音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

今年の雑記

歳をとると時間の流れが速くなるというのはよく言われる話だ。

 

感覚的なところで言えば、それまで生きてきた人生の時間が長くなってくるから、相対的にその瞬間のしめる割合が少なくなるからだ、という説があるそうだが、そうだろうか。

 

個人的には単に目線を置く時間軸が中長期になるので、若い頃よりも捉え方が変わるだけだと思っている。

 

まあ、そんなことは割とどうでもよくて、ここ数年は割と個人的には色々あった。

 

図らずも2年に1回転職しているし、昨年はコロナの後遺症もあって、さらに仕事の、というか会社のストレスが拍車をかけてくれたので、自律神経が一時まじでよろしくなかったが、その時に少しでも改善するために当時ママチャリを買って深夜徘徊をしていた。

 

今年の9月まで、ほぼ1年くらいあれで走り回っていたと思うとなかなかタフだなと今にして思う。

 

それが今ではロードバイクも買ったりサイクルウェアとか専用のグッズも揃えたりと、すっかり趣味の一つになった。

 

件の症状については、昨年のアナログフィッシュのライブによって自分でもびっくりするくらい改善された体験もあって、改めて音楽っていいなと思ったのも昨年だ。

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そして自転車についても、ロードを買ったのがつい先週なので、まだまだ練習中だがクロスバイクとはまた違う筋肉を使うのか、思ったより長距離をまだ走れていない。

 

まあ、姿勢自体もかなり前傾姿勢になるので単純になれもあるしね。

 

とりあえずクロスバイクでなれてきた尻の痛みも再発したので、こればかりは姿勢やポジションを試しながら探るしかない。

 

昨日は午前に、今日も朝から出かけたが、自分で弁当を作っていったのだが、なんか楽しかったな。

 

ただ思った以上に疲れたが。

 

 

またすでにアルバムについてはまとめたのだけど、ライブも割といったな、と思いつつ振り返ると相変わらずアナログフィッシュの回数が多かった。

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そしてTBHのBossもソロ作もリリースしたので、単独もあったのがよかったな。

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久しぶり系で言えば、Lillies and Remainsは新譜のリリースとツアーだ。

 

ライブは散発的にはやっていたけど、やっぱり気合いも違ったよね。

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久しぶり系で言えばBack Drop Bpmbも新譜のリリース当日の単独もあったね。

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相変わらずアグレッシブでかっこよかったな。

 

goatも数年ぶりの新作リリースとライブがあって、相変わらずストイックすぎて痺れた。

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聴いている音楽の中でもかなりとんがった部類だが、もはや自己対峙する時の最強のBGMだ。

 

 

またフェス系も割と個人的には足を運んだ年だったな。

 

4月のSynchronicityに始まり、CraftRock Festにソニマニもサマソニも行ったしな。

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そして個人的に一番トピカルだったのはアイドルの単独ライブだろうか。

 

そもそもアイドルのライブ自体、サマソニPerfumeももクロで初めてみたからな。

 

別にこれらと文脈も何も関係ないけど、RAYはアルバムも全部買ってなんだかんだライブもちょくちょく行くし、Spotifyで年間でよく聴いた曲でも上位に入っていた。

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人生にはいつでも新しい出会いが大事だ。

 

 

12月は初のアナログフィッシュmooolsの対バンイベントで山梨の桜座まで行ったしな。

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いつもと違う形式もなんか楽しかったな。

 

そして毎年恒例①のOger You Assholeもしっかり見てきた。

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これまでで一番酒に酔った状態で見たライブだったが、彼らの音楽性とハマりすぎてやばかった。

 

そして年末にはLilliesと、こちらも恒例のBossの単独だ。

 

それでライブ納めの予定だが、私は毎年年末に浅草に詣ているので、今年は自転車で行こうかしらとか考えている。

 

 

そんな感じで趣味は謳歌しつつ、転職もしたので現在絶賛勉強しながらやっている。

 

ストレスは激減して、精神衛生上はとてもヘルシーな状況なので、非常に今は安定している。

 

まだ若干自律神経が不安定なのか、夕方以降はドライアイとか頭の重さがすごいのだけど、それでもだいぶマシになってきたしね。

 

前職までの友人たちと飲んだり話したりする機会も増えたし、辞めてからの方がラフに話もできていい感じの距離感でもあるのが、ありがたいことだ。

 

数年ぶりに実家にも帰って、そこでも時間の流れを感じたので、来年はもう少し社会性も大事にしていこうと思った次第だ。

 

全てではないが、総じて悪くない1年だったね。


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酒とライブと自転車と

この土日は久しぶりに結構予定をぎっちり詰めたな。

 

土曜日の昼間は会社の人と知らない人との昼から飲み。

 

女性が二人いたのだけど二人とも美人、あとはおじさん二人である。

 

私は夕方に中座して、Ogre You Assholeの年末恒例Liquidへ。

 

年末へのカウントダウンが始まったところだ。

 

昨年も足を運んでおり、案の定打ちのめされたわけだが、今年は春先のクラフトフェスで見て以来だ。

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セットリストもさることながらライブ演出自体もかなり変化していたのだが、その後どうなったが見どころだ。

 

ただ、いかんせん昼間にそこそこ飲んでいたので、おそらく人生史上もっとも酩酊状態でライブを見たのではないだろうか。

 

 

ライブ自体は昨今のような静かな入りから、それこそCANのようなミニマル反復の展開が多く、ぎゅわわ〜〜んというギターと酩酊状態が手伝って正直どっかに行ってしまった。

 

なんか絶妙にフラフラしていた間に60分くらい過ぎていて、今や名物となっている”見えないルール”の警告音のようなギターのところでようやく目が覚めてきた感じだ。

 

酒とオウガの音楽は相性が良過ぎていけない。

 

やばかったな。

 

そしてラストは再び”ロープ”、旧来のサイケデリックなロングverとはまた異なるアレンジもしつつ、やっぱり最後までブチ上がる。

 

この曲って音源で聴くとそこまで強烈なわけでもないのだけど、ライブアレンジが多様過ぎてすごいのよ。

 

『Workshop』に入っているのとはまた違う感じになっているので、このバンドってどこに行くんだろうなとライブのたびに思うよね。

 

アンコールも1曲だけ披露され、初期の”また明日”だったんだが、曲自体は彼らの大きな影響源であるModest Mouseっぽさがありながら、近年の彼ららしさがしっかり混ざって別の音楽である。

 

初期音源のリアレンジアルバムとかも作って欲しいなと本当に思う。

 

正味1時間半くらいのタイトな構成だったが、まあいうことないよね。

 

今年は全然年末感がないけど、一歩来年に近づいた感じだ。


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ちなみにこのPVは、井出健介さん監督らしいですね。

 

帰ってから唐揚げを作って飲み直した。

 

 

そして日曜日、習慣となっている自転車サイクリングをするためいつもより早く起きて家を出たのだけど、妙に目が冴えて昨夜は寝られなかったためか異様にだるかったな。

 

ともあれ軽く息が弾むくらいの運動量で帰宅。

 

昼飯をさっと食べると髪を切りに。

 

人生史上もっとも髪が長くなっており、意外と悪くなくね?とか思いつつ、私もすでにアラフォーだ。

 

ちらつく前髪をいちいち手で避ける仕草が我ながら鬱陶しいなと思っていたので、久しぶりにサッパリ切ってしまった。

 

すでに8年くらい同じ美容師さんにやってもらっており、ほとんどお任せにしているのだが、毎回いい感じに仕上げてくれるのでありがたいことだ。

 

髪の毛を軽くすると、ここ最近ずっと欲しいなと思っていたロードバイクを見に。

 

色々と情報収集をしていたのでお目当てはあり、通販で買った方が少しでも安く買えることはわかっていたが、せっかくなら色々知りたいこともあったので店舗で買うことに。

 

高い買い物だから、ちゃんとマッチしたのを選びたかったしね。

 

で、ざっと説明を聞いて早々に決めて購入、この後の予定を終えた後くらいにちょうど受け取れそうというので狙い通りだ。

 

 

自転車を購入すると、今度は夕方からのRAYのライブ。

すっかりはまり込んでいるが、しょっちゅうイベントライブもやっているし、家からも近いので行きやすいのよね。

 

で、今回はライブでの演奏頻度の高い曲、低い曲をそれぞれでやるというもの。

 

せっかくならレア曲満載であろう夕方からの演奏頻度の低い回(裏RAY)へ。

 

このグループの運営さんは企画力強いよな。

 

それはともあれ、サブスクでも聴けるのでそれらは網羅していたが、メディアにしか収録されていない曲も結構あり、おそらくそういった曲が多いのだろうなと思ってたら案の定だった。

 

意外にも下位にある人気曲もあり、その曲の振り付けがなんか印象的で好きだったので、それが聴けたのもラッキー。

 

9曲演奏されたうち初めましての曲が4曲と、音源しか聴いたことのなかったロビンの曲も聴けたのでよかった。

 

それにしても、改めて思うがこのグループっていろんな曲やらされているよな。

 

他グループのカバーもあるにせよ、シューゲだけでなく英詞の曲もあるし、挙句津軽よされ節だ。

 

なんだよ、民謡?で歌い踊るアイドルって。

 

図らずも楽曲の振れ幅もめちゃくちゃ広くなって、45分という短い時間ながらよかったですね。


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メンバー作曲の曲や、振り付けの曲も多く、今後そういった曲も普通にレギュラーのセットになってくると面白いよね。

 

 

ライブが終わると再び自転車さんへ行って注文の品を受け取る。

 

そのまま乗って帰ることにしたのだけど、ペダルが軽い、ぐんぐん進む。

 

速度計をつけていないのでどれくらいかわからないが、体感的にはこれまでクロスバイクで出ているよりも明らかに早い。

 

他方で地面の衝撃も結構くるなと思ったのと、ハンドルの形状も違うので操舵についても具合を掴まないといけないし、ギアチェンジもそう。

 

また姿勢が思った以上に前傾姿勢になるので、ちゃんとした姿勢を維持できるようにもしないといけない。

 

とりあえず来週にはまた時間を作って走りながら覚えさせよう。

 

そしてこれまで使っていたクロスバイクは日常使いに持っていくので、ちょいとの買い物も快適にできるぜ。

 

おそらく近いうちにウェアとかも揃えそうだな。。。

 

とにかく、思い切って買ってしまったが、正月はどこかに初日の出を見に行こう。

 

 

そして夜に帰ってきて今である。

 

酒を飲みながらブログを書いている。

 

来週もなんやかんや予定もあるが、やりたいことが溢れていて幸せなことである。

 

ちょっと仕掛かりの仕事を片付けないといけないので、晩酌は酒がなくなり次第切り上げないとだけど、いい2日間だったな。

小休止217「2023年の個人的ベスト」

今年は季節感のバグったような1年だったな。

 

5月には30度を超えていて、12月なのに20度を超える。

 

まだ冬が来ていない感じですね。

 

それでもカレンダー的には年末だ。

 

今年は個人的にもトピカルな1年で、割と先々の人生について改めて考えたし、結果転職もしたし、昨年からの体調不良は幾分改善したがまだ残っている。

 

その他ストレス的な意味でのメンタルダメージも負ってしまったのがこの2年だったな・

 

いやほんと、人生で2回目の大きな後悔だ。

 

ただ、1回目はそこでの学びが多くあったし、その後の今に至るマインドの根っこになったところもあったので、いうても割とポジティブな後悔だった。

 

が、今回はマジでただの後悔だった。

 

強いていえば、この時間があったから今の会社に出会ったのはあるが、多分もっと違う道あっただろうなとは思うよな。

 

ま、ここからだ。

 

 

そんな2023年だが、好きなアーティストの新譜も多くリリースされたね。

 

国内外で次々出てきてうれしかったものだ。

 

他方で、日本国内でメディアが流通しないアーティストもちらほら。

 

別に海外サイトで買ってもいいのだけど、いかんせん円安で輸入代含めるとそれだけでまあまあの値段になってしまうので、サブスクで聴きつつタイミングを待っている。

 

そんな環境ではあるので、個人的ベストは基本的にはメディアを買ったものに絞っていこう。

 

 

第1位:Tha Boss『In The Name Of Hip-Hop Ⅱ』

ここ数年活動も活発なTha Blue HerbのMC、Tha Bossのソロ2ndが、個人的な1位かな。

 

冒頭で書いたように結構色々あったんだけど、そんな中でリリックも曲も刺さりまくったのがこのアルバムだった。

 

Bossも50を超えて、若い頃のような攻撃的な鋭さは流石に鳴りを潜めているし、どちらかといえば内省的なものや、周りについてラップすることが多くなった印象だ。

 

このアルバムでは多くのMCやトラックメーカーとコラボしているが、いずれもリラックスした雰囲気となっている。

 

若手、ベテランどちらもやっているけど、やはりYTRとDさんとの2曲は円熟みもあって好きなんだよな。

 

ZORNはかっこいいし、SHINGOは茶目っ気の中に熱いものがばちばちくるし、JEVAの歌う田舎の風景は共感的に映るところもあったりと、若手と呼ばれる彼らも素晴らしいのよね。

 

トラックもロックチックなテイストもあるものから、Theヒップホップもあれば、ジャジーなものまで実に多様でどれも上質、インストだけで楽しめるクオリティだ。

 

とはいえ1番はシングルカットもされた”YEARNING”は本当に名曲だと思う。

 

前作で言えば"And Again"的な曲で、トラックも同じくCeloryだ。

 

ラップしていることは、”時代は変わる”と同じマインドだと思っている。

 

20代後半の私にとっては戦いの音楽だったんだけど、40手前になると諦めることも出てくる中で、それでも失くしたくない価値観みたいなものを再確認させられたんだよな。

 

ライブでもアルバムでもラストの方で演奏されるが、これだよなって思う。

 

ないなら作る、いないならなる、というまさにBossの生き様そのものだが、このシンプルな言葉の中にそれが表現されていて、この説得力。

 

すごいなって思うよね。

 

そしてBSながら特集番組も制作されるなど、ファンにとっても嬉しいし、Bossにとってもこれまでやってこなかったことをやったもの印象的だったな。

 

 

今年のラストも恒例の年末Liquid Roomの予定だ。

 

いいアルバムだ。


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第2位:Lillies and Remains『Sperior』

実に9年ぶりに、ファンにとっては満を持してリリースされたリリーズが2位ですかね。

 

とにかく音楽的に私にとってはドツボで、直感的にかっこいいと思ってしまう。

 

何曲かは数年前にリリースされていたものの、改めてアルバムの中で聴くとその素晴らしさがまた際立つところにアルバムというフォーマットの面白さを感じるところだ。

 

また、基本的に英語詞なので歌っていることの意味はそこまで拾えてなかったのもあるが、今回細かく歌詞も読み込んでみると、かなりポジティブなメッセージにも思える。

 

そもそもちょっと捻くれているというか、すかしているようなところもあるのだけど、このアルバムは一番素直な印象だ。

 

昨今の情勢なんかも彼らなりにみながらの世界観なんだろうな。

 

だからこそ、先行シングルとしてリリースされていた"Greatest View"がとても美しいと感じるのですね。

 

久しぶりのツアーも回ったわけだが、リリースの合間のライブに比べて曲数も多く、曲そのもので勝負するようなライブだった。

 

アグレッシブなツインギターが彼らの代名詞みたいなところはあるが、近作はシンセ音がメインとなる曲も増えた。

 

それでもライブは変わらず最高だったね。

 

ライブメンバーも少し変わって、これまでずっとレギュラーだったベースの高松さんがおそらくノベンバのツアーもあってか抜けて、代わりにRuby Sparksの人が参加。

 

このバンドもまた素晴らしいのでそのうち何か書こう。

 

しかし音源では高松さんがメインで弾いているらしいので、弾むようなフレーズが見事な彩りを添えている。

 

いずれにせよ、ファンとしてはこうして引き続き稼働してるれているのが何よりだ。

 

来年も何か出すのかやるらしいから期待だ。


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第3位:RAY 『Camelia』

今年の音楽体験の中で、個人的に一番大きな変化の一つが、アイドルのアルバムを買ってライブもに足を運んだことだ。

 

アイドルについては、観ている分には可愛い女の子たちなので全然いいのであるが、ちゃんと音楽を聴いてきたことはなかった。

 

そんな中で、RAYは一気にアルバムも集めて単独にもちょくちょく足を運ぶようになった。

 

きっかけは彼女たちの評価の大きな軸である楽曲だが、実はメンバーのnoteが本当に最初のきっかけというもの稀有なことだ。

 

今年リリースされた3rdアルバムでは青木ロビンまで担ぎ出すなど、随分とんがっているなというところで調べたらCryuff In The Bedroomのハタさんが代表曲は作っており、界隈ではすでに有名な存在だったらしい、なんてトピックを元に聞いてみたら曲がツボすぎた。

 

遡って1st、2ndも聴いたのだが、いずれも実にクオリティが高いし、曲がツボすぎるのだ。

 

ハタさん以外にも常連作曲陣がおり、どれも素晴らしい。

 

彼女らはRAYとして活動を始めて実はまだ3年かそこらしか経っていないようだが、既に幾度かのメンバーチェンジをしており、オリジナルメンバーは1人だけだ。

 

私が知っているのは現メンバーのみで過去はどんな感じだったかしらないが、ライブやトークなんかを見てもなかなか面白いバランスだなと思う。

 

またアルバムの音源についても、これまではあまりメンバーの顔を出さないと言うか、そう言うものをあえて消しているような感じがあったが、今作はそれぞれのカラーが出ているように感じる。

 

楽曲自体もかなりバラエティに富んでおり、これまでシューゲイザーが中心的な価値観だったところから、よりオルタナティブな価値観が強くなったようにも感じる。

 

初め聴いた時はかなりバラツキがあるように感じたが、聴き込んでいくうちに絶妙なバランスだなと感じるようになった。

 

ライブについても、特にロビン曲なんてどう表現するんだろ、と思っていたわけだが、最近彼女たちなりの表現が固まってきたのか、面白い感じになってきており、アイドルという表現の仕方みたいなものも見て取れるように思い、それも面白いところだ。

 

他のアイドルにも手を伸ばすかといえばなかなかそうはいかないが、また引き続きみていきたいところだ。

 


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第4位:The NovembersThe Novembers

聴いているとついニヤけてしまうような音楽があるが年末に滑り込んできた彼らの新譜はまさにそんなアルバムだ。

 

前2作が打ち込みを大きく取り入れたインダストリアルな感じだったのだが、そこからの1st以来のセルフタイトルアルバムだ。

 

ライブ会場で先行販売、配布という彼らなりに新しい取り組みも入れたアルバムなわけだが、期待は裏切らないどころか軽く超えてきた。

 

詳しくはまたまとめて書くとして、このアルバムは曲の振れ幅が大きく、これまで彼らが影響を受けてきたものをとにかくぶち込んだような印象で、初期の彼らのジャギジャギした感じもあれば、この曲のここはこれっぽい、みたいなものがありながらまごう事なき彼らの音になっている。

 

静かな曲はひたすら感動的で、純粋さに溢れて瑞々しさすらある。

 

小林くんのボーカルもスペルバの経験も踏まえてより伸びやかでポジティブに感じられるのも良いし、またメンバーもいろんなものモリモリの楽曲をしっかり演奏しているわけだから、バンドとしてのポテンシャルがすごいのよね。

 

曲のスケールで言えば余裕でアリーナクラスだ。

 

ステージングも含めて十分に届くだろう。

 

ただ、一方で彼らがたとえばフェスのトリに来るかというとちょっと違うように感じてしまう。

 

格とかそういう話でもないし、いざやれば最高のフィナーレにもなる絵が浮かぶ。

 

しかし、彼らの存在自体がオルタナで、永遠のジョーカーみたいな印象なのよ。

 

トリ前辺りでメインを食ってしまうような、そんなあり方がとても似合うのよね。

 

ファンとしては大きな会場でメインで見たい気持ちはあるが、一方でそうでない立ち位置で最高な場所に行ってほしいとも思う。

 

アンビバレント

 

とりあえず、セルフタイトルに相応しい現時点での最高傑作をまた更新してきた感じである。

 

リリースライブは行けなかったので、また単独へ行きたいな。

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第5位:The National 『First Two Pages of Frankenstein』

このバンドは私に取っては不思議な存在で、ぶっちゃけそんなに熱心に聴いているわけでもないし、何が良いのけど聞かれたらまだちゃんと言語化できていない。

 

しかし、前作もそうだったが彼らのアルバムは聴いている時にふと染み入る瞬間があって、その瞬間ついニヤけてしまうのだ。

 

個人的には前作がこれまでで1番好きなアルバムだったが、アルバムトータルとしてはこちらの方が好きかも、となっている。

 

正直相変わらず地味だ。

 

ゲストも多く参加しており、それこそTaylor Swiftとかといるけど、そんなに押し出すこともなくさりげない。

 

キャッチーさがないので、確かに日本ではあんまり流行るタイプの音楽ではないが、じっくり聴いていると丁寧に作られてるんだな、ということがひしひしと伝わってくる。

 

それこそR.E.Mとよく比較されるが、たしかににそれも納得だ。

 

派手なヒット曲があるわけでなく、しかし全体として良い曲をやっている感じ。

 

なんでこの感じで好きなのかよくわかっていないだけど、ふと聞きたくなる感じ,これが今時点での彼らの評価だが、なんやかんや印象にもしっかり残っている。

 

すごい。

 

 

 

その他のアルバムたち

あえて順位付けすれば上記のような感じだが、他にも今年は力作満載だった。

 

2月に来日も決まったQueens Of The Stone Ageはじめ、FeistBack Drop Bombceroなど、国内外問わず良かったのよね。

 

goatや空間現代のような世界的に見ても尖りまくっている奴らもライブ含めて活発だったのは

ファンとして嬉しい限りだ。

 

アルバムではないが、アナログフィッシュもシングルも,配信のみだがリリースもあってしね。

 

ハマるかどうかはこの瞬間の気持ちの問題で、作品の優劣ではない。

 

友人から借りた音源も割とあって、どれもそれなり以上に良かったのだけど、なんやかんやよく聴いたとなるとこの辺りに収斂していくのよね。

 

Elephant Gymは来週のリリースなので、このタイミングでは評価外になってしまうが、どうせ良いだろうしね。

 

年明け以降もLITEもリリースされるし、他にも待っているのもたくさんだ。

 

来年も引き続き期待ですね。

 

 

と、まあ個人的なベストアルバムはこんな感じで、基本的にはこれまで聴いてきたアーティストの新譜が大半だ。

 

新しいアーティストについても興味がないわけではないが、時間的な制約もあってなかなか手が出ない。

 

また、The CoralもKevin Drewも新譜を出したけど、メディアが手に入らなくてね。

 

それも世相だろうか。

 

ともあれ、向こう数年はこんなトレンドだろうから、アルバムというパッケージによらず楽しませてくれることを期待である。

距離感 ーアナログモールスの桜座

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昨日は遥々甲府へ行ってきた。

 

何かといえば、アナログフィッシュmooolsの対バンイベントのためだ。

 

過去にも定期的に開催されていたものの、いかんせん遠いし、時間的にも厳しかったのだが、今年は開始時間も早くしてくれたので、行ってみようと。

 

開始直前くらいの時間に降り立ったのだけど、折角ならもう少し早く行けば良かったなとは思ったが、まあいいか。

 

 

今回は冒頭に余興?として天下一カラオケ大会なるものが開催された。

 

moools内野さんとアナログフィッシュ健太郎さんの2人で決勝戦らしい。

 

仕切りはもちろん酒井さんだが、相変わらず意味不明だが、ちゃんと受け入れている客層もナイスだ。

 

内野さんは少年隊の”仮面舞踏会”、健太郎さんはTOKIOの”宙船”をそれぞれ歌ったのだが、どうやら酒井さんのセレクトだったらしい。

 

どちらもさすがの歌唱力を見せつけたのだけど、判定は観客の採点に委ねられることに。。。

 

 

謎の余興が終わると、ぬるっとmooolsが登場。

 

ここのところはオリジナルメンバー3人に加え、ほぼ常連のKeyカフカだけでなく、ギター、マンドリン、サックスのメンバーも加えた大世帯でライブをしている。

 

どうも酒井さんの喉がちょっと調子がよくなかったみたいだが、ともあれ”分水嶺”、”愛人”と代表曲は披露しつつ、新曲も演奏された。

 

サックスも入っているためか、全体にジャジーというか、アダルティな雰囲気があって、音源とは違った味わいである。

 

しかし、mooolsの曲ってエモいんだよな。

 

ライブも久しぶりだったけど、やっぱり曲はいいからな。

 

ジャムっぽい展開もかなり多く、曲数は多くなかったがやっぱよかったな。

 

ちなみにアナログフィッシュの”はなさない”のカバーもやったのだけど、アレンジが変わると楽曲のイメージもかなり変わるなと思ったりしてね。

 

レコーディングも進めているらしいので、新譜が待ち遠しい。

 

他にも聴きたい曲はたくさんあったが、ともあれいいライブでした。

 

 

続くはアナログフィッシュ

 

先週も企画ライブで見ているのだが、なんか盤石感がすごいんだよな。

 

演奏もヴォーカルも、どっちも脂乗りまくっている。

 

新曲も多く演奏されて、徐々にこなれてきていることもあってか、もはや旧曲と遜色ない仕上がりだ。

 

個人的に気になったのは健太郎さんの”Lady Lady”、曲自体は数年前からあるし、健太郎さんの宅録verは歌詞をソラで歌えるくらい結構好きな曲だったのだけど、改めてアナログフィッシュの新曲として演奏されるようになった当初よりも、元々のアレンジに近づいてきているのが興味深いところだ。

 

また、アコースティックアルバムに収録されている”車窓”もバンドアレンジで最近よく演奏されているのだけど、この曲も穏やかでいい曲なんだよね。

 

ちなみに、月1配信のできればアコースティック演奏という企画を彼らはやっているのだけど、改めてアレンジ・演奏してほしい曲というリクエスト企画で私がチャットでリクエストして演奏してくれて、さらにアレンジについても下岡さんが「確かに車窓はちょっとやってみたいんだよね」なんてコメントもしてくれていたのだけど、あれがきっかけの一つだと思うとファンとしてはにやけてしまう。

 

ともあれ、2週連続で聴いてもやっぱりいいよね。

 

 

アンコールのタイミングでは、再びぬるりと酒井さんが登場。

 

カラオケ対決決勝戦の判定結果を告げにきたのだが、結果は僅差で健太郎さんの勝利。

 

船を漕ぐ動作を模した振り付けもあり優勝となった、そうな。

 

勝利者賞はなんとジンポパンの無償正味権!

 

従業員として働いている彼にとってどれほどのご褒美なのかはわからないが、ともあれお客さんも割とガチで採点したらしいというのがなんか笑える。

 

 

その流れでまたぬるっと全メンバーが登場し、ラスト1曲披露。

 

下岡さんと酒井さんで作ったらしいのだけど、オリジナル曲を披露、これも良かった。

 

かつてHINTとコラボシングルをいくつか出していたが、ぜひmooolsともスプリットを出してほしいところだ。

 

 

いわゆる対バンイベントとは違う空気感もあるイベントで面白かったですね。

 

会場の桜座も、ステージの距離が近いこともあるし、客席が座敷にもなっていたので、親近感みたいなものもあるし、何より二組のゆるい空気感がちょうどいいのだよね。

 

一方で音楽への向き合い方みたいなものの違いも見えてきて、でもそれぞれに楽しんでやっているのは共通しているのかなと思ったり。

 

いずれにせよ、都内とは違う空気も相待って、なんか楽しかったですね。

 

来年もあればまたいきたい思えるイベントでした。

 

それぞれの新譜とコラボアルバム、どっちも期待したい。

ただの雑記

年末が近づいているが、ちっとも年末感のない年末だ。

 

転職したのでとにかくインプットが多すぎて汗汗しており、割と高速で時間がすぎていく。

 

とはいえ、完全リモートでOKの職場なので、通勤していた時よりも精神的なゆとりはまだあるが、それは単にまだ実務にかかっていないから。

 

いうても入社してようやく1週間だからな。

 

年明けからはある程度稼働できるようになっておきたいものだ。

 

 

さて、毎年自分なりにベストアルバムとかを選ぶのがこの時期の恒例なのだけど、昨年かその前あたりからランキングというよりはよく聴いたアルバムをつらつら挙げていくスタイルに変更している。

 

なぜなら甲乙つけ難いから、といいつつゆっくり音楽聴いている時間もなかったりしてね。

 

気持ち的にね。

 

今年も似たような状況ではあるのだけど、好きなアーティストがかなりの数リリースしてくれたので、すでに現時点である程度上位は決まっている。

 

しかし、The Novembersが昨日、Elephant Gymは来週にリリースを控えているのでそれを待って考えてみようと。

 

それにしても、今年はどのアーティストも力作揃いだったし、基本的に全部良かったのよね。

 

またライブにも割と足を運んだけど、年明け以降もQueens Of The Stone AgeやElephant Gymも決まっている。

 

Bruno Marsは友達が取ったので一緒に行くことに、Steve Racyも行きたいなと思いつつ、いずれにせよ来日がどれも待ち遠しものだ。

 

あとはNine Inch NailsBroken Social SceneThe CoralとかThe Nationalとか、FeistとかStarsとかまあ見たいアーティストには事欠かないわけで、引き続き期待である。

 

 

それにしても、最近は自炊もしながら、夜は少し運動も兼ねて自転車でゆるゆる走りながら音楽を聴いている。

 

夜遅くても朝ゆっくり寝られるので、かなり自由に使える時間があるのは本当にありがたい。

 

何せ往復で2時間以上あったから、単純にその分が浮くのはあるし、出社時の周りのストレスや、特に意味不明な会議というか招集も多かったので、それがないのでタスクに集中できるしね。

 

やりたいゲームがあったので久しぶりに先月末にゲーム機本体を買ってやっていたのだが、クリアしたので一緒に買った過去作の最新盤をやってみたが、こちらはなんだか面白くなかったので、また今週末に別のゲームを買ってこよう。

 

 

本も読んで勉強もしないといけないが、とにかく頑張ろうと思えるので、いいことだよね。

 

頑張ろう。

成長の面白さ -RAY 231123

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昨夜はRAYのバンドセットライブへ。

 

かねてより音源自体がバンド音楽なので、オケではなく生バンドの方がハマるだろうと思っていたのでこれはありがたい。

 

さらに、この日は通常のオケでのライブも同時にやるという挑戦的な企画だ。

 

それぞれ45分ずつなので時間も十分ボリューミー。

 

月に何度も企画ライブはやっているが、これだけの量なので流石にチケットもソールドアウトだった。

 

MCでも、ワンマン並みのボリュームですよ〜!とか言っていたが、普通にワンマンだぞ、とか思いつつ。

 

 

まずはバンドセットからのスタート。

 

ギターにはハタさん、ベースはプラズーの人と、ハタさん曲での常連での演奏だ。

 

先日もリリースキャンペーンの一環でバンドセットでのライブはやっているので、いい感じに仕上がっていることを期待しつつ。

 

で、ライブであるが、まずセトリはやはりというか、ハタさん曲多めで組まれていた。

 

個人的には好きな曲たくさんあるので嬉しい限りだ。

 

バンド演奏だと、やはり出音も大きいし、響き方も違う。

 

もともと曲はいいので、やっぱり生演奏でもいいよね。

 

一方のパフォーマーたる彼女たちだが、目まぐるしいダンスをしながら歌っているわけだが、やはり少し声が聴こえにくかった。

 

どうしても混然と鳴っている楽器に対して、特にソロのパートになると声が埋もれてしまう。

 

元々そんなに声量のある子達でもないだろうから、一生懸命歌っているのだが、どうしても埋もれてしまい、そうなるまいとがんばるから声が安定しなかったり、苦しそうな場面もちらほら。

 

加えてハタさんの曲は、とくに初期のものは高音が多く、特に"夜に泳ぐの"なんかは音源で聴いてても大変そうだなと思うので、なかなかハードだったろう。

 

ただ、今回はメンバー個々の個性が出るような歌い方がしばしば見られたなというのが印象的だった。

 

割と音源だと没個性というか、プロデューサーのインタビューでもあったが所謂アイドルポップ的に個々のメンバーの声をあえて立たせないようにしている、というようなことを言っていたのでそうしているんだろう。

 

しかし、今回は声の出し方とかもそれぞれで良かったですね。

 

特にみこちさんの声は、声質的にも通りやすいらしく、ツーンと飛んでくる瞬間が何度もあったし、コーラスの際にもそれと聞き取れることが多かった。

 

反面、音程によって上下してしまうので、安定感みたいなものは課題なのかしらね。

 

でも、全体的にはいい感じでしたね。

 

アイドルらしくニッコニコしながら歌い踊りつつ、ムードのある曲ではしっとり決めるなど、表情とかも含めて見てるのも楽しかったですね。

 

"ディスイズノットアラブソング"も披露されたが、あの内山さんのキメのところはさながら天城越えのようだなとか思いつつ。

 

プレッシャーキツいだろうな。

 

ちなみに、このバンドセットパートについては録音音源をそのまま販売となり、販売までに時間がかかるとのことで、欲しいと思ったが早く帰らねばならず断念。

 

後日改めて音源出たら買うので、期待したいところだ。

 

ボーカルのところはちゃんとミックスした方がいいと思うしね。

 

バンドパートが終わると、転換で少し時間が空く。

 

 

而してのち今度は通常verでのライブ。

 

先ほどの反省からか、ボーカルの声が大分大きく聴こえたね。

 

それはともあれ、打ち込み的な曲もたくさんある彼女らだ、セットリストもそうした曲や、さすがにライブ再現きついだろ、て曲を中心に展開。

 

体があったまったのか、なんか通常パートの方がダンスも元気良かったような。

 

歌の方も、特に愛海さんが際立った印象だったな。

 

正直声の輪郭が1番わからないメンバーだし、毎回結構苦しそうに歌う場面も多かったが、昨日は声も伸びがあって、高音部は苦しそうなところはあったけど、全体的には良かったですね。

 

前半よりも表情も伸び伸びして見えたのは気のせいか。

 

また、こっとさんもかなり強めの声が出ていたし、"Bloom"の歌い出しの月海さんの歌い方も音源のような可愛らしさよりは力強さがある感じだった。

 

そして、"火曜日の雨"も件のワンマン依頼で聴くのだけど、どう表現していくかが固まってきているのか、振り付けだけでなく歌自体も乗ってきているような印象だった。

 

吐き捨てるような歌詞も多いので、アグレッシブさみたいなものは全体にありつつ、特にアウトロのところはそれぞれに呻くというか戦慄くというか、エモーショナルな歌い方になっているのが面白かった。

 

downyの曲でも、ロビンが裏声で歌うようなところはよくあるし、多分仮歌ではエモーショナルな感じではないのではと思うのだけど、こうして変化をつけていくのが表現とか解釈てやつだよな、と思いつつ、どんだけ突き抜けるかがテーマかしら、て思いつつ見てました。

 

他にもシングルのみの"Moment"なんかも披露されたが、割とストレートなアイドル的な曲だと思うが、この曲は歌詞も含めてマッチしている感じがしていいですね。

 

あと、個人的にはみこちさんの表情が終始印象的で、口をぎゅっとした後にパァッと笑うような表情がしばしば見られたが、あれは癖なのかな。

 

可愛かったけど。

 

 

今回は割と多くの曲が披露されたけど、やっぱりいい曲が多い。

 

また、改めてライブで見て思ったのは、新譜の曲はいずれのメンバーにもソロパートがちゃんとあり、楽曲の印象的なところ、キメのところでそれが来るという曲が多い印象だった。

 

メンバーの歌い方も含めて、なんか方針変わってとかなのか、このグループはそもそもそういうものなのか、そんなにライブとか見ているわけでもないからわからないけど、いずれにせよ前に見た時より格段に良かったなと思ったものだ。

 

偉そうに…。

 

ともあれ、時間もたっぷり、好きな曲も聴けたので満足でした。

 

所謂コールアンドレスポンスというか、アイドル的合いの手も特定の曲では発生するけど、割とちゃんと聴いているファンも多いのかなと思ったものだ。

 

 

夢は武道館とのことで、楽曲派と呼ばれるアイドルはどうしてもファンもコアになりやすいところもあると思うが、何かのきっかけがあればとは思うよね。

 

ただ、シューゲイザー自体はどうしてもニッチだからな。

 

でも、ポップソングとしていい曲たくさんあるので、陽の目が当たるとよいですね。

久しぶりに映画を映画館にみにいく ーThe Killer

今日は久しぶりに映画を劇場へ観に行った。

 

私はDavid Fincherの映画が好きなんだけど、目下最新作だ。

 

元々はNETFLIXにて放映されていたものを、一部映画館で上映となったらしい。

 

すごいな、ネトフリ。

 

以下ネタバレも含むので、未見の方は要注意です。

 

 

この物語は、タイトル通り殺し屋が主人公だ。

 

彼は腕利の殺し屋で、ただ粛々と自らのミッションをこなすプロだ。

 

しかし、ある仕事でミスを犯してしまい、それがきっかけとなり復讐を果たすというのが大枠のストーリーだ。

 

彼は常に心拍数を測るためのApple Watch?をして、計画通りに、思いつきで行動をしない、感情に流されない、とマントラのように唱えている。

 

常に一定のリズムで自分にとってのベストを尽くすためのリズムを持っている。

 

精神の集中のために音楽を聴くのも常なのだが、The Simthが大好きだ。

 

私はSmithはアルバムはもちろん聞いたことがあるけど、そこまで熱心なわけではない。

 

しかし、その世界観くらいは多少は知っているので、殺し屋がSmith?という不思議はあった。

 

ただ、観終わってみればそこはかとなくなるほどと思わないではない。

 

 

物語は小立てているような構成で進むが、冒頭はミッションの失敗。

 

ターゲットが来るのをひたすら待つ日々にいい加減痺れを切らしかけた頃にようやくその時が訪れるが、その焦るが故かターゲットではない対象を狙撃してしまう。

 

その前段でも、彼はささやかな”不安”を口にする。

 

端的にいえば、相手に直接的に手を下す方がいいという話だが、その悪い予感が的中した格好だ。

 

 

そこから事件が転がり始める。

 

ミッションを失敗したことで、彼に制裁が降るのだが、それは最愛の恋人への非道な暴行であった。

 

幸い命は取り留めたものの、彼は怒りに燃えて報復に出る。

 

まずは依頼主、秘書、暗殺者を運んだタクシーの運ちゃん(ただの不運でしかない巻き込まれ)、そして当事者たち。

 

相手も殺し屋なので、綺麗に完遂というわけにはいかないが、彼は見事に仕事を果たす。

 

 

フィンチャーらしいスタイリッシュな演出も満載だが、正直映画としては非常に淡々とした展開だった。

 

ただ、ちょっとずつ彼の人間らしさではないけど、この世の理不尽みたいなものを表しているような展開は面白かった。

 

まず、彼がマントラのように唱えていた仕事前のあれこれについては、徐々に意味をなくしていき、むしろ彼の感情やその場の判断に基づく展開が強くなっていく。

 

音楽を聴いていたのに後半では効かなくなり、血圧を常に測っていたスマートウォッチを外し、挙句彼の仕事前の呪文はターゲットのセリフでかき消されるのだけど、最後まで彼は油断することなく見事暗殺を成し遂げる。

 

ハッピーエンドかどうかはわからないが、とりあえず恋人も回復を観せ、束の間かもしれない安らぎの時間を迎える。

 

 

映画全体にあったのは、人生における不安の払拭というのはあったのかなと。

 

彼は殺しというミッションを確実に遂行するための独自のリズムを持っているが、それが覆った瞬間に気が気で無くなる。

 

また最後のターゲットとなった存在は結局殺されることはなかったが、彼が与えたのは一生に残る不安だ。

 

いつ何時狙われるかわからないという不安を与えることで、一生影に怯えることになったわけだ。

 

ターゲットの一人の殺し屋との会話でも、その辺りはわかりやすく表現されていた。

 

また、劇中ではThe Smithの曲が11曲使われていたらしいが、そのことを軸に考察している人もあり、やはり曲の内容を踏まえてもその観点は間違いなさそうだ。

 

かなりバイオレンスなモチーフではあるが、現代社会でもとにかく不安に苛まれる毎日、その不安は結局のところは消えることはないにせよ、その不安にどう向き合うかが幸せの第一歩だったりする。

 

ま、そんなテーマかはわからないが、いずれにせよフィンチャーらしい展開と皮肉に溢れたセリフなども、個人的には楽しめました。

 

また、今回も音楽を担当したトレント&ロスもいい仕事をしていたので、それをいい音響で聴けたのもよかったね。

 

あまり映画を積極的に観にいく方ではないが、たまにいくとやっぱり音響も手伝って楽しいですね。

 

テレビ画面では味わえあい体験って、やっぱり大事ですよね。