
最近は下手なバンドよりもアイドルの方が面白いことをしていたり、体を張って頑張っていたりする。
場所に限らず女の子の方が今はいろんな意味で強いのかもしれない。
世界に打って出るバンドで見ると、日本ではSuzanとか、オレスカバンドとかもツアーしてたよね。
最近ではBand Maidという子達がメタルっぽい楽曲をメイド服でやる、というコンセプトで話題だとか。
先にもあげたアイドルといえば、やはりBabymetalだろうな。
国内ではももクロとかの方が相変わらず人気なようだが、国外の特にメタル系のフェスではかなり呼ばれる機会も増えている。
それこそメタル好きにはたまらない大御所なんかとも写真撮ったり共演したりして、世界的にも面白がられている。
面白がられている、と書いてしまうとちょっと違うけど、楽曲はバリバリのゴリゴリのメタルで、そのクオリティはガチなメタルファンからも絶賛されている。
そこにもろアイドルな歌い方とヴィジュアルが被さって、そのアンマッチな感じが却って面白いのだろう。
ちなみにバックバンドも世界ランクに選出されるくらいのスーパープレイヤーを集めているのだから、そりゃ注目されるわな。
アイドルと言って侮れないのである。
そうしたハード的側面もさることならがら、楽曲についてもかなりの作家を起用している。
彼女たちが世界的に有名になるきっかけにもなって、今や代表曲にもなったのが”ギミチョコ”という曲なのだけど、この曲を作ったのが我らが上田剛士である。
やっと名前が出てきたね。
私はもともとMad Capsule Marketsのファンで、今彼のやっているAA=ももちろん1stから聞いている。
バキバキのハードコアパンクから始まって、デジタルガードコアに発展し、今はまたその先を目指しているという状態。
彼の作る曲はハードで攻撃的でありながら人懐っこいポップさもあって、曲の良さはもともと定評がある。
マッドも世界に出たバンドだったのだけど、そこで戦えたのはその曲の力はあったはずだ。
"Good Girl"
曲的には彼らとも同世代のメロコア系の風味もありつつ、デジタルでエッジィな耳心地は最高。
KYONOのヴォーカルがもっと最高。
ちなみにこの曲はドラマー、モトカツの娘さんが生まれた時にその子に向けてTakeshiが作ったというハートフルな話がある。
歌詞も「君の将来に栄光あれ!」というシンプルながら素晴らしい。
ちなみにバンドの初期はこんな感じだった。
"3秒間の・・・"他Live
彼はベーシストなのだけど、リーゼントのやつである。
曲も何も一番とんがっていた時だろうね。
そんな彼が20年後くらいにこんな曲を書いたわけだ。
Babymetal"ギミチョコ"
アタタタタ~た~たた・・・ズッキュンですよ。
ちなみに直近で発売されたアルバムに収録されている”あわだまフィーバー”という曲も彼によるものである。
ちなみにこの曲が海外で好リアクションを得た理由はいくつかあると思うけど、メタルにデジタルサウンドがうまく乗っかっていることによる音楽的な流行と、歌詞の意味不明さによるキャッチーさ、要はいわゆる歌ではないから乗りやすいだろう。
そして中にはTakeshiの名前に反応する声もあったようだ。
もちろん彼女たちの頑張りとかも当然あるんだけど、ともあれそんな彼女たちのきっかけの一つに彼の存在は決して小さくないだろう(とファンは思う)。
ちなみにアイドルとのコラボは彼女らが初ではない。
その前に何かと話題になったBisにも曲を提供している。
"STUPiG"
こちらの方がデジタルハードコアな側面を全面に出しておりとんがった曲になっている。
とにかく好き勝手やりました、ということらしい。
それ以前の彼のコラボ的な作品も結構ある。
"FATE"
こちらはハイスタの難波とやったゲームの曲。
作曲などは難波、アレンジがTakeshiだったと思う。
センスが光っている。
またこの間再結成したSchaftの1stの時にも曲作りのところでも一部参加していた。
"Arbor Vitate"
どんずばなものがなかったので、こちらは当時ヴォーカルで参加したPIGのver。
このアレンジでTakeshiが参加している。
そんな彼も現在新しいアルバムを制作中で、その中のな曲かはコラボ曲も収録予定だ。
例えばこれ。
"→MIRAI→"
モード学園のCMオファーからできた曲で、この曲をきっかけ、というわけではないだろうけど、その後Dragon AshのKJとやったり、直近では今をときめく日本のラウドバンドの代表格、CrossfaithとColdrainのヴォーカルを招いて曲を作っている。
とりあえずツアーのチケットは既に撮ったので、そこでいろいろ見られることを期待している。
彼は曲のセンスもアレンジのセンスも非常に高い。
動画がなくて残念だったけど、Remixとかカバーもマッド時代からやっていて、YMOの"東風"のアレンジなんてめちゃくちゃとんがっててかっこいいので、機会があれば是非聞いてみてほしい。
彼の曲はなんやかんや言っても一本筋が通っているというか、彼の曲とわかるものである。
スタイルがあるんだよね。
今はいろんなところで彼の曲を聴けるようになって嬉しいし、日本の音楽シーンにおいては少なからず影響を与えた存在でもあるので、今後もいい思いをしてほしいなと思う。
それで彼のスタンスがかわることはないだろうからね。
というわけで今日は1アーティストに焦点を当てるスタイルでした。