音楽放談 pt.2

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ライブなWeekend、アナログフィッシュとgoat

先週に引き続き、この週末もライブへ。

 

まず金曜日はアナログフィッシュの夏の企画ライブ、ナツフィッシュへ。

 

昨年に引き続き横浜のビルボードで、2部制で行われた。

 

私は仕事があったので、後半の部に。

 

21時開始ということで遅い時間だが、落ち着いた雰囲気のビルボードはこの時間帯も存外悪くない。

 

昨年はメンバーがコロナになってしまったため延期され、10月に開催となったのだけど、まさに私もコロナになって、その後遺症でかなり自律神経がおかしくなっていた時だった。

 

その前週は10/10で別の企画ライブがあり、2週連続で彼らのライブをみたのだけど、その時に信じられないくらいメンタルが回復して、文字通り音楽に救われた経験をした。

 

今もまだ100%復調しているわけではないのだけど、ともあれだいぶマシにはなっているし、ストレスは引き続きあるのでヒーリング効果を求めに。

 

 

で、ライブなんだけど、期待通り良かったよ。

 

いつもより客席も近い分、親密さもあって、でも出音はロックで最近の彼らだ。

 

割としっとりした曲や、ミドルな曲が多かったので、またりしながら聞いていた。

 

1曲目から”Watch Out”で始まり、2曲目は”F.I.T”、そして”TIME”からの”Saturday Night Sky”と、徐々に上がっていく感じがグッド。

 

どの曲も大好きだし。

 

中盤はさらに静かめの曲が続くが、特に”はなさない”は別アレンジverもこれまた素晴らしい。

 

特に健太郎さんのベースラインが曲のムードを引っ張っており、すごく日常の何気なさを表現しているようで聞きってしまう。

 

そしてラストブロックでは、この日のオリジナルカクテルにもなっていた”曖昧なハートビート”も。

 

私はこの曲大好きで、曲調は淡々としていて静か、後半にグッと盛り上がる場面があるんだけど、なんとなく過ぎていく何気ない日常で、特に起伏もないことは当たり前なんだけど、でもたまにどうしようもなく感情が昂るような瞬間があって、それを曲全体で表しているようで、なんかグッとくるんだよね。

 

そこから”Showがはじまるよ””Is It Too Late?”ときて、ラストは『Fish My Life』収録の”Lover”で本編終了だった。

 

アンコールは1曲だけ、リリースしたばかりの”おもいつくかぎりのすべて”も演奏。

 

1時間ちょっとの短尺ながら、いい時間だったな。

 

前回も書いたけど、こうしてたまには座って聴くとより歌詞をじっくりと聴くこともできるので、なかなかいいのである。

 

以前は10/10はTown Meetingといって、アコースティックセットでのライブだったので指定席ライブだったんだけど、あれもまたやってほしいな。


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そして日曜日は実に7年ぶりくらいになるgoatの新譜のリリースツアー。

 

各地でゲストを迎えてのライブなのだけど、東京では鎮座DopenessPhewをゲストに迎えての開催だ。

 

なお彼らの本拠地でもある京都では、GEZANやOgre You Asshole、空間現代などが名を連ねており、これは羨ましい限りだ。

 

ちなみに、以前見た時も複数バンドを招いてのライブだったんだけど、当時もオウガが出ていたんですね。

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彼ら、というか実質日野浩志郎だが、彼はgoatとしての活動はしていない間も、ソロでYPYやいろんなコラボをしたり、あるいは音楽以外の芸術家とのコラボもやっており、芸術家を地でいくような人だ。

 

改めて調べて初めて知ったが、この人同じ年で、出身は島根県だとか。

 

ともあれ、音楽的にはマスロック的でもありサイケデリックな感じもあり、民族音楽のようでもあり、とにかく不思議な音楽だ。

 

以前ライブを見た印象でも、これ演奏する側も大変だろうなと思った記憶である。

 

 

そんなライブは、まずは鎮座Dopenessから。

 

音源も何も聞いたことなかったので完全に初めましてだったが、普通にカッコよかったな。

 

見た目は角刈りでガテン系みたいな感じで、ジブリに絶賛ハマり中ということでトトロのTシャツを着てた。

 

非常に人懐っこいキャラクタだが、要所要所に彼の本質が滲んでおり、もっと本域の時はどんなだろうか、と興味をそそられるところもあったね。

 

続くはPhew、こちらは音源だけ少し聴いたことはあったけど、特に掘り下げることもなかったから知らなかったが、女性アーティストなんですね。

 

ゴリゴリにハードコアなエレクトロニックという印象だったので、それこそ阿佐ヶ谷姉妹みたいなザ文化系といった出立で、音楽とのギャップが半端ではない。

 

地面がゆれんばかりの重低音を響かせて、終盤には何事かささやいているが、強烈な空間だったな。

 

でもこういう音楽もたまには気持ちいいよね。

 

MC一切なし、ライブスタイルもハードコアだったが、この音楽で盛り上がれる客層もなかなかのものだ。

 

 

そしていよいよ登場のgoat、以前は4人編成だったが現在は5人編成、パーカッションというかサブドラム的な人が増えている。

 

ラッパの人はやっぱりコーラをさしている。

 

それはともかく、数年の時を経て聴く彼らの音楽は相変わらずバチくそとんがっている。

 

ギターもベースもストロークなどでもなく、一音一音を弾いて紡いでいくような音楽で、まあとにかく忙しそうだ。

 

そしてやっぱりドラムの人の労力が半端ない。

 

ずっと単フレーズを積み重ねていくのだが、まあ緻密な音楽だ。

 

リズムも一定ではないので、基本はドラムが軸にありながらも時にラッパの人がリズムキープしていたりして、どういう世界の音楽なんだろうと。

 

すごく抑圧的ながら、バーンと弾ける瞬間のカタルシスよ。

 

待たされる時間も長いから、聴いているこっちも演奏にグッと引き込まれていくんだよね。

 

テクニックも去ることながら、まるで修行みたいな音楽だと正直思うが、これが気持ちいんだよな。

 

時間にして正味1時間くらい、やはりアンコールは無しだったが、ともあれすごかった。

 

個人的な体感としては7年も経った感覚はなかったが、どんなジャンルでも突き詰めている人というのはすごいよね。


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と、それぞれタイプの違うバンドを見たわけだけど、どちらもそれぞれの表現したいことがあって、それをちゃんと表現している素晴らしい二組である。

 

どっちも大好き。

 

まあ、それでもアナログフィッシュはもっと売れてもいいバンドだし、goatは大きく売れないにしてもそのアートセンスは圧倒的、孤高だなと思う。

 

どちらも国内アーティストだけど、表現自体は独自でちゃんと伝われば世界的に見ても素晴らしい存在だと思う。

 

実際アナログフィッシュは台湾、東南アジアで結構聞かれているらしく、goatやYPYはイギリスなどでも人気らしい。

 

別にそれは一つの物差しでしかないけど、少なくとも知名度と価値は必ずしも相関しているわけではないからね。

 

 

まあ、いずれにせよいいものはいい。

 

いい週末だったな。