音楽放談 pt.2

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魔法の時間 -The Spellbound at Studio Coast

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今日は待望のThe Spellboundのライブだ。

 

初ライブは仕事で行けず配信で観たのだけど、非常に解放感というか、そんなものを個人的には感じたものだ。

 

活動当初は5曲のシングルを全てPVもありでリリースして、その後今日に至るまでに新曲のレコーディングをしている事は彼ら自身から伝えられていたので、あわよくばこのタイミングでアルバムリリースとならないかしら、と思いながら流石に間に合わなかったようだ。

 

とはいえ、前回はブンサテとノベンバの曲もそれぞれ演奏されたが、今日はよりオリジナル曲も増えているだろうから、必然期待値も上がると言うものだ。

 

まあ、カバーはカバーで嬉しいんだけどね。

 

また会場は来年1月で閉鎖する新木場Studio Coast、私もここへ来るのはこれが最後になるだろう。

 

あの橋を渡るのがこの会場のひとつの風物詩みたいなものなんだけど、やっぱりハズレにある箱だからこそというところもあるので、寂しさはあるよね。

 

 

待ち時間にはダンス系の曲が流れており、照明の演出も含めてテンション上がる中、ライブはほぼ時間通りに開始。

 

中野さんがセンターでマニピュレーターとギターを据えて、左手側に小林くん、そしてそれをダブルドラムが挟むような配置で、今回はバックスクリーンに映像も写されて凝った演出がなれていてよかった。

 

期待通り新曲もバッチリ演奏されるし、その合間の既発曲は耳馴染みしている分やっぱり盛り上がる。

 

曲としてはやはり中野さん主体なので、ブンサテを想起させるようなダンスなノリだ。

 

小林くんは普段のノベンバとは色の違う楽曲ながら、ハイトーンの声質は楽曲との相性がいいし、何より最近の彼のモード的に歌詞の世界観ともマッチするものになっているのがいい。

 

過去のスクリームも織り交ぜた、どちらかと言えば少し陰鬱さもあるメロディを歌っていた頃と違い、とても伸びやかで澄んだ歌声が実に良かったね。

 

ドラムはブンサテの時からサポートしていた福田洋子さんと、大井一彌さんという若手だ。

 

この人数でダブルドラムというのも面白いが、ライブで見るとなるほどこういうことかしらと思うところもある。

 

やはり中野さんのベースはダンスミュージックなわけだが、打ち込みの割合が多くなる分、肉体性みたいなものがドラムで生まれていう印象だ。

 

この間のKing Crimsonはトリプルドラムだが、ドラムはやはり迫力があっていいよね。

 

手数も多いながらしっかりビートが響いて気持ちよかったですね。

 

 

しかし、こうしてライブで聴くと"はじまり"と"flower"はポップさの際立ち方がすごい。

 

パーっと開けるような感覚もある。

 

というか、彼らの音楽は解放感というキーワードが個人的にはしっくり来ている。

 

歌詞は小林くんが書いているのだと思うけど、先にも書いたように以前よりも外を向いているのでそれが楽曲のベクトルともマッチしている。

 

今回もノベンバの"TOKYO"が演奏されたのだけど、楽曲としては色が違うながらもそこはかとなくマッチして、バンドのオリジナルバンドは違う味わいも頭で良かった。

 

 

終始ハッピーな中で本編は終わったのだが、珍しくそのままメンバーも捌けることなく中野さんが話し始めた。

 

曰く、今日は小林くんの誕生日なので話します、とのこと。

 

おめでとう。

 

非常におっとりした印象の話し方で、もっとクリエイター感満載かと思っていたのでだいぶイメージが違うのだが、こうやって自分自身も前に出ながら音楽をできることが嬉しいのだろうなというのが滲み出ているようだった。

 

ライブ中も歌をなぞりながら口を動かしていたので、楽しいんだろうな。

 

そして誕生日の小林くんのためにケーキも運ばれてきて、こういうことすることになるとは思わなかったな、なんて照れ隠しのようにいうのがなんだか微笑ましい。

 

またノベンバのライブも最近割と見るようになった中で、音源もそうだしドキュメンタリーなども観ている中で、小林くんは純粋というか、中野さんがインタビューの中でイノセントという言葉を使っていたが、本当にそうなんだろうなと感じる。

 

2人の出会いというのは実にこれまた幸福なものだったのだろう。

 

アンコールでは、今回はブンサテの"Morning After"が

演奏されたのだけど、小林くんのボーカルも川島さんに寄せているとは言えやっぱりマッチしていて、モノマネというよりはリスペクトがちゃんと感じられるのが良かった。

 

近くにいた人はちょっと涙ぐんでいるように見えたが、川島さんが亡き後もこうやって楽曲が違う形で生きているのは素晴らしい事だよね。

 

 

1時間半くらいだったがあっという間で、なんだかとてもスッキリした心持ちで終わったのでした。

 

終演後には何にも告知はなかったが、こっそりバーフロアの壁にQRカードと共にアルバムリリースの報が。

 

程なくしてLINEにも届いたけど、恥ずかしがり屋なのだろうか。

 

ともあれ、年明けて2月にはリリースなので楽しみである。

 

そして若さにとってもこれでラストであろうCoastだが、やっぱり音もいいし、いい会場なので重ね重ね惜しいよね。

 

まあ、契約だから仕方ないが、また折を見てこの会場についても触れておこう。

 

最高でした。

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