺れたね。
言語化するのは難しいのだけど、こういう芯のある女性って好きなんですよ。
で、ライブは思った以上に爆音もあり、曲はポップで私好みの音でした。
サブスクではちょいちょい聴いていたけど、終演後CDもAmazonでポチってしまった。
先のシンクロニシティでは急遽キャンセルになってしまったが、ここでみられてよかった。
今後改めて注目していこう。
次は屋外へ出てPolarisのライブ、こちらも名前は知っていたけど、という人だ。
バンドの素性も知らなかったけど、元Fishmanの人もいるんですね。
音楽的にはポストロックやダブの要素もありながら、全体的にマイルドで夕暮れ始めた景色も伴ってめっちゃ心地いい。
ビールを飲みながらゆるりと聴いて過ごした。
こうやってライブで聴くと余計に思うけど、やっぱりいいバンドってたくさんいるよね。
ただ、夕方になり急激に寒くなってきたこともあって、演奏に入りきれなかったのは失敗だった。
油断した。
いく人は絶対あったかいアウターも持参を推奨だ。
終わるとまた中に戻ってYogee New Wavesだ。
先日野音で観たが、そのライブでベースが脱退、新体制になって初のライブとなるが、今回はベースはサポートメンバーを入れての編成。
特に若い子たちは、彼らを今日のトリにしようとしている人も多かった印象だ。
すでに野音のライブについてで彼らに関してはあれこれ書いたのでここでは割愛するが、といあえずやっぱりよかったですよ。
彼らの音楽を聴いていて、私は気分が落ち込むとかそういうのが一切ない。
単に暗い歌っていう意味じゃなくて、例えば気分が沈んでいる時にその気分に寄り添われすぎたり、あるいは言葉のほんのちょっとしたことで悲しくなるとかそういうのって意図するしないに関わらずあると思うが、彼らの曲ってそういう印象がない。
ちょっと切なくなるような瞬間はあるけど、それが心地いいところもあるから、聴いていると底明るい気分にさせてくれるのだ。
イベント仕様の短いセットリストだったが、ラストは"Climax Night"から"How Do You Feel"の連弾、最高でした。
また、このライブで気になったのは客席だ。
遠くだったのではっきり見えなかったけど、おそらく女の子二人組と思しきが2回席でめっちゃ踊っているのだ。
しかもおそらくアドリブ的にノリで振り付けを歌詞に合わせて変えており、どちらかがそれっぽいのを見つけるとそれに合わせてシンクロするような動きをしており、観ていて楽しかったね。
めっちゃ楽しそうにしている様もなんだか可愛くていいですね。
最近私の中でこの可愛いという言葉のニュアンスが好きで、別に外見的などうこうよりも内側から出てくる愛らしさというか、ある種の純粋さみたいなものがキラキラして見えるんだけど、それを表現するにいい言葉だなと感じるのだ。
それこそいく前に駅そばを食べたのだけど、そこの店員さんはどうやら留学生らしく日本語の辿々しいアジア系の女の子だった。
私はネギが嫌いなので、いつもネギ抜きをお願いするのだけど、昼時で忙しいということもあってか、その店員さんはルーティンの動きでガッツリネギを乗せてしまい、私に給仕する段で「あっ!」と気づいたらしく、「ネギ抜きでしたよね・・・」と申し訳なさそうな顔をした。
つくってしまったものを廃棄するのも勿体無いし、別にアレルギーとかではないので、そういう時はそれを食べるし、別にそれで怒るようなことも別にないんだけど、いいですよと受け取ると、あからさまにやっちまったぁ〜〜というリアクションですいません〜といいながらちょっと突っ伏す手前みたいな動きをしていて、なんか可愛いなと思ったものだ。
こういうとなんだが、特段の美人という感じでもないし、ちょっと恰幅のいい子だったが、可愛らしさってのはそういうものではないからね。
流石に口に出して真正面からいうのは照れがあるが、ともあれ楽しんできゃっきゃしている、それで迷惑かけるわけでもないからそういうのっていいよね。
まあ、近くにいた人はどうだったかしらないが。
再び外に出て、屋外ステージのトリ、Ovallである。
こちらも音源を少し聴いたくらいでちゃんと聴いたことはなく、またライブも一度見ようというタイミングがあったが小さい会場だったので入場規制ではいれなかったのだ。
音楽的には最近聴いているようなジャズ的な要素を中心に置いたようなもので、まあこの空間で聞くには間違いないやつだ。
実際間違いなかった。
ただ、やっぱり寒すぎて、ふるえながら見るような状態だった。
昼間は25度くらいとほぼ夏手前だったのが、その時間にはすでに15度くらいだったんじゃないだろうか。
重ね重ね失敗だった・・・。
終演後また中に戻って大トリ、クラムボンへ。
いくとセッティング中だったが、準備が終わると「ちょっと時間あるので、何かやりましょうか」とライブ前に1曲やってくれた。
流石のサービス精神だ。
私は彼らをちゃんと聴くようになったのは割と最近で、ライブは昨年末頃のイベントで観て以来だったが、基本的に明るい人たちだ。
ベースのミトさんもそうだし、ヴォーカルの原田さんも、ずっと明るい。
またライブで聴いて思うのは、彼女の声は丸いというか、割と高音ではあるがキンキンしてないし、みみ心地が柔らかい印象なのだ。
感覚的な話なので言語化が難しいけど、こういう感じってわかる人いるかな。
それはともかく、彼らはキーボード、ベース、ドラムという編成で、ジャズがベースにあるが全体に軽やかな楽曲も多く、開始早々会場をぶち上げていたね。
小さな子供を連れた人も散見されたけど、彼らの音楽で手拍子しながらきゃっきゃしているちびっ子もおり、彼らの音楽の波及力を感じたものだ。
終演後にアンコールで1曲やってくれ、それでこの日は終焉となったのであった。
お昼過ぎからの長丁場だったが、なんか幸せな1日だったね。
出演アーティストで、観た人全部よかった。
ライブについていまいちな瞬間が全くなかった。
会場も綺麗だし、特に屋内は音もいいし、どこからでも観やすいし、今後海外アクトでも使われるような会場になるんじゃないかな。
ちょっと遠いけど、だからこそ実現できるものもあるかもしれないから、今後に期待である。
昼間にお日様の元、ビールを飲みながら音楽を聴くっていう環境もなんかいいなと思ったしね。
今年はサマソニも再開、フジロックも海外アクトを読んでの開催となるので、ようやく音楽イベントが動き出した。
まだまだどうなるかわからない世界だが、どうせ数十年もすれば終わる人生なので、さっさと楽しんでおきたいところだ。
最後にちょっと残念だったこと、イベント自体ではなく観客について。
フジロックとかみたいなだだっ広い空間ならともかく、都市型でこんな施設をつかってやるイベントで、わざわざゴザやシート、まして屋外用の座椅子みたいなものを持ち込んで、それほど広くない観客席を占拠している人が少なからずいたことだ。
そもそもチケットソールドアウト、コロナのこともあり多少集客は制限しているとはいえ、会場のキャパと周りの人数を見れば、それがどれだけ邪魔かなんて分かりそうなものである。
まあ、わからないからそうするのだろうけど。
運営からも度々アナウンスがされていたが、もちろん聞くはずもない。
また場内でマスクを外したり、大声でほたえ騒いだりするやつもやっぱりいて、先にも書いたが演者から注意されるような有様だ。
どこかでみかけた、マスクの有効性云々というさも正論らしきを翳してくるのだろうけど、普段の生活や自分の私的な空間でなら好きにしてくれという話だが、ここは主催者の人がいて、ルールを決めて、その中でやりましょうと設けられているわけで、個人の意思とか権限とかそういう話ではない。
他人が自分の家に来て、自分で買ってきたものなんだからいいだろうと酒盛り始めて家を散らかしたらどう思うだろうか。
そういう人ってひょっとして平気なのかもしれないが。
結局終盤までずっと居座っている人もいて、傍目に見ればオシャレでもカッコ良くもない、言って仕舞えば恥ずかしいやつだとした思わないんだが、こういう人が多いと結果イベントがまた批判の対象になってやりづらくなってしまう。
残念ながら政治家の先生たちも、どこなら攻撃しやすいかを探しながら発言しているのは一般人と変わらないので、こういう際どいタイミングの時って好きを見せちゃダメなんだよな。
あくまで一部のひとで、ほとんどの人はちゃんとしていたんだけど、悪目立ちという言葉もあるように、ネガティブなものはわずかでも目につきやすいし、だから攻撃対象や槍玉に挙げられやすい。
そしてこういうイベントで攻撃されるのは一生懸命やっている主催者やイベントスタッフなので、そういうのはちゃんとしてあげたいなと思うよね。
大変なんだよ、こういう人を集めるイベントをやるのも、ちゃんと環境を作るのも。
客は金を払うだけで楽しめるが、その背景には色々工夫したり考えたりした結果があるわけだからね。
また来年もぜひ開催してほしいイベントである。